本蔵院 律良日記

熊本県にあるお寺“真言宗 本蔵院 律良のブログ”日々感じるままに活動のご報告や独り言などを書いた日記を公開しています。

小山君の衣

2012-09-28 22:13:49 | 住職の活動日記

 大祭にはいつも助法に来てくれます 「 小山君 」

太鼓の名人で DVD も出すとか ??

護摩の法要の間中、リズミカルに太鼓をたたいてくれました。

太鼓のリズムは不思議なもので、

人間の一番芯の部分に訴えかけるように響いてきます。

 

 

    

 

大事に着てくれている 「 ころも 」

『 金剛紗 』  という綿の衣です。

見た目にはパッとしませんが、

他の衣とは比べ物にならないくらい身体に馴染むのです。

法要の間中太鼓をたたいても、

寸分の衣のみだれもありません。

 小山君はとても大事にこの 「 ころも 」 を扱ってくれます。

さんざん私が東寺の御影堂で着た衣なのですが、

それを丁寧に修理して、

 

   

 

 

「 お袈裟 」 は幾重にも丁寧に縫い重ねて、

破れたところは、

 

   

 

また上手に補修をして、

こうやって着ていただくと、本当に感謝です。

 

 また、彼のアイデアで、

 

   

 

衣の下の部分 ( 腰衣 とか 裙 ) といいますが、

綿の衣は着やすいのですが、

ただ一つ苦労するのは、折りたたむ折れ目がわからなくなり、

一回一回丁寧にたたみ直さないと、

しまいに団子状のまんまるした布の塊になってしまいます。

 そこで、彼は 「 ステッチ 」 をいれたのです。

折れ目に沿って、ミシンで縫い目を入れておくと

たたむときも綺麗にたためるそうです。

 

 この 「 ころも 」 が出来てから、

もう40年余りになるでしょうか、

大切に使い込んでいただいて、

本当に有り難く思います。

 

 

 

 

コメント
  • X
  • Facebookでシェアする
  • はてなブックマークに追加する
  • LINEでシェアする

「 猶若聚墨 」

2012-09-28 10:43:57 | 住職の活動日記

 『 猶若聚墨 』  ( ゆにゃくじゅもく ) と読みます。

なんとも、難しいお経の文字に出会いました。

あまり出てこない文字かな、と思っていましたが、

『 猶 』  という字は、毎朝の勤行のときのお経

『 理趣経 』  という中にも出てくるのです。

 

     

 

『 理趣経 』  のときは 「 ゆう 」 というように読みます。

「 猶 」  けものへん、がついた、この字

調べてみると面白い、

 もともとの意味は 「 猿 」 の一種で、

 疑い深い性質で、人の声聞けばいち早く木に登り

 声が止めばまた降りてくる。

そのことが転じて、 

 決断せずにためらう、意味になった  「 猶予 」

それから、 

 なお。やはり。さらに。  ということに変化し、

さらに

 なお …  のごとし。

というようになってきたようです。

 

 ここのお経では、

 「 猶 (なおし) 聚墨のごとし 」

という、読み方になるのでしょう。

 

 「 聚 」 ( しゅう )  は 「 集 」 と同じで

「 あつめる 」  ということです。

 

     

 

お経のときも  「 集 」  という字を使わなくて、

「 聚 」  を使うことが多いようです。

 

 「 猶若聚墨 」  ということは

「 今まで光り輝いていたものが、

 墨を流したように色あせてくる 」

ということでしょう。

 日常的なこととしては、

今まで大変興味を持っていたものが、

何か次に興味を引くようなものが出てくると、

今まであれだけ楽しく思っていたことが、

急に色あせてくるということでしょう。

 人との出会いもそうだと思います。

その人と出会ってからは今までの価値観が

一変してしまう。

 そういう自分を根底から変えてくれるような

出会いが必ずあるはずです。

 人に出会う、といっても、

「 こんにちわ   さようなら 」

という出会いもあれば、

ほんものに出会うというか、

真理に生きた人に出会う。

真理に出会うといっても、

真理に生きた人を通して真理に出会うのです。

 そのときに、

「 猶若聚墨 」 

今までのものが魅力を失ってくる。

 だから、なにかほんものを求めずにはおれない

という、人間の本能的な欲求があるように思います。

 

 人間にはそういう出来事が必ず起こってくるのではないでしょうか。

 

 

 

 

 

コメント
  • X
  • Facebookでシェアする
  • はてなブックマークに追加する
  • LINEでシェアする

いい香りにつつまれて …  !!

2012-09-28 07:22:07 | 住職の活動日記

 今朝、修行大師さんのお参りをしていると、

何かしら、いい香りが漂ってきます。

 さほど強くはないのですが、確かにお線香の香と違う、

もしや、  とおもって   見てみると

 

    

 

 

金木犀に花が来ていたのです。

 

 

   

 

 お寺の東北の角にあるのですが、

鬼門を守るかのようにいい香りを放っています。

 この木も見れば不思議な木です。

何気なく見てしまえば、ただの木です。

花を咲かせるような木には見えません。

 けれども、とてもいい高貴な香をだしてくれるのです。

それも枝のところに、もこもことくっつくように

花がついています。

 

 

    

 

 

今日は 「 お不動さまの大祭 」 

 ( 正月・五月・九月が大祭の月です。 )

お参りの方々をいい香でお迎えしてくれることと思います。

 

 太鼓の名人 「 小山盟央君 」 も助法に駆けつけてくれました。

法螺貝も3丁はいり、お坊さまたちも総勢6人、

とても盛大なお勤めになるでしょう。

 

    1時からの護摩になります。

  どうぞ      です。

 

 

 

コメント
  • X
  • Facebookでシェアする
  • はてなブックマークに追加する
  • LINEでシェアする