フェルメール光の王国展
2012年1月20日(金)-8月26日(日) フェルメール・センター銀座
フェルメールの全作品の複製による展覧会
実物大の豪華画集を一挙に見る感じで、それに相当する価値はある。
ただフェルメールの細密な、そして地味な題材は、一点一点、与えられた機会にゆっくり集中して見るのがよいのではないだろうか。こうして全部みてしまうと、はてフェルメールとはなんだったかと考えてしまい、そうして認識される大画家と比べるとちょっと不利なところがある。ただそれで、いくつかの傑作の価値が下がるというものではないのだが。
あと、おそらくデジタル画像技術を駆使していると思われる複製だが、油絵の模写とちがってこうして完全にフラットなものとして見ると、違和感がある。実物より小さい画集の写真であれば、そういう前提で見るわけで、その方が見ていてその中に入っていける。
さらに液晶のディスプレイあるいはプロジェクターで光による複製として見るほうが、フラットな複製は効果的なのではないだろうか。