庭で,ツマグロヒョウモンの終齢幼虫が歩いてゆくのを見かけました。近くに生えた食草スミレを見ると,ほぼ食べ尽くしていました。
それなら飼育ケースに新しいスミレごと入れて撮影しようと思い,そのようにしました。
数日経つと,蓋に前蛹になってぶら下がっていました。ルーペで様子を確認。すると,全身筋肉の伸縮が見られました。この分だと,あと1,2時間程度で羽化しそうなのです。
結局,そのとおりになりました。タイミングのよさに感謝。その場面を写真版で記事にします。
直前にからだが伸びたようになり,表皮が上に送られ始めます。
腹端に皮が寄せられていきます。
頭部の皮が裂け始めます。
じつに滑らかな変化です。
蛹はからだを動かします。それによって,皮が上方向にどんどん寄せられていきます。
皮が一か所に集まると,からだをぴくんぴくんとさせてなんとか落とそうとします。
落ちたことがわかるのでしょう,その途端動きが緩やかになります。ほっとした感じなのです。
時間が経つにつれて,節が収縮して翅部分がぐんと大きくなります。
これで設計図どおり垂蛹が形成されました。