『隊長、このように言って、用材の伐り出しなんですが、ガリダの手の者に任せたほうがいいように思われます。私たちは必要とする用材を的確に指示する。それに徹するほうがいいと考えられます』
『よしっ、判った。お前の言うようにする』
舟艇はキドニアの船だまりに着いた。マクロスは、ギアスと帰りの船便について打ち合わせて、一行は、ガリダの館砦に向かった。
ギアスは集散所のパンの売り場に立っている。彼は背後に、ギアスの名を呼んでいる聞きなれたガラガラ声を耳にした。彼は振り向く、そこにはスダヌスの姿があった。
『おっ!スダヌス浜頭。おはようございます』
『おう、おはよう、ギアス。お前ら早いではないか、どうした?』
『浜頭こそ、早いではありませんか。今日は用材調達隊を乗せてきた関係で早めのキドニア到着です』
『俺らはいつもこんなもんだ。今日の俺らはだな、これから、お前たちの浜に行く、何か用事があればことづかってやるが』
『それは別にありません』
『そうか、よし、判った』
見るとスダヌスの息子たちも彼の後ろに立っていた。
『親父、もういつでもいい。行こうや』
『おう、そうするか』と言って、持っていた木札10枚をギアスに渡し、
『パンをもらおう。その籠ともよこせ!』
彼は息子たちに、パン籠を持たせ場を離れていった。
パリヌルスとオキテスは、アヱネアスとイリオネスと今日の予定を打ち合わせて、浜でスダヌスの到着を待った。
小島ではアレテス以下全員が総出で今日の出漁のタイミングをはかっていた。
ギョリダは、思案緊張の面持ちでいる。『今日の目指す釣果を首尾よくやれるかな』その一事であった。
アレテスは、その様な雰囲気の中にあって、全員の統率に当たっていた。
パリヌルスとオキテスは、浜を目指して波を割ってくるスダヌスの船を見とめた。パリヌルスは、空を仰いで太陽の位置を見定めて、今日の段取り運びのタイミングを組み立てた。今日の仕事の重点は、出漁のタイミングとその結果である。如何様な釣果が出るか。内心では、『まず、仕損じることはなかろう』と確信を持つ反面、気をもんだ。
気をもんで、どうにかなるものではないと解っているのに心が揺れた。
『まあ~、どうでもいい。結果を信じる』
もどかしい自分を感じていた。
『よしっ、判った。お前の言うようにする』
舟艇はキドニアの船だまりに着いた。マクロスは、ギアスと帰りの船便について打ち合わせて、一行は、ガリダの館砦に向かった。
ギアスは集散所のパンの売り場に立っている。彼は背後に、ギアスの名を呼んでいる聞きなれたガラガラ声を耳にした。彼は振り向く、そこにはスダヌスの姿があった。
『おっ!スダヌス浜頭。おはようございます』
『おう、おはよう、ギアス。お前ら早いではないか、どうした?』
『浜頭こそ、早いではありませんか。今日は用材調達隊を乗せてきた関係で早めのキドニア到着です』
『俺らはいつもこんなもんだ。今日の俺らはだな、これから、お前たちの浜に行く、何か用事があればことづかってやるが』
『それは別にありません』
『そうか、よし、判った』
見るとスダヌスの息子たちも彼の後ろに立っていた。
『親父、もういつでもいい。行こうや』
『おう、そうするか』と言って、持っていた木札10枚をギアスに渡し、
『パンをもらおう。その籠ともよこせ!』
彼は息子たちに、パン籠を持たせ場を離れていった。
パリヌルスとオキテスは、アヱネアスとイリオネスと今日の予定を打ち合わせて、浜でスダヌスの到着を待った。
小島ではアレテス以下全員が総出で今日の出漁のタイミングをはかっていた。
ギョリダは、思案緊張の面持ちでいる。『今日の目指す釣果を首尾よくやれるかな』その一事であった。
アレテスは、その様な雰囲気の中にあって、全員の統率に当たっていた。
パリヌルスとオキテスは、浜を目指して波を割ってくるスダヌスの船を見とめた。パリヌルスは、空を仰いで太陽の位置を見定めて、今日の段取り運びのタイミングを組み立てた。今日の仕事の重点は、出漁のタイミングとその結果である。如何様な釣果が出るか。内心では、『まず、仕損じることはなかろう』と確信を持つ反面、気をもんだ。
気をもんで、どうにかなるものではないと解っているのに心が揺れた。
『まあ~、どうでもいい。結果を信じる』
もどかしい自分を感じていた。
