秋の渡りの珍鳥に期待して、10月6〜9日に日本の西の端である与那国島/石垣島(ALPNツアー)に遠征してきました。直前に台風25号が発生し、中止になった小笠原ツアーの悪夢がよぎりましたが、幸い、2日前に通過してくれ、無事石垣空港に降り立つことができました。6日夕刻、7日午前、石垣島、7日午後、8日、9日午前与那国島と巡って、5種のライファーであるジャワアカガシラサギ、ハイイロオウチュウ、ベニバト、アカハラダカ、マダラチュウヒをはじめとして、八重山特産のカンムリワシ、ムラサキサギ、ズグロミゾゴイ、カタグロトビ、渡り鳥のツメナガセキレイ、カラムクドリ、クロハラアジサシ、コホオアカ、キマユムシクイ、エリマキシギ、ヒバリシギ等74種の鳥たちと会うことができました。
6日初日は、午後4時前に石垣空港に到着、空港で支度をして、まずは田んぼを巡ります。南国特有の雨が早速降り出し、バスの中から田んぼを見ると、たくさんのセイタカシギ、オグロシギ、アオアシシギ、ヒバリシギ、アカアシシギ等が採餌しています。雨が上がり、歩き出すと、春ほどは見かけないというカンムリワシが電柱の上に止まっています。
この季節たくさんいるというクロハラアジサシが田んぼの上を飛び交っています。本州では、湖の上を飛んでいるのしか見たことがありませんが、陸の上で見るのは不思議な感じですが、近くを山などを背景にして飛んでくれます。
田んぼを歩いていると川の中にムラサキサギ。警戒心が強いようで、なかなか近寄らせてくれません。
そうこうしているうちに日も傾いてきたので、暗くなる前に、ズグロミゾゴイのポイントに向かいました。やはり、春に訪れた時と同じポイントでしたが、なんと同じ位置にズグロミゾゴイ若鳥がヌッと立っています。多分同じ個体ではないかと思います。
このポイントにはヤエヤマオオコウモリがいたのですが、ズグロミゾゴイに関わりすぎて、飛ばれた後でした。残念。そのうち雨が降り出し、ホテルに向かいましたが、結構な豪雨、明日はどうなるかと心配しましたが、夜半には止んだようで、翌朝は、良い天気。朝食後の短い時間ですが、近くの公園に出かけました。広場の芝生には、ツメナガセキレイが10羽近くいます。待っているとだんだん近くに寄ってきます。黄色味はほとんどなくなっていますが、間違いなくツメナガセキレイ。この後、山ほどいるとは思わず、シャッターを切りました。
芝生には、亜種ホオジロハクセキレイもいました。頰に少し灰色味がありますが、白い顔は、なんかカワイイです。
公園にはハシブトガラスもいますが、こちらのカラスは、亜種オサハシブトガラスで、体が小さく本土のカラスに比べるとカワイイ感じです。
公園には、他に亜種シマアカモズ、カラムクドリがいました。松の木の中で、こっそり採餌しているカラムクドリを見つけ、出発の時間を気にしながら写真に収めさせてもらいました。
朝食後、ホテルを後にして、昨日と同じ田んぼに向かいました。ほぼ同じような種類に加えて、ヒバリシギの数が増え、その中に1羽のアカエリヒレアシシギがいましたが、遠い。天気が良いので、鳥も元気なのか、アカガシラサギが目の前を飛んで行きました。
上空を見るとサシバも帆翔していました。のどかです。それにしても暑い!
電線には、リュウキュウツバメ。ツバメよりお腹が濁白色で、尾羽が短く、飛んでいてもなんとなく識別できそうな気になりました。
そして、昨日から何度か通っているジャワアカガシラサギのポイント。ついにガイドのIさんの執念が実って、やたらと色白なアカガシラサギが飛んできました。後で、確認してもらい、間違いなくジャワアカガシラサギとのことで、最後の最後に会うことができ、一同感激。冬羽は夏羽ほどの明らかな違いはないそうですが、やっぱり、白くて違います。今回のライファー第1号です。車が通過する道の端でヒヤヒヤしながら牛糞の山の上のそいつを収めました。
口を開けたシーンです。
最後に空港近くのカタグロトビのポイントへ、なかなか見つかりませんでしたが、なんとか、1羽飛んでいるのが見つかり、モロ逆光の中なんとか収めることができました。カタグロトビの写真は、春に訪れたとき、近くを飛んでくれ、たっぷり収めているので、今回あまり取れなくても、気持ちは余裕でした。
以上で、石垣島巡りは終えて、50人乗りのプロペラ機に乗り込み、与那国島に向かいました。次回は、与那国島前中後編の前編をアップする予定です。