ノーベル殺人事件 (Nobel's Last Will、2012スウェーデン、未公開、90分)
監督:ピーター・フリント 原作:リサ・マークルンド
マリン・クレビン(アニカ・ベングッソン)、レイフ・アンドレ、エリック・ヨハンソン、ペール・グラフマン
2013年7月 WOWOW
同じスウェーデン「ミレニアム」最初の映画とスタッフがかなりかぶっているらしいが、確かにそういうテイストはある。
ノーベル医学・生理学賞をの授賞後晩餐会で、受賞者のイスラエル人とダンスをしていた選考委員会委員長の女性が謎の女に撃たれ、女は逃走する。その瞬間を見ていた新聞記者が主人公。彼女は面倒な側面がありそうということで、警察から口止めされるのだが、そのうちテロ集団というよりは、選考委員会側になにかある感づき、困難な中で調べ始める。
「ミレニアム」の主人公の一人は雑誌の編集だったが、今回は新聞、ただしアクション・サスペンスとしては普通の女性だからそっちの場面で見せどころはないし、最近よく出てくる高度なハッキング技術があるわけでもない。
それでも登場人物は皆大人で、悪事をする側も、その動機は普通の人間が場合によっては持ちがちというものである。ただ日本人からすると、ここまですぐに残虐にやるか、という感じはする。
この時間、尺だと、ストーリーの細かい連鎖はよほど注意してないと、えっどうなってんのということもあるが、多分TVドラマ2回分なのだろう。昨今は米国のTVドラマでもサスペンスものはこういう成り行きをうっかりすると見失いがちなものもあり、密度が濃くて当然なんだろう。
画面の色調、家族ともいろいろ問題があるのはあたりまえ、というあたりも、そうなんだねと思う。