西の空は晴れている

絶望の向こうに希望がある............、はず!

水滸伝 第8巻 青龍の章

2007-05-21 23:41:12 | 
今朝、会社でOさんと言葉を交わす。
『8巻、出ましたね。』
『あー、水滸伝でしょ。1日で読んだよ。』
『ボクも、昨日1日で390ページ読んじゃいましたよ。』
昨日は、朝、ブートキャンプを1セット行い。
日中、ずっと読書三昧。
夕方、ブートキャンプを再度行い、夜は再び読書三昧。
息子は、友達と過ごす時間が日に日に増え、
オレはオレの為に生きる時間が増えつつある。

どちらも、望んでいなかった。
祝家荘が勝とうが負けようが、どうでもよかった。
見えてきたのは、
安逸の中で生きる自分の姿であり、
本当に望んでいるのは、そこからの脱出だった。
生きていない。そう思う。
このままでは、生きたという実感も持たぬまま、
一生を終えてしまうかもしれない。
それを、拒みたい。
自分が、思う通りきちんと生きたのだと感じていたい。
しかし、どうすればいいのか。


祝家荘の戦いで重要なポジションに立つ李応の心の叫び。
あー、オレの葛藤と100%一緒だね。
日々の、世間的な経済的な安寧とか、
他人の評価なんて関係無い。
”生きている”という実感が欲しい。

”40歳になって、何、馬鹿、言ってんの?”
とも思うのだが・・・。
本巻に、登場する解珍
自分を嵌めた男に人前でひざまずくという日々を25年続ける。
それでも、心に秘めた志。
以前に、勝負は死ぬ間際に決まるのだ、
と父上が言ったことがある。
いま、俺は自分でもそう思える。


北方版水滸伝に登場する好漢たちは、
みんな、欠点があり、弱い部分があり、脆くもあり、
それでも己が心に純粋にしがみ付いて、
必死に闘っている。
その点、歴史小説でありながら、
現代に置換えても充分なリアリズム、近親間を覚える。
どなたが読んでも、108人の好漢の生き方、葛藤、悩み、
どれかに自分自身を感じると思う。
まあ、青臭さを全部失った”心がオヤジ”のやつ、
或いは劣等感が全くないヤツには響かないだろうけどな。

第8巻ではたくさんの漢たちが死に行く。
ちょっと切ない部分もあり、熱い部分もあり。
俺的に感じとったのは、
死ぬ瞬間まであきらめるな!ってこと。