『浜頭、この鉄の棒を時板の中心棒の上に位置するようにぶら下げてください』
パリヌルスは静止するのを待っている。
『そっそうです。結び目を中心棒の真上に来るようにです。静止するのを待って、この線と鉄の棒が同じ方向になるように時板を合わせるのです』
パリヌルスは時板を操作して鉄の棒の方向に時板の南北線を合わせた。それから、彼は頭上に輝く太陽を見あげた。浜頭はじいっとパリヌルスの操作を息をころして見つめた。
『浜頭、これを、、、太陽の光が当たって、中心棒の作る影を見ていただきたい。これこのように棒の影がこの線の中心から右に延びていますね。この影の具合で昼を少し過ぎたことがわかります。夕刻近くになると、この影が東西線に近くなります』
『ほっほう、ということは、今日は夕どきまで、まだたっぷりと時間があるということですな』
『そうです』
『いやいや、よ~くわかりました。これはこれは至極便利な道具をいただきました。とってもありがたい。船出して海上においての不安がなくなります。パリヌルス殿、これはこれは、あなた方の統領殿に直々に礼を申し上げたい。船の準備ができましたら、さっそく出発しましょう。キドニアの浜まで3刻(約6時間)くらい、陽が沈んで、間もないころには着きます。急ぎましょう』
『船を仕立てていただけるのですか、それはありがたいことです。願ってもないことです。判りました、厚く礼を言います。また、方角時板の船上での使い方をその時に説明いたしましょう』
方角時板の説明を聞き終えた浜頭は、浜衆に船の準備を言いつけた。
『おい者ども、船の準備だ!急げっ!できたら呼びに来てくれ!あ~あ、それから、羊3頭、朝獲れの魚を5籠を積んでおいてくれ。判ったな、者ども』
『はいっ、判りました』
短く答えて、浜衆たちは入り江の波打ち際に向かった。
パリヌルスは静止するのを待っている。
『そっそうです。結び目を中心棒の真上に来るようにです。静止するのを待って、この線と鉄の棒が同じ方向になるように時板を合わせるのです』
パリヌルスは時板を操作して鉄の棒の方向に時板の南北線を合わせた。それから、彼は頭上に輝く太陽を見あげた。浜頭はじいっとパリヌルスの操作を息をころして見つめた。
『浜頭、これを、、、太陽の光が当たって、中心棒の作る影を見ていただきたい。これこのように棒の影がこの線の中心から右に延びていますね。この影の具合で昼を少し過ぎたことがわかります。夕刻近くになると、この影が東西線に近くなります』
『ほっほう、ということは、今日は夕どきまで、まだたっぷりと時間があるということですな』
『そうです』
『いやいや、よ~くわかりました。これはこれは至極便利な道具をいただきました。とってもありがたい。船出して海上においての不安がなくなります。パリヌルス殿、これはこれは、あなた方の統領殿に直々に礼を申し上げたい。船の準備ができましたら、さっそく出発しましょう。キドニアの浜まで3刻(約6時間)くらい、陽が沈んで、間もないころには着きます。急ぎましょう』
『船を仕立てていただけるのですか、それはありがたいことです。願ってもないことです。判りました、厚く礼を言います。また、方角時板の船上での使い方をその時に説明いたしましょう』
方角時板の説明を聞き終えた浜頭は、浜衆に船の準備を言いつけた。
『おい者ども、船の準備だ!急げっ!できたら呼びに来てくれ!あ~あ、それから、羊3頭、朝獲れの魚を5籠を積んでおいてくれ。判ったな、者ども』
『はいっ、判りました』
短く答えて、浜衆たちは入り江の波打ち際に向かった。