今日ぐらいジッと家にいればいいのに…
カフェにいます。
隣の席には、壊れた自分の家の洗濯機がどういう状態か…と、熱心に相手の主婦に語っています。大きな声。
少なくともこの主婦たちは平和。
テロで戦々恐々としている国もあれば、大変な病と闘っている人もいる…
どんな環境でもみんな生きている…
今のところ日本は平和ですが、いつ何が起こるか分からない…
壊れた洗濯機を一大事に語れるのは今のうちかも…
ERIKOさんのお勧めの映画「ボクは坊さん」を観ました。
編集でてんやわんやの時、気晴らしに観た映画でした。
ひとことで…
良かったです。
人格者の先代が急逝して、跡を継いだ若い若いお坊さん。しかも由緒あるお寺ですから、その重圧たるや大変なものがありました。
厳しい檀家の長老の話に耳を傾け、成長していく若いお坊さん。
なかなか爽やかな映画でした。
どんな人にも初心の時はありますよね。
私も案内者デビューの時は「オ~~ム」と声が震えました。
どんな職種でも初めての時はありますが、その時にできれば遭遇したくないのは失礼ながら…
初めて採血をする看護師さん
と
初めて実施する麻酔医
何だか痛そう(笑)
世界ではじめて全身麻酔の手術に成功した華岡青洲という人がいましたが、母親と妻が競って麻酔の実験台になりました。嫉妬と独占欲の渦巻く中での異常な心理状態は小説にもなりました。
母親の死、妻の失明。これがあったから今の時代はその恩恵にあずかっています。
いつの時代も、これを乗りきらなくては成長できないんですね。
ホームヨーガの生徒さんは本当に素敵な方が多いのでたくさんたくさん、案内者は学ばせていただいています。
案内者としてご奉仕する…ではないようです。
案内者として学ばせていただく…これが正確かもしれません。
映画に戻りますが、長老のお葬式で若いお坊さんは語りました。
以後は私の誇大解釈です。
私たちはもともと静かな居心地の良い世界からやってきて、また、静かな居心地の良い世界に戻る。
今生はお祭りみたいなもので、ある意味で特殊な時間。
お祭りが終わればまた静かな世界に戻る
これって偉大なるものから生まれ、偉大なる世界に帰る。
帰一思想のことをさりげなく言っているように見えます。
生きている時間がお祭りならば、当然、神さまに捧げる行為をしなければバチが当たります。
神さまを楽しませて、その残りものをいただく…
インドではプージャーという祭礼儀式があります。神さまに、供物を捧げたり、マントラを捧げたり…。
神さまを楽しませ、喜ばせ、最後にプラサードと言って神聖化されたお菓子などの、神さまのおさがりをいただきます。
その場で頂戴するのです。
これを日常的に考えたところにバガヴァッド・ギーターの世界があります。
行為をお供物にする…
神さまを楽しませないで、自分だけが楽しむのはバガヴァッド・ギーターによると「盗人」だそうです。
こんなことを考えさせられた映画でした。
お陰様で声は出るようになりました。(荻山貴美子)