自然となかよしおじさんの “ごった煮記”

風を聴き 水に触れ 土を匂う

ムラサキツメクサとモンキチョウの卵(続々)

2017-07-02 | 生物

わずか1mmほどのカプセルに,間もなく生まれ出ずる幼虫がどんなふうにはいっているのか,気になっていました。そして,孵化が近づいた頃,卵の側面がへこむ現象についても気になっていました。この程,この2つの“はてな” が氷解したのです。

ともかく下写真をご覧ください。頭部が上,からだの半分辺りで折れ曲がり,尾端が上側にあります。

 

別写真でトリミングしてみました。とてもよくわかります。からだの様子も,頭部の毛も確認できます。口が右側にあることもわかります。つまり,右側から殻が開けられるということです。気になっていた窪みは,からだの折れ曲がりのちょうど間にできたものだったのです。したがって,へこんだ側に穴があけられることはない,ということになります。 

 

やっぱり! 程なくして殻が破られ始めました。 

 

頭部が出てきました。いよいよ幼虫の誕生です。

 

身を乗り出すようにして出てきました。

 

トリミングすると,とてもよくわかります。尾端は元の位置にあります。外へは頭部から順に出てくるのです。 

 

こうして無事誕生! 卵のしくみって,なんとうまくできていることか。

 


ツバメシジミの産卵

2017-07-02 | 昆虫

午後の公園にて。

昆虫の撮影中のことでした。足元に,ツバメシジミのカップルが交尾をしたまま飛来して舞い降りました。「珍しいことが起こるものだ」と思いつつ,急いで撮ろうとすると,パッと離れてしまいました。しかし,メスはその辺りでとどまったまま。せっかくなのでしばらく観察することにしました。

間もなくシロツメクサの花に移動。吸蜜行動かなと思ったのですが,なんと産卵行動だったのです。腹部を大きく曲げ,腹端を花の奥に入れました。卵を産んだにちがいないという動作でした。産卵を終えると,また別の花に移っていきました。

 

去ったあとの花を見ました。やはり卵が産み付けられていました。真っ白!

 

時間をおいて,また産卵がなされました。 

 

下写真は,採集した花を持ち帰り室内で撮り直したものです。ヤマトシジミの卵と見分けがつきません。直径0.5mmです。

 

長い休憩をはさんで,産卵は数度行われました。翅の傷みから,精一杯生きてきたことが窺えます。

 

ふしぎな出合いと,びっくりする事象。それらが実際に目の前で展開したのです。幸運,このひとことに尽きます。

なお卵については,孵化まで追ってみようと思っています。