このニューキドニアの地にアヱネアスが腰を落ち着けて以来のハニタスとの交流である。見つめ合って、二人は握手を交わした。
『先日、イリオネス軍団長より新艇建造の詳細を承りました。貴方がたがそのような技術を持っておられることを知った次第です。まさに快挙と言えます。クレタには造船に関する歴史があります。いろいろの曲折を経て今に到っています。それについては、これからのちに話す機会もあると思います。いずれ落ち着いた折に話したいと思います。とりあえず、今日は、ここにおもむいた用件を済ませたいと考えています。よろしくお願いします』
ハニタスは言葉を選んでアヱネアスに語りかけた。彼は、改めて、イリオネスに体を向けた。
『いやあ~、イリオネス軍団長殿、先日は、どうも、私どもとあなた方の新事業、造船の件でわざわざ集散所に見えられた。ありがとうございました。私どもとして事情を詳しく知っておきたいと、今日、こちらへへまかり越しました。よろしくお願いします』
『判りました。我が方もクレタにおけるこの種の件については、不明としていることが多々あります。今後の指導をよろしく願います』
『解りました。早々ですが、作業にかかりたいと思います。案内いただけますかな』
『解りました。オキテス隊長とオロンテス隊長、ハニタス殿と一行を新艇建造の場へ案内してくれ』
『今日は、足労をかけましたな。オキテス隊長が皆さんを案内します。行きましょう』
オロンテスはそのように言って、オキテスに引き継いだ。
『オキテス隊長殿、私どもは、まず、新艇建造の用材を見たいと思います』
『では、最初にそちらへ案内します』
『お願いします』
オキテスは一行を用材の場へと案内した。
第一次の製材を終えている用材が浜の一画に積まれている。
ハニタスら三人は、用材の場に来て、材質の調査に取り掛かった。
『おう、なかなか上質ではないか』
『おう、上等だ。これならいい』
『用材の材質は申し分がない。吟味してある。これはよしだ。テミトス、用材の量を調べてくれ』
ハニタスから指示が出る。テミトスは、指示に従って、用材の量のチエック作業を行った。彼は、用材の量を入念に計った。
『先日、イリオネス軍団長より新艇建造の詳細を承りました。貴方がたがそのような技術を持っておられることを知った次第です。まさに快挙と言えます。クレタには造船に関する歴史があります。いろいろの曲折を経て今に到っています。それについては、これからのちに話す機会もあると思います。いずれ落ち着いた折に話したいと思います。とりあえず、今日は、ここにおもむいた用件を済ませたいと考えています。よろしくお願いします』
ハニタスは言葉を選んでアヱネアスに語りかけた。彼は、改めて、イリオネスに体を向けた。
『いやあ~、イリオネス軍団長殿、先日は、どうも、私どもとあなた方の新事業、造船の件でわざわざ集散所に見えられた。ありがとうございました。私どもとして事情を詳しく知っておきたいと、今日、こちらへへまかり越しました。よろしくお願いします』
『判りました。我が方もクレタにおけるこの種の件については、不明としていることが多々あります。今後の指導をよろしく願います』
『解りました。早々ですが、作業にかかりたいと思います。案内いただけますかな』
『解りました。オキテス隊長とオロンテス隊長、ハニタス殿と一行を新艇建造の場へ案内してくれ』
『今日は、足労をかけましたな。オキテス隊長が皆さんを案内します。行きましょう』
オロンテスはそのように言って、オキテスに引き継いだ。
『オキテス隊長殿、私どもは、まず、新艇建造の用材を見たいと思います』
『では、最初にそちらへ案内します』
『お願いします』
オキテスは一行を用材の場へと案内した。
第一次の製材を終えている用材が浜の一画に積まれている。
ハニタスら三人は、用材の場に来て、材質の調査に取り掛かった。
『おう、なかなか上質ではないか』
『おう、上等だ。これならいい』
『用材の材質は申し分がない。吟味してある。これはよしだ。テミトス、用材の量を調べてくれ』
ハニタスから指示が出る。テミトスは、指示に従って、用材の量のチエック作業を行った。彼は、用材の量を入念に計った。