ナイト&デイ (Knight And Day、2010米、109分)
監督:ジェームズ・マンゴード
トム・クルーズ、キャメロン・ディアス
諜報組織の何重もの裏切りの中に、その一員(トム)と偶然出会った何も知らない女性(キャメロン・ディアス)が巻き込まれ、数々の危機を、信じられないアクションと仕掛けで潜り抜けていく、というそう珍しくはないストーリー。
しかし、アクションの展開は早すぎるほどであり、格闘、カーチェイスなどもマンガのようである。
暇つぶし映画としてそうひどいとは思わないが、「バニラ・スカイ」という難しい作品で共演した大物コンビを使うのはもったいない。まあ、この二人でなくもっと無名な人でも見る映画かどうかということはある。
後半、少し状況が呑み込めてきたキャメロンがよきアメリカ車リストアが趣味ということから、自分が改造したポンティアックGTOを駆って相手に挑んでいくところから、おやと思わせる調子に少し変わってくる。
ところでこの題名、てっきりNight And Day と思っていて、これはコール・ポーターの名曲(映画「Gay Divorce」で使われている)でジャズ・ヴォーカルのスタンダード・ナンバーであるが、よく見るとNightでなくKnightである。主人公が女性を守り続けるというトーンがこの映画にあるからもあるのだろうが、実は主人公の生まれたときの姓がKnightということが途中でわかる。それを掛けたのだろうが、それではDayは?となるとこれはわからない。