オキテスとオロンテスは、釣り針と糸、そして、重りの入った箱を抱えて戻ってきた。釣り針は、鉄製と青銅製が半々ぐらいで入っていた。この時代の釣り針は、糸を結ぶ『ちもと』と言われる部分がやや大きめに作られている、また、『あご』と言われる、かかった針が外れにくくしている部分が完全といえないまでも、その構造が細工されていた。この時代の釣りにおいては、ごぼう抜きのように引きあげていたのではなかろうかと想像される。青銅製の針では、大物の魚がかかったりした場合に急いで牛蒡抜きに引き上げると金属硬度の柔らかい青銅製の針では、針が魚の重量に耐えられず、のびてしまい、釣り上げた魚を逃がしてしまう、そこで逃した魚が大物となる。
『おう、オキテス、釣り針か、仕掛けを作らせねばならんな。俺の算段では、この浜からは、1,3,4の三船で行こうと考えている。それにあとからアレテスの2番船も加わる、総動員でこの釣りをやる。1隻当たり50人が乗って200人、一人当たり5匹釣りあげて、1000匹だ。それでないと賄にならん。『これから』の事もある、仕事としての釣りをやろう。ヒマつぶしの釣りでないことを一同に認識させる。今、人選を各船の船長にさせている。オロンテス、皆を集めるから釣りの仕掛けを作ることを教えてやってくれ。次にエサの事だ、それも含めて皆に教えてほしい』
『判りました。一応説明を終えて仕掛けができたら、皆を連れてエサ取りに出かけます』
『そうしてくれるか、それはありがたい、頼む、オロンテス』
オキテスが声をかけてきた。
『これだけ、大掛かりとなると釣りも大変だ。俺の懸念は、釣り場の海の深さだ。どれくらいあるか、これが判らないと釣果が思うようにはいかん。そのあたりは俺に任せておいてくれ。釣り場についてから判断することだから、、、』
『おう、オロンテス、釣り針、たくさんあるではないか。何本くらいある?』
『500以上あると思います。重りはこっちの箱の中にあります。注意することは、鉄製の針を使ってもらいたい。青銅製の針は、大物が来た場合、引きあげる時に針がのびてしまい、かかった魚を取り逃がしてしまいます』
『おっ、そうか判った。では、皆を集める、釣りの仕掛けを作らせてくれ。糸の長さだが、両腕を広げて左の指先から右手の指先まで、この長さを30、それくらいを一人一本で仕掛けを造らせてくれ』
『判りました』
彼らは、オロンテスの手許を見ながら、彼の説明に耳を傾けた。
『おう、オキテス、釣り針か、仕掛けを作らせねばならんな。俺の算段では、この浜からは、1,3,4の三船で行こうと考えている。それにあとからアレテスの2番船も加わる、総動員でこの釣りをやる。1隻当たり50人が乗って200人、一人当たり5匹釣りあげて、1000匹だ。それでないと賄にならん。『これから』の事もある、仕事としての釣りをやろう。ヒマつぶしの釣りでないことを一同に認識させる。今、人選を各船の船長にさせている。オロンテス、皆を集めるから釣りの仕掛けを作ることを教えてやってくれ。次にエサの事だ、それも含めて皆に教えてほしい』
『判りました。一応説明を終えて仕掛けができたら、皆を連れてエサ取りに出かけます』
『そうしてくれるか、それはありがたい、頼む、オロンテス』
オキテスが声をかけてきた。
『これだけ、大掛かりとなると釣りも大変だ。俺の懸念は、釣り場の海の深さだ。どれくらいあるか、これが判らないと釣果が思うようにはいかん。そのあたりは俺に任せておいてくれ。釣り場についてから判断することだから、、、』
『おう、オロンテス、釣り針、たくさんあるではないか。何本くらいある?』
『500以上あると思います。重りはこっちの箱の中にあります。注意することは、鉄製の針を使ってもらいたい。青銅製の針は、大物が来た場合、引きあげる時に針がのびてしまい、かかった魚を取り逃がしてしまいます』
『おっ、そうか判った。では、皆を集める、釣りの仕掛けを作らせてくれ。糸の長さだが、両腕を広げて左の指先から右手の指先まで、この長さを30、それくらいを一人一本で仕掛けを造らせてくれ』
『判りました』
彼らは、オロンテスの手許を見ながら、彼の説明に耳を傾けた。