オキテスは、跳ね起きた、五感が冴えている、陽の出前の浜へ駆けおりる、朝行事も終えて、彼はドックスを待った。
ドックスが姿を見せる。
『あっ!オキテス隊長。おはようございます。今日は、早いですね』
『おう、急ぎの用があってな』
『相手は私ですか、そんな気がしました。今朝、アサイチの虫の知らせです。朝行事を済ませます』
『おうっ!』
ドックスは連れの者たちと離れて朝行事を済ませ、渚に立つオキテスの傍らに立った。
『おう、ドックス、歩こう、用材の置き場へだ』
二人は、オキテスが用向きとしている用材の置き場へと向かってゆっくりと歩いていく、オキテスがおもむろに話しかける。
『ドックス、聴きたいことがある』
『はい、何でしょう?』
『二つだ。それを二人で見て確かめておきたい。まず、第一に聞きたいのは、納入された用材の材質だ。用材が新艇建造にふさわしい用材であるや否やだ。第二は、用材量の件だ。用材量が5艇を建造するのに十分かどうかだ。そうでない場合には納入計画ができているかどうかだ。その2点が今朝の用件だ』
話し終える頃には、用材の置き場に着いた。
『隊長、聴かれたことについて答えます。用材は新艇を建造するにふさわしい用材であることです。極上かと問われると肯定は無理です。新艇建造に用いる用材としては、上の上の部類になります。安心してください。極めて上質の新艇が建造できます。これについては、ガリダに感謝しなければならないところです。二番目の用材の量についてですが、現在の保有量では、有り余る状態ではありませんが、不足が予想される場合においては、即刻の調達ができるようになっています。帆柱用のレバノン杉が未納入になっていますが、製材担当責任者のノコギスの言によれば、近々中に納入される段取りになっているそうです。以上が隊長の質問に対する私の返答です。よろしいでしょうか』
『解った。それだけ聞けば充分だ。安心していて、いいな』
『安心してください。何か、不具合があれば、その旨を隊長に上申しています』
オキテスは、彼の答えに安堵の胸をなでおろした。
ドックスが姿を見せる。
『あっ!オキテス隊長。おはようございます。今日は、早いですね』
『おう、急ぎの用があってな』
『相手は私ですか、そんな気がしました。今朝、アサイチの虫の知らせです。朝行事を済ませます』
『おうっ!』
ドックスは連れの者たちと離れて朝行事を済ませ、渚に立つオキテスの傍らに立った。
『おう、ドックス、歩こう、用材の置き場へだ』
二人は、オキテスが用向きとしている用材の置き場へと向かってゆっくりと歩いていく、オキテスがおもむろに話しかける。
『ドックス、聴きたいことがある』
『はい、何でしょう?』
『二つだ。それを二人で見て確かめておきたい。まず、第一に聞きたいのは、納入された用材の材質だ。用材が新艇建造にふさわしい用材であるや否やだ。第二は、用材量の件だ。用材量が5艇を建造するのに十分かどうかだ。そうでない場合には納入計画ができているかどうかだ。その2点が今朝の用件だ』
話し終える頃には、用材の置き場に着いた。
『隊長、聴かれたことについて答えます。用材は新艇を建造するにふさわしい用材であることです。極上かと問われると肯定は無理です。新艇建造に用いる用材としては、上の上の部類になります。安心してください。極めて上質の新艇が建造できます。これについては、ガリダに感謝しなければならないところです。二番目の用材の量についてですが、現在の保有量では、有り余る状態ではありませんが、不足が予想される場合においては、即刻の調達ができるようになっています。帆柱用のレバノン杉が未納入になっていますが、製材担当責任者のノコギスの言によれば、近々中に納入される段取りになっているそうです。以上が隊長の質問に対する私の返答です。よろしいでしょうか』
『解った。それだけ聞けば充分だ。安心していて、いいな』
『安心してください。何か、不具合があれば、その旨を隊長に上申しています』
オキテスは、彼の答えに安堵の胸をなでおろした。