本蔵院 律良日記

熊本県にあるお寺“真言宗 本蔵院 律良のブログ”日々感じるままに活動のご報告や独り言などを書いた日記を公開しています。

『 山伏問答 』

2010-03-24 22:33:00 | 住職の活動日記
 来る 3月28日 「 不動護摩祈願 」 のときに

『 山伏さん 』 がみえられ、「 山伏問答 」 をします、

というご紹介をさせていただいたのですが、

実のところ私自身もよくは知らないのです。

 ということで、  本棚を見てみると 『 修験道辞典 』 というものがあるではないですか。

 ( 修験のお寺ですから、あって当然なのですが 

   私が気がつかなかったのです。  )



     


そこで、その辞書で調べてみると、

『 山伏問答 』 とは

 護摩法要に先立って、そこの道場の奉行と旅の先達との間でおこなわれるものなのです。


  「 どこの修行者か、来山の目的は何かという問いに始まり、

    山伏の心得の一通りをわきまえているかどうかが尋ねられる。」

  その内容は、

  「 山伏の儀、修験道とは、

    開祖 役小角 ( えんのおづぬ ) は

    頭巾 ( ときん ) とは

    法螺の義は、

    手にする錫杖は、  …  」

 などなど約19項目にわたって問答が繰り返されるのです。


 歌舞伎の 『 勧進帳 』 では 「 武蔵坊弁慶 」 が


  「 それ山伏といっぱ役の優婆塞の行儀をうけ、

    その身は不動明王の尊容を象り、頭巾といっぱ五智の宝冠なり … 」


 と 「 勧進帳 」 の空読みをする場面がとくに有名です。


今月の28日、息の合った掛け合いの問答が見ごたえがあるのではないかと思って

楽しみにしております。

 この問答は玄関先にて行いますので、外からでも見られるます。

10名ほどの法螺の音も見事なものではないかと思っております。



    
      
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柳はみどり花くれない

2010-03-24 21:46:10 | 住職の活動日記
    昨日より雨が続いております。

2月の寒さに逆戻りしたような肌寒い日になりました。

花冷え、ということもあり、花の咲く時分はなにかと、こころうきうきするのですが、

季節は逆戻りしたようで、体にはご用心といったところです。


 今日は雨に濡れた姿が美しい 「 やなぎの新芽 」 が目に飛び込んできました。



     



 『 熊本城 』 のお堀がある通りです。

お堀の上は 『 千葉城 』 といって、今は 『 NHK 』 が建っています。

この通りをゆっくり散策してみたいと思いつつ、

いつも車で通り過ぎています。  

今日も車窓から、信号待ちのときに   

すると頭の中には、


 「 やなぎはみどり、はなくれない、風がふいたら、ナンマイダ~ … 」


という、わけのわからない歌が浮かんできます。

  昔はやりましたよね~ 

こういう歌も 「 老人語 」 かもしれません ??


 今の時期、柳のみどり、そして、桜のピンクの花がピッタリあてはまる

景色ではないでしょうか。



    



 新芽を吹いている 『 やなぎ 』 はとても風情があります。


     柳緑花紅



 『 散れば咲き 咲けばまた散る 春ごとの

            花のすがたは 如来常住 』

   

              一休禅師のうたです。


 「 ほーとけさまは どーこに どこにいらっしゃる 

      はーるは はなさくはなのか  … 」


というような歌を歌った記憶もかすかに残っています。


 昔の人たちは、こういう自然の働きを 『 はたらきさま 』 とよんで

自然の一つ一つの動きに、驚きと感謝の気持で眺めたのでしょう。

 そういう眼で見ると実にいきいきと輝いて、またいとおしくも見えてくるのではないでしょうか。



  
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