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2021 12/8の拝観報告3 最終(南座 吉例顔見世興行)
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写真は、まねきの揚がる正面玄関。
喫茶ソワレを出て、14:00前に南座に到着。
この日は毎年恒例の顔見世興行に参りました。
もう既に開場していました。
今回の席は1階10列目13番。
ネットでチケットを取った際には「花道寄りなんで、結構下手側かな」と思ったのですが、12番13番の間がちょうど舞台の真ん中なんですね。
今回の1部は坂田藤十郎さん追善の曽根崎心中で、息子さんの中村鴈治郎さんや中村扇雀さんがメイン。
2部は片岡仁左衛門さんと中村芝翫さん。
3部は片岡愛之助さんと松本幸四郎さんが中心でした。
まあ見やすい時間の関係もありますが、やっぱり仁左衛門さんになっちゃいますw
14:30、いよいよ 開演です。
昨年からの仕様で「------の間」は演目のあらすじですので、興味ない方はスルーしてください。
三人吉三巴白浪 大川端庚申塚の場
以前NHKの「にっぽんの芸能」で観たことがありました。
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主な登場人物は3人の吉三(きちさ)と名乗る盗賊。
お嬢吉三(片岡孝太郎)、お坊吉三(中村隼人)と和尚吉三(中村芝翫)。
場所は大川端の堤防。
おとせという夜鷹が奉公人が落としたお金を探して拾います。
そこにやってきた良家のお嬢様風のお嬢吉三。
お嬢吉三、実は男で百両と聞いて本性を現し、お金を奪いおとせを川に突き落とします。
そこにさらにそのお金を奪おうと、刀を抜いて襲ってきた男も打ち負かし、お金も刀も手に入れます。
さらにさらにその成り行きを籠の中で見ていたお坊吉三が、「その金、渡せ」と因縁を付けます。
お互い吉三を名乗る盗賊と名前は聞いており、引くに引けず刀を抜いての争いになります。
そこに通りかかった和尚吉三。
親分肌の和尚吉三がうまく2人を仲介し、逆に義兄弟の契りを結ぶという三人吉三巴白浪の序盤です。
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盗人3人が知り合って、仲間になるシーン。
この後続くお話は非常にヤヤコシイんですが、今回は関係ありません。
七五調の流れるようなセリフ回しを楽しむ演目。
よく聞くと和尚吉三に都合のいい話なんですが、2人が納得しているのならそれでいいんでしょうw
気風の良さが爽快でした。
15:00から15:25まで中休み。
もうどこにも行かず、じっとしてましたw
15:25から新古演劇十種の内 身替座禅
恐妻家の浮気がモロバレするという喜劇です。
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大名の山蔭右京(片岡仁左衛門)は、美濃の国に花子という愛人がいます。
その花子がこの度上洛し、右京に逢いたいという文を送ります。
しかし恐妻の玉の井(中村芝翫)が、片時もそばを離れないので出かけられない。
そこで一計を案じ、邸内の持仏堂で一晩座禅をして籠ると言い出します。
これはもちろんウソで、持仏堂に身替りの太郎冠者(中村隼人)を置いて、花子に逢いに行く魂胆です。
身替を置いて、右京は喜び勇んで花子のもとへ。
一方玉の井は右京を案じ見舞いに来ますが、身替の太郎冠者は当然スルー。
しかししびれを切らした花子はとうとう持仏堂に押し入り衾を剥ぎ取り、太郎冠者が身替になっているのを見つけます。
怒り心頭の玉の井は帰ってきた右京を懲らしめようと、逆に玉の井が身替になって待ち伏せます。
さて夜更けに、ご機嫌の右京がほろ酔い加減で帰ります。
持仏堂に戻り花子との逢瀬の様子を嬉しそうに話しちゃいます(アホだね~~~w)。
一部始終を語り終えた右京が衾を取ると、そこには鬼の形相の玉の井が!
慌てて逃げだす右京。
追う玉の井というお話。
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これは仁左衛門さんの殿さまと芝翫さんの妻のやり取りの面白さですね。
仁左衛門さんは、浮かれて「ホホホホぉ~~~」と笑うノーテンキな感じや玉の井に要望を却下されてがっかりする感じを非常に情感あふれて表現しておられました。
しかしその一方で身替を辞退しようとした太郎冠者を「手打ちにするぞ」と脅すところでは、キリっとした立ち役姿を全開で見せるのはギャップ萌えですよねぇ~~~w
片や芝翫さん。
まずはアノ不細工メイクが秀逸w
さらに「なりませぬ!」のピシャっとシャットアウト感。
絶妙にウケますw
それと腰元役の千之助(仁左衛門孫)と莟玉(かんぎょく:梅玉養子)さん。
毎年中村梅玉さんを顔見世興行で観ることが多かったのですが、今年は1部なんですね。観れなくて残念。
千之助さんは以前に増して踊りが滑らかになったというか、上達されたんでしょうね。
松嶋屋も秀太郎さんが亡くなられましたが、新しい才能の今後が楽しみです。
16:20に終了して、車に戻って帰宅しました。
16:20に終了して、車に戻って帰宅しました。
1等席のチケットは17,000円しますが、それに十分見合う芸を見せて頂きました。
次はまた来年7月の松竹座ですね。
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