陽はまた昇る ( The Sun Also Rises、1957米、135分)
監督:ヘンリー・キング、製作:ダリル・ザナック、原作:アーネスト・ヘミングウェイ
タイロン・パワー(ジェイク)、エヴァ・ガードナー(ブレット)、メル・ファーラー(ロバート)、エロール・フリン(マイク)、ロバート・エヴァンス(ペドロ)、ジュリエット・グレコ(ジョルジェット)
これ見ていなかったようだ。ヘミングウェイの長編では一番好きなのだが、ハリウッドのスターシステムで、あまりドラマチックなつくりになっておらず、社会風俗映画みたいになってしまっている。
それでもタイロン・パワーはまずまずの雰囲気、それに比べるとエヴァ・ガードナーはこのころもっと妖艶だったはずだが、どちらかというと反対の感じを観るものに感じさせているだろうか。男から見ると、もう少しこっちが幼いように感じさせるほうが、終盤に闘牛士と行ってしまうところがいきるのに、と思う。
エロール・フリンはその名前は知っていても、若いころの今でいえば海賊ジョニー・デップをもっとにやけた二枚目にしたようなイメージ(そう勝手におもっているだけ)しかないのだが、ここは意外に渋くてうまい。
ジュリエット・グレコは冒頭にパリでジェイクと出会う高級娼婦、戦時の傷害で性的不能になったことを観客に気づかせる場面だけれど、うまい。
ウディ・アレンはミッドナイト・イン・パリ(2011)を撮るにあたって、この映画をみているだろう。夜の街路、室内など、似ているところはある。