俺流俳句 「いちらくいちらく」

俳句で遊ぼ。

あなたも、優しくなれます。
          
          千秀

昼寝覚め

2014年06月30日 | 俳句

十度目の 退職記念 風青し
(じゅうどめの たいしょくきねん かぜあおし)
16824 【季語】 風青し 【季節】 三夏


何せむに 梅雨でない梅雨 続きけり
(なにせむに つゆでないつゆ つづきけり)
16825 【季語】 梅雨 【季節】 仲夏


朝顔は ベランダ越しに 顔を見せ
(あさがおは べらんだごしに かおをみせ)
16826 【季語】 朝顔 【季節】 初秋


その昔 バイトで覚えし 三尺寝
(そのむかし ばいとでおぼえし さんじゃくね)
16827 【季語】 三尺寝 【季節】 三夏


罰あたり 鳥居の上で 三尺寝
(ばちあたり とりいのうえで さんじゃくね)
16828 【季語】 三尺寝 【季節】 三夏


今は只 怠惰貪る 三尺寝
(いまはただ たいだむさぼる さんじゃくね)
16829 【季語】 三尺寝 【季節】 三夏


昼寝覚め 指の痺れに 涎跡
(ひるねざめ ゆびのしびれに よだれあと)
16830 【季語】 昼寝覚め 【季節】 三夏


ヨット遊び 風に盗られし 夏帽子
(よっとあそび かぜにとられし なつぼうし)
16831 【季語】 夏 【季節】 三夏



2014年06月27日 | 俳句

気象予報 嘘八百 雹の降る
(きしょうよほう うそはっぴゃく ひょうのふる)
16812 【季語】 雹 【季節】 三夏


大都会 雹の積もるは 異常かな
(だいとかい ひょうのつもるは いじょうかな)
16813 【季語】 雹 【季節】 三夏


水馬 雨風避けて 屯して
(みずすまし あめかぜさけて たむろして)
16814 【季語】 水馬 【季節】 三夏


若楓 三重の先には 青き空
(わかかえで みえのさきには あおきそら)
16815 【季語】 若楓 【季節】 初夏


福岡は 鉄人の顔 油照り
(ふくおかは てつじんのかお あぶらでり)
16816 【季語】 油照り 【季節】 晩夏


飾るなら 名札も欲しき 夏の花
(かざるなら なふだもほしき なつのはな)
16817 【季語】 夏 【季節】 三夏


息するを 忘れて見入る 蛍かな
(いきするを わすれてみいる ほたるかな)
16818 【季語】 蛍 【季節】 仲夏


邪悪なる セクハラ塗れ 梅雨日本
(じゃあくなる せくはらまみれ つゆにほん)
16819 【季語】 梅雨 【季節】 仲夏


梅漬けて 酒か醤油か 知らされず
(うめつけて さけかしょうゆか しらされず)
16820 【季語】 梅漬け 【季節】 三夏


三度目の 韓流ブーム 明け易し
(さんどめの はんりゅうぶーむ あけやすし)
16821 【季語】 明け易し 【季節】 三夏


四五秒の 昼寝と言い訳 嫁立腹
(しごびょうの ひるねといいわけ よめりっぷく)
16822 【季語】 昼寝 【季節】 三夏


植え込みの 未央柳は 幻想か
(うえこみの みおうやなぎは げんそうか)
16823 【季語】 未央柳 【季節】 仲夏
未央柳=美女柳




片蔭

2014年06月23日 | 俳句

老境や 酔いの乱れに 明け易し
(ろうきょうや よいのみだれに あけやすし)
16800 【季語】 明け易し 【季節】 三夏


夏至過ぎて 南極に立つ 基地新た
(げしすぎて なんきょくにたつ きちあらた)
16801 【季語】 夏至 【季節】 仲夏


短夜や 思い出せぬは 夢の夢
(みじかよや おもいだせぬは ゆめのゆめ)
16802 【季語】 短夜 【季節】 三夏


天井扇 銀幕揺らし ブレ隠し
(てんじょうせん ぎんまくゆらし ぶれかくし)
16803 【季語】 天井扇 【季節】 三夏
天井扇=天井の扇風機


扇風機 直の風除け 回し居り
(せんぷうき じかのかぜよけ まわしおり)
16804 【季語】 扇風機 【季節】 三夏


喰い合わせ 悪きか未月 土用入り
(くいあわせ わるきかみづき どよういり)
16805 【季語】 土用入り 【季節】 晩夏
2014年6月(未月)の土用入り=21日


窓外の 光り眩しき 炎天下
(まどそとの ひかりまぶしき えんてんか)
16806 【季語】 炎天下 【季節】 晩夏


片蔭を 求めて歩く 樂ひとつ
(かたかげを もとめてあるく らくひとつ)
16807 【季語】 片蔭 【季節】 晩夏


月下美人 たまには我に 咲きて欲し
(げっかびじん たまにはわれに さきてほし)
16808 【季語】 月下美人 【季節】 晩夏


緑陰や 風息すれば 尚によし
(りょくいんや かぜいきすれば なおによし)
16809 【季語】 緑陰 【季節】 三夏
 


霍乱や 加齢に応える 夏の鬼
(かくらんや かれいにこたふ なつのおに)
16810 【季語】 夏 【季節】 三夏




梅雨葵

2014年06月18日 | 俳句

向日は 我が意と同じ 梅雨葵
(こうじつは わがいとおなじ つゆあおい)
16788 【季語】 梅雨葵 【季節】 仲夏
梅雨葵=立葵。葵=葉が太陽の方に向かう迎日の意=向日性=向光性

我が家の家紋は、立葵である。
阪神大震災の年(1995)の夏、中国へ旅行した際、北京の寺院で初めて立葵の花を見た。
自分の背より高いところに花が咲いており、強烈な印象を受けた。

葵とは、葉、花が太陽の方に向かう迎日の意があるらしい。
向日性(向光性とも)とは、植物の葉、茎、花などが
太陽光線の強い方へ向かって屈曲する性質のこと。
梅雨葵は、立葵の別名。中国では蜀葵というらしい。
蜀のついた花が多いみたい。
向日葵も、この一族なのだろう。



父の日や 嫌いは嫌い 好きは好き
(ちちのひや きらいはきらい すきはすき)
16789 【季語】 父の日 【季節】 晩夏


青田風 水面を揺らし 吹き通る
(あおたかぜ みなもをゆらし ふきとおる)
16790 【季語】 青田風 【季節】 晩夏


月半ば 前線遠くも 梅雨らしき
(つきなかば ぜんせんとおくも つゆらしき)
16791 【季語】 梅雨 【季節】 仲夏


気を映す 水鏡の如 植田かな
(きをうつす みずかがみのごと うえたかな)
16792 【季語】 植田 【季節】 仲夏


短夜や 遅寝早起き 是如かず
(みじかよや おそねはやおき これしかず)
16793 【季語】 短夜 【季節】 三夏


十薬や 解釈で逃ぐ 似非公明
(どくだみや かいしゃくでにぐ えせこうめい)
16794 【季語】 十薬 【季節】 仲夏


梅雨寒や 四方通路の 二人席
(つゆさむや しほうつうろの ふたりせき)
16795 【季語】 梅雨寒 【季節】 仲夏


この梅雨は 臍取り豪雨 黒き雨
(このつゆは へそとりごうう くろきあめ)
16796 【季語】 梅雨 【季節】 仲夏
臍取り=雷?


六月の 花嫁話 遠くなり
(ろくがつの はなよめばなし とおくなり)
16797 【季語】 六月 【季節】 仲夏


五十肩 これで三度目 六月尽
(ごじゅうかた これでさんどめ ろくがつじん)
16798 【季語】 六月尽 【季節】 晩夏


梅雨晴や 虚空清浄 靡く風
(つゆばれや こくうせいじょう なびくかぜ)
16799 【季語】 梅雨晴れ 【季節】 仲夏



炎昼

2014年06月12日 | 写真教室 写真俳句紹介

雀の子 腹見せ逃げる 無防備さ
(すずめのこ はらみせにげる むぼうびさ)
16784 【季語】 雀の子 【季節】 晩春


水田にも 夏の雲空 くっきりと
(みずたにも なつのくもそら くっきりと)
16785 【季語】 夏 【季節】 三夏


松の花 支える天に 雲光る
(まつのはな ささえるてんに くもひかる)
16786 【季語】 松の花 【季節】 晩春


炎昼や この世の末か 見納めか
(えんちゅうや このよのすえか みおさめか)
16787 【季語】 炎昼 【季節】 晩夏



「おまけ」です。