昆虫たちは卵の時代から外敵に狙われています。動かない無防備な卵は,当然相手の攻撃にさらされることになります。
モンキチョウの卵もそうです。これまでにも妙なこの昆虫に襲われているのを見かけたことがありますが,さほど意識しないままでいました。ところが,今回は一部始終見てびっくり。やはり観察しないと事実は見えてこないものです。
卵に取り付いてなにやら仕掛けている様子。卵内部を見ると,最下部が極端にへこんで中身がなくなっています。これは明らかにこの虫の仕業です。
反対側から見ると,卵に噛みついているように見えます。
いかにも肉食型のスタイルをしています。腹部は赤と黒の縞模様です。卵はすっかりへこんでいます。
卵内部に詰まった,間もなくからだを形成するはずの組織が攻撃に晒されているのです。外敵の虫は口器を殻に当てて,食いちぎるようにしています。
周りを回りながら,とことん内部を空にしようとしているみたいです。
下の方の組織成分がなくなると,上の方に向かいました。
虫の名は知りませんが,小さな卵にはこんなに小さな外敵が存在しているのです。もうびっくりです。