二人は、アヱネアスの宿舎へと足を向けた。ハシケに積んできたテカリオンの手土産は数人の者に持たせた。宿舎の前庭にはアヱネアス、イリオネス、オキテス、オロンテスがいる、彼らは、昨日の大漁を話題にして話し合っていた。彼らが二人に気づく、
『おう、パリヌルス、おはよう』
四人が一斉に声をかけてくる。
『おう、客人か。テカリオンじゃないか、元気にしていたか』
アヱネアスが声をかけた。
『あっ!統領。おはようございます。お元気ですね、何よりです。皆さんもお揃いで元気な様子、大安心です。私も潮風に吹かれて元気そのものです』
彼はここで言葉を切り、イリオネスに話しかけた。
『軍団長殿。些少で恥ずかしいですが、これをご受納ください』
彼は持参した品々を差し出した。
『おう、ありがとう!喜んでいただく。いつもながら気配りしてくれてありがとう。お前に何を礼しようかと迷うじゃないか』
『そんな風に言われると痛み入りますな。礼には及びません、礼はたっぷりといただいております。こちらさまとの交易で充分にいただいております』
『こいつ!はっきり言うな。軍団長、テカリオンとの取引では、気を許してはいかんぞ』
『判りました』
『いやいや、まいりましたな。軍団長との掛け合いはとても厳しいですからな、、、。しかし、この前の取引で頂いた『方角時板』あれは大変な代物です。あれでいい商いができました。ありがとうございました』
テカリオンの受け答えは堂にいったものであった。
『皆さんの話し合いは何でしょう?私も入っていいようでしたら入れてください』
『お~お、テカリオン、お前は商売人だな、こんな話の中に入ってどうするのだ。久しぶりにテカリオンが来た、何を馳走しようかと相談していたところだ』
『本当にですか?『まさか』ですな』と言って首を傾げた。
『いやね、私たちが生きていくうえで『さか』があります。その『さか』が三つあります。ひとつ目の『さか』は『のぼりざか』ふたつ目は『くだりざか』みっつ目が、今、言いました『まさか』です。今の話、その『まさか』の幸運ですな、ありがとうございます。喜んで馳走になります』
これを聞いた一同から笑い声があがった。笑い声が静まると思いきや一同が腹を抱えての大笑いとなった。
『いやな、テカリオン、その『まさか』が昨日、起きたのだよ。お前、その話を聞くか』
『聞きますとも、聞きますとも。いい話は幸運を呼び寄せます。お願いします』
『判った。オキテス、話してやってくれ』
『おう、パリヌルス、おはよう』
四人が一斉に声をかけてくる。
『おう、客人か。テカリオンじゃないか、元気にしていたか』
アヱネアスが声をかけた。
『あっ!統領。おはようございます。お元気ですね、何よりです。皆さんもお揃いで元気な様子、大安心です。私も潮風に吹かれて元気そのものです』
彼はここで言葉を切り、イリオネスに話しかけた。
『軍団長殿。些少で恥ずかしいですが、これをご受納ください』
彼は持参した品々を差し出した。
『おう、ありがとう!喜んでいただく。いつもながら気配りしてくれてありがとう。お前に何を礼しようかと迷うじゃないか』
『そんな風に言われると痛み入りますな。礼には及びません、礼はたっぷりといただいております。こちらさまとの交易で充分にいただいております』
『こいつ!はっきり言うな。軍団長、テカリオンとの取引では、気を許してはいかんぞ』
『判りました』
『いやいや、まいりましたな。軍団長との掛け合いはとても厳しいですからな、、、。しかし、この前の取引で頂いた『方角時板』あれは大変な代物です。あれでいい商いができました。ありがとうございました』
テカリオンの受け答えは堂にいったものであった。
『皆さんの話し合いは何でしょう?私も入っていいようでしたら入れてください』
『お~お、テカリオン、お前は商売人だな、こんな話の中に入ってどうするのだ。久しぶりにテカリオンが来た、何を馳走しようかと相談していたところだ』
『本当にですか?『まさか』ですな』と言って首を傾げた。
『いやね、私たちが生きていくうえで『さか』があります。その『さか』が三つあります。ひとつ目の『さか』は『のぼりざか』ふたつ目は『くだりざか』みっつ目が、今、言いました『まさか』です。今の話、その『まさか』の幸運ですな、ありがとうございます。喜んで馳走になります』
これを聞いた一同から笑い声があがった。笑い声が静まると思いきや一同が腹を抱えての大笑いとなった。
『いやな、テカリオン、その『まさか』が昨日、起きたのだよ。お前、その話を聞くか』
『聞きますとも、聞きますとも。いい話は幸運を呼び寄せます。お願いします』
『判った。オキテス、話してやってくれ』