俺流俳句 「いちらくいちらく」

俳句で遊ぼ。

あなたも、優しくなれます。
          
          千秀

打水

2008年07月31日 | 俳句

『炎天下 尚咲き続く 合歓の花』
(えんてんか なおさきつづく ねむのはな)

『シュワッチ 元気の出ずる 蝉時雨』
(しゅわっち げんきのいずる せみしぐれ)

『夏日射す その勢いに 翳りあり』
(なつびさす そのいきおいに かげりあり)

『何事も 選挙選挙と 蝉の声』
(なにごとも せんきょせんきょと せみのこえ)

『与えらる 扇子一日で 忘れ来る』
(あたえらる せんすひとひで わすれくる)

『完熟の トマト一皿 五百五十円』
(かんじゅくの とまとひとさら ごひゃくごじゅうえん)

『黄昏て 打水するに 風通り』
(たそがれて うちみずするに かぜとおり)

『野菜カレー 二晩続け バテ解消』
(やさいかれー ふたばんつづけ ばてかいしょう)

『熊蝉の 木から木へ移る 閑さよ』
(くませみの きからきへうつる しずかさよ)

『天道虫 お天道様の 申し子よ』
(てんとうむし おてんとさまの もうしごよ)

『暑き故 歩数を数え 無の心』
(あつきゆえ ほすうをかぞえ むのこころ)

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白雨

2008年07月30日 | 俳句

『白雨とは 昨日の雨の 如くあり』
(はくうとは きのうのあめの ごとくあり)

『生きてきた 証残すか 空蝉は』
(いきてきた あかしのこすか うつせみは)

『落蝉に 哀れを感ず 閑も無く』
(おちせみに あわれをかんず ひまもなく)

『茄子紺の ひと際光る 雨上がり』
(なすこんの ひときわひかる あめあがり)

『睡蓮の 下に花咲く 緋鯉かな』
(すいれんの したにはなさく ひごいかな)

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2008年07月29日 | 俳句

『遠雷も 一閃ごとに 怖くなり』
(えんらいも いっせんごとに こわくなり)

『墨景色 雷一閃 白景色』
(すみげしき かみなりいっせん しろげしき)

『雷の 光と音の 差を量り』
(かみなりの ひかりとおとの さをはかり)

『夕立も 雷ととも 降り猛り』
(ゆうだちも かみなりととも ふりたけり)

『大夕立 過ぐればとみに 涼しけれ』
(おおゆうだち すぐればとみに すずしけれ)

『雨上がり 油蝉鳴く ジージーと』
(あめあがり あぶらぜみなく じーじーと)

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炎天

2008年07月28日 | 俳句

『炎天へ 打って出るよな 勇気無く』
(えんてんへ うってでるよな ゆうきなく)

『空蝉の 数増えて鳴く ワシワシと』
(うつせみの かずふえてなく わしわしと)

『あめんぼは 水に乗りまた 風に乗る』
(あめんぼは みずにのりまた かぜにのる)

『熊蝉の 目覚まし時計 今日も鳴く』
(くまぜみの めざましどけい きょうもなく)

『向日葵や 団塊世代 まだ生きる』
(ひまわりや だんかいせだい まだいきる)

『日日草 散歩の徒然 一、二、一、二』
(にちにちそう さんぽのつれづれ いち、に、いち、に)

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夏バテ

2008年07月27日 | 俳句

『室外機 音高くして 暑さ増す』
(しつがいき おとたかくして あつさます)

『昼寝より 手だてが無くて 夏の午後』
(ひるねより てだてがなくて なつのごご)

『真夏日に 扇子求めて 嫁出かけ』
(まなつびに せんすもとめて よめでかけ)

『孫メール 効き目抜群 夏バテに』
(まごめーる ききめばつぐん なつばてに)

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蝉時雨

2008年07月26日 | 俳句

『快晴の 空に欲しきは 夏の雲』
(かいせいの そらにほしきは なつのくも)

『うだるよな 雲一つなき 土用かな』
(うだるよな くもひとつなき どようかな)

『炎昼や 暑中見舞いの 季節です』
(えんちゅうや しょちゅうみまいの きせつです)

『浪花の夜 天神祭の 浴衣女』
(なにわのよ てんじんまつりの ゆかたびと)

『汗のシャツ 脱げばメタボの 腹見えて』
(あせのしゃつ ぬげばめたぼの はらみえて)

『憎たらし 下弦の月に この暑さ』
(にくたらし かげんのつきに このあつさ)

『蝉時雨 止めば涼しさ 来るかしら』
(せみしぐれ やめばすずしさ くるかしら)

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夏の雲

2008年07月25日 | 俳句

『こんな日は 土用の丑の うなぎです』
(こんなひは どようのうしの うなぎです)

『我が家では 土用鰻を 見送りす』
(わがやでは どよううなぎを みおくりす)

『青鷺は いつも孤高で 連れもなく』
(あおさぎは いつもここうで つれもなく)

『湧き出でし 蚊と思しきは 夏蜻蛉』
(わきいでし かとおぼしきは なつとんぼ)
 
『油蝉 その声聞かば なお暑く』
(あぶらぜみ そのこえきかば なおあつく)

『定めなく 湧いて流れて 夏の雲』
(さだめなく わいてながれて なつのくも)

『白き雲 待宵草を 揺らしてる』
(しろきくも まつよいぐさを ゆらしてる)

『青空に 白さ際立つ 入道雲』
(あおぞらに しろさきわだつ にゅうどうぐも)

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晩夏光

2008年07月24日 | 俳句

『扇子折る 孫の力や 我如何に』
(せんすおる まごのちからや われいかに)

『蟻好きも 蟻酸に勝てぬ 夏の午後』
(ありすきも ぎさんにかてぬ なつのごご)

『暮泥み 蔦の青さや 立抗楼』
(くれなずみ つたのあおさや たてこうろう)

『晩夏光 旅の疲れの 端々に』
(ばんかこう たびのつかれの はしばしに)

『故郷の 懐かし地名 夏の旅』
(ふるさとの なつかしちめい なつのたび)

『指切りは 電話で出来ぬと 撫子の』
(ゆびきりは でんわでできぬと なでしこの)

『素麵の 氷を分けて 味の増し』
(そうめんの こおりをわけて あじのまし)

『夏の夜は 十数えれば 夢の国』
(なつのよは じゅうかぞえれば ゆめのくに)

『わしゃわしゃと アーケード揺るがす 蝉の声』
(わしゃわしゃと あーけーどゆるがす せみのこえ)

『宿題も 遊びも程々 夏休み』
(しゅくだいも あそびもほどほど なつやすみ)

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2008年07月23日 | 俳句

『娘の指と 汗をつないで 散歩道』
(このゆびと あせをつないで さんぽみち)

『娘とつなぐ 汗のタオルの 緩みがち』
(ことつなぐ あせのたおるの ゆるみがち)

『わんぱくも 蚯蚓に怯える 弱さあり』
(わんぱくも みみずにおびえる よわさあり)

『何事も 一人前よと 撫子の』
(なにごとも いちにんまえよと なでしこの)

『朝散歩 駕與丁一周 汗まみれ』
(あささんぽ かよいちょういっしゅう あせまみれ)
                    駕與丁=福岡県粕屋郡粕屋町の池

『心打つ 挨拶返し 夏の朝』
(こころうつ あいさつかえし なつのあさ)

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空蝉

2008年07月22日 | 俳句

『まれにいて 緋鯉が目立つ 池あたり』
(まれにいて ひごいがめだつ いけあたり)

『騒音も 涼しさつのれば 心地よし』
(そうおんも すずしさつのれば ここちよし)

『空蝉や わしわし鳴いて その先に』
(うつせみや わしわしないて そのさきに)

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晩夏

2008年07月21日 | 俳句

『雲の峯 掻き分け朝日 顔を出し』
(くものみね かきわけあさひ かおをだし)

『ふるさとの 旅終え迎う 晩夏かな』
(ふるさとの たびおえむかう ばんかかな)

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夏の月

2008年07月20日 | 俳句

『望過ぎて 細るばかりの 夏の月』
(もちすぎて ほそるばかりの なつのつき)

『鳴き声に 自己主張の 夏の蝉』
(なきごえに じこしゅちょうの なつのせみ)

『足の数 四六八本 あめんぼう』
(あしのかず よんろくはちほん あめんぼう)

『金の魚 外界も知らず 美しき』
(きんのうお げかいもしらず うつくしき)

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夏の女

2008年07月19日 | 俳句

『梅雨明けと 思えぬ空の 再現し』
(つゆあけと おもえぬそらの さいげんし)

『辻辻に わしわし鳴きて 意気軒昂』
(つじつじに わしわしなきて いきけんこう)

『はち切れん 脚と胸との 夏の女』
(はちきれん あしとむねとの なつのひと)

『車内にて エステ体操 夏の女』
(しゃないにて えすてたいそう なつのひと)

『雲の峯 生駒の山に 幾重にも』
(くものみね いこまのやまに いくえにも)

『梅雨明けを したはずなのに 雨の降る』
(つゆあけを したはずなのに あめのふる)

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蟻地獄

2008年07月18日 | 俳句

『梅雨明けの 碧い空をば 喜びぬ』
(つゆあけの あおいそらをば よろこびぬ)

『日焼けして 強さの判る 日射しかな』
(ひやけして つよさのわかる ひざしかな)

『蟻地獄 蟻の身ならば 天国か』
(ありじごく ありのみならば てんごくか)

『西方へ 涼みに行くや 此岸より』
(さいほうへ すずみにゆくや しがんより)

『台風の 初のニュースの なつかしや』
(たいふうの はつのにゅーすの なつかしや)

『浪花には 団扇ばかりで 扇子なし』
(なにわには うちわばかりで せんすなし)

『ももいろの 夢を咲かせし 合歓の花』
(ももいろの ゆめをさかせし ねむのはな)

『薄紅の 灯ともして 合歓の咲く』
(うすべにの あかりともして ねむのさく)

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梅雨明け

2008年07月17日 | 俳句

『梅雨明けに 嫁御の笑顔 戻り来ぬ』
(つゆあけに よめごのえがお もどりきぬ)

『あめんぼう 四本足と 確認す』
(あめんぼう よんほんあしと かくにんす)

『あめんぼう 風と共にか 飛びにけり』
(あめんぼう かぜとともにか とびにけり)

『あめんぼの その下泳ぐ 緋鯉あり』
(あめんぼの そのしたおよぐ ひごいあり)

『学び舎は わしわし鳴いて 休みです』
(まなびやは わしわしないて やすみです)
                  わしわし=熊蝉(わしわし、九州地方の方言? そう聞こえる。)

『学び舎は 熊蝉鳴いて ゼミナール』
(まなびやは くまぜみないて ぜみなーる)

『雲の峰 蒙古の空を 途切れ無く』
(くものみね もうこのそらを とぎれなく)

『雲の峰 思い出ばかり 浮かび来る』
(くものみね おもいでばかり うかびくる)

『白と黒 日傘の色の この不思議』
(しろとくろ ひがさのいろの このふしぎ)

『合歓の花 高さを変えて また咲けり』
(ねむのはな たかさをかえて またさけり)

『夏の午後 体調測る 創句数』
(なつのごご たいちょうはかる そうくすう)

『娘と行きし オールスターの 団扇有り』
(こといきし おーるすたーの うちわあり)

『冷奴 出れば嬉しと 言うばかり』
(ひややっこ でればうれしと いうばかり)

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