ジャガイモを掘るときに,掘り残したり,小さなイモをそのままにしておいたりすることがよくあります。すると,ジャガイモが育つ季節になると,あちこちから出芽します。当然ながら,そういうものは他の作物の世話をするのに邪魔になるので,引き抜きます。
わたしはホッカイコガネに対してとくべつな思いがあるので,この品種の出芽についてはどうするか,いつも慎重になっています。いい換えると,引き抜く場合と残す場合とがあるという次第です。なにしろ,実を結んでくれるかも知れず,それを見ないまま始末するなんてまことにもったいない話です。イモを収穫したい気持ちはさらさらなし。
さて,今春。昨年植えていた畝で,何本か出芽しました。それで二本だけ残すことにしました。結果はじゅうぶん予想できるところ。もちろん実が生るでしょう。実際,二本ともそのとおりになりました。掘り残しのイモが種イモになって株が育ち,市販の種イモと同じ結果をもたらしたことになります。
ゆかいなことに,想像以上に充実した実を付けているのです。大きさも,ツヤも抜群! うれしくなりました。この実から採取した種子は,きっと発芽率が高いのでは? と思ってたのしみにしていたら,イノシシの被害に遭ってしまいました。実はなんとか残っているものの,株はみじめな姿に。
実は……。
他の作物も被害に遭ったので,畑をネットで囲うことに。