『炎天下 尚咲き続く 合歓の花』
(えんてんか なおさきつづく ねむのはな)
『シュワッチ 元気の出ずる 蝉時雨』
(しゅわっち げんきのいずる せみしぐれ)
『夏日射す その勢いに 翳りあり』
(なつびさす そのいきおいに かげりあり)
『何事も 選挙選挙と 蝉の声』
(なにごとも せんきょせんきょと せみのこえ)
『与えらる 扇子一日で 忘れ来る』
(あたえらる せんすひとひで わすれくる)
『完熟の トマト一皿 五百五十円』
(かんじゅくの とまとひとさら ごひゃくごじゅうえん)
『黄昏て 打水するに 風通り』
(たそがれて うちみずするに かぜとおり)
『野菜カレー 二晩続け バテ解消』
(やさいかれー ふたばんつづけ ばてかいしょう)
『熊蝉の 木から木へ移る 閑さよ』
(くませみの きからきへうつる しずかさよ)
『天道虫 お天道様の 申し子よ』
(てんとうむし おてんとさまの もうしごよ)
『暑き故 歩数を数え 無の心』
(あつきゆえ ほすうをかぞえ むのこころ)