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自然となかよしおじさんの “ごった煮記”

風を聴き 水に触れ 土を匂う

オクラのフタトガリコヤガ(5)~続・孵化~

2024-09-20 | 昆虫

卵がかたまって産み付けられているところを観察していると,孵化が始まるとそれに続いてどんどん孵化します。

例1。向こう向きに出始めました。

 

からだを盛んに動かします。

 

例2。側単眼にピントを合わせます。

 

ここまで出てくると,からだが左右に大きく振れます。

 

例3。幼虫の機械感覚毛が見えます。

 

頭部と卵殻がくっきり。

 

そのまま出て来て,からだが真っ直ぐに伸びたときにシャッターを押しました。

 

例4。こちらに向かって出て来ました。

 

例5。横向きに出て来ました。こういうときは卵を入れて全体が撮れます。

 

これだけどんどん誕生すると,撮影に大忙しです。

 


オクラのフタトガリコヤガ(4)~孵化~

2024-09-19 | 昆虫

卵の殻をとおして内部の幼虫が見え始めたら,いつ孵化が始まるのかわかりません。予測不能です。したがって,しきりと気にしておくほかありません。

幸い,初めての観察なのに,孵化の兆候が見えてきた瞬間がありました。左上の卵です。卵の一部が動いているのです。これは口で殻を破り,出口をつくっていることを示しています。

 

じつにさっさと出て来ます。

 

動きが速いので,ピント合わせがたいへん。からだの特徴を見ると,本シリーズ(2)でご紹介した幼虫とはちがっています。あの幼虫にはなにか異変が生じていて,いのちが停止していたのかもしれません。

 

出てしまうと卵殻方向に向き直りました。そうして近づいて卵殻を食べ始めました。

 

しかし,全部を食べてしまうことはなし。

初めての観察。そして撮影となりました。記念となるコマです。言い過ぎかもしれませんが大満足ですね。

 


オクラのフタトガリコヤガ(3)~卵の変化~

2024-09-18 | 昆虫

じつは,孵化を観察し撮影してから卵の変化が筋道だってわかったので,以下の記事を書くにあたってのわたしのこころの内は,「もうびっくりした!」というほどの驚きはありません。「なるほどなあ」という納得感のほうが強いという感じです。

そんなわけで淡々と記事にしてしまいますが,初めて感じたときの強烈な驚きが根っこあることだけはご理解ください。

本シリーズの一回目にご紹介したとおり,卵の色は純白です。サイズは直径0.6mm,高さ0.5mm。かたちはバフンウニのそれにそっくり。

卵の産み付け方についても触れておきます。一個が単独で産み付けられている場合もありますが,集団の場合もあります。集団のときは,丹念にきれいにというのでなく,まったく適当に産付されています。それで上に重なっているために固定がとても不安定に見える例が多く見られます。たくさんの卵なので,数で勝負というところなのでしょうか。あるいは,オクラの実の表面に毛が密生しているので,卵を密着させることができないのかも。

さて,変化は顕著に現れます。つまり純白のままであらず,です。黄色っぽくなって,それからおやおや赤っぽい斑が出現。

 

赤っぽくなる前に橙色に変化。それも,全体が橙色なのでなくモザイク模様のよう。どんな変化が起きているのか,興味津々といったところです。

 

横倒しになった卵がありました。これで高さがわかります。0.5mm!

 

橙色が赤っぽくなると……。よくよく見てみると,もうすぐ生まれいずる幼虫の毛が見えます。これにはびっくり。ということは,赤っぽいのは幼虫の体色なのでしょうか。

 

この答えは間もなく見えてきました。それについては次回に。

 


オクラのフタトガリコヤガ(2)~幼虫~

2024-09-17 | 昆虫

幼虫がたくさんいるので,それぞれの成長段階にあるすがたを記録しておこうと思い,撮影しました。厳密に何齢かはわかりませんが,大まかに若齢なのか終齢近くなのかはわかります。その程度でご紹介しておきます。

オクラの実をルーペで調べていくうちに,初齢に近いと思われるごく小さな幼虫を見つけました。動かずじっとしたまま。体色が黒っぽいのは生まれたときからそうなのか,まったくわかりません。毛まで黒色です。白いからだが,時間とともに黒味を帯びてくるのかもしれません。なお,卵の様子が大きく変化していますが,このことについては次回に取り上げます。

 

すこし大きくなった幼虫は,あちこちにいるので,探すのに苦労なしです。若齢と思われます。

 

からだに黒斑が現れています。終齢に近くなってきています。

 

これは終齢幼虫の特徴を持っています。斑点がハート型に変化。

 

このようにあちこちにたくさんいます。葉は無残なすがたになりつつあります。

 

大まかには以上のような経過をたどります。付け足しなのですが,脱皮の瞬間を観察できないかなあと欲張って思っています。

 


オクラのフタトガリコヤガ(1)~幼虫と卵~

2024-09-16 | 昆虫

オクラの葉がフタトガリコヤガにすっかりやられています。オクラがよほど好きなようです。わたしからみれば,はっきりとした害虫です。害虫であれ,オクラが好きなので食べられること自体はやむを得ないのですが。

 

その前の段階の幼虫です。あちこちにたくさんいます。

 

卵もあちこちに。実にも葉柄にも。葉にも産み付けられているのでしょうが,そこまで確認していません。害虫除けの農薬を散布するなどもってのほか。

 

接写で卵を撮りました。

 

表面には突起がどっさり。

 

今は純白。産付されて間もないのでしょう。これが変化する様子を追ってみようと思います。

 

なにしろ,追及の虫ですから。

 


'24秋 虫の目レンズは友 ~タイワンタケクマバチ~

2024-09-15 | 昆虫

タイワンタケクマバチはヒマワリが大好き。たくさんのクマバチがヒマワリ畑にやって来ています。花粉や蜜を集めているのです。

 

できるだけ近づいて撮ったのが下写真です。

 

このクマバチを漢字で書くと,“台湾竹熊蜂”。外来種で,台湾方面から入り込んだものとわかります。調べてみると国内で初めて確認されたのは2006年とのこと。

巣は枯れたタケがほとんど。タケは水分がなくなると,とても固くなります。にもかかわらず,平気で穴を開けて中に入り込みます。

今夏,わが家の木棚で目撃しました。そこに枯れたタケを置いています。その一本にいつの間にか穴を開けて巣を作っていました。出入りしているのでそれとわかったのです。

 

こんなわけですから,例えば竹ぼうきなども気をつけておかなくてはなりません。タケのほかではビニルホースでさえ要注意だそうです。そうそう,それから危険性なのですが,危険なことは危険らしいですが,相手にしない範囲では安全なようです。

 


'24秋 虫の目レンズは友 ~続・トノサマバッタ(終齢幼虫)~

2024-09-14 | 昆虫

昨日の終齢幼虫とは別個体です。まだこんなふうにいるんですね。

ここはずうっと向こうが見える高台です。家並みが見えます。山並みも。そして雲も。撮影場所としては理想的です。追いながら撮影チャンスを待ちました。

 

前脚の先を複眼のところに持っていって,ゴミでも落としているのでしょうか。

 

後脚が力強そうです。

 

とうとうこちらを向いたところを撮るチャンスに恵まれませんでした。その後,幼虫はぴょんぴょん跳んでどこかへ行ってしまいました。

 


'24秋 虫の目レンズは友 ~トノサマバッタ(終齢幼虫)~

2024-09-13 | 昆虫

トノサマバッタの終齢幼虫を見かけました。9月のこの時期に,幼虫とは驚きました。大抵なら成虫になって,世代交代の行動に精を出しているのに。1

 

追いかけて撮影。たくましい後脚の持ち主です。これが移動の道具なのです。

 

前方向から撮るチャンスがありました。幼虫はぴょんぴょん跳びながら移動しますが,飛ぶことはできません。したがって撮るチャンスはあるのですが,いざ撮ろうとすると動くのです。やはり辛抱がいります。

 

中景・遠景が入るのは理想的。こんな環境でこの幼虫がくらしているのです。

 

トノサマバッタを撮り始めたら,やめられません。汗だくになってもやめられません。

 


'24秋 虫の目レンズは友 ~トノサマバッタ(交尾)~

2024-09-12 | 昆虫

公園にて。

草地を歩くと,飛び出したのが褐色型トノサマバッタ。いつもなら遠くに飛んで行くのですが,どうしたことか足元近くでじっとしています。よく見ると,交尾していたのです。雌雄ともに褐色型です。交尾中のトノサマバッタは動きがじつに鈍くなります。撮影のチャンスです。

余談になりますが,トノサマバッタの体色には緑色型・褐色型の2種があります。交尾の組み合わせは色型に関係ありません。したがって,4つの色組合わせがあることになります。この日,偶然,褐色型のメスの背に緑色型オスが乗っているのを見かけました。これは撮影していません。

交尾前です。

 

縦長で撮りました。鉄塔を入れています。

 

トノサマバッタは向きを変えました。真逆光です。

 

できるだけ近づいてみました。

 

交尾直前のシーンです。

 

秋はいのちのバトンを引き継ぐ季節。公園のバッタもまた,いのちを次の代につないでいきます。

 


'24秋 虫の目レンズは友 ~ハラビロカマキリ(交尾)~

2024-09-11 | 昆虫

公園にて。

サクラの幹にハラビロカマキリがいました。ペアで交尾中です。まあ,アツアツといったところでしょうか。ハラビロカマキリの交尾を見たのは今回が確か初めてのような気がします。それで,標準レンズでも撮りたかったのですが,“虫の目”しかなくって残念。

ということで今回もこのシリーズでご紹介します。

カマキリとしての貫禄がたっぷり。メスの腹部の膨らみが目を引きます。「母は強し」,といった雰囲気。

 

前方向から見上げながら撮りました。遠景をしっかり入れたくて構図を描きました。

 

さすがのカマ(鎌)です。

 

カマキリのなかまは魅力たっぷりな被写体です。