どこかの議会で「罵詈雑言」が飛び交う、
ひたすら、
不適切だが、違法ではない
という甲羅にも似た殻に閉じこもり
まともな答弁が帰って来ない。
周りも苛立ちを隠しきれない、
咬み合わない、
今となってはいろいろな思惑も絡み
本人としては自分でもどうすることも
出来なくなってしまったのでは??
苦しいご心境なのでしょう。
罵詈雑言、
辞書で引くと、「罵」という字
面白い部に入っている。
「あみがしら」网(ボウ)という部類に
属しています。
「网」は網(あみの古い字で、
獣を捕える網。罪人を捕える網。
というのがもともとの成り立ちの
字なのです。
ですから、
「あみがしら」の字は
あまり良い字は出てこないようです。
罪とか罰という字もそうですし、
今、急務が急がれている
熊本地震の「罹災証明」の
「罹」という字もあります。
テレビではこの漢字を略し
ひらがなの表現になっています。
「罰」という字は
罵詈雑言の「詈」と刀から出来ていて
網を打つように言葉を浴びせかける
罰はひどく責めて刀で切る
というような意味があるようです。
面白いのは、
警察署とか税務署とかの
「署」という字もこの部類に入ります。
もとの意味は、
網を各所において
人数を分けて置き
獲物を取る、ということが
ひいて、役所の意味になったとか。
税務署の方がおっしゃってましたが
その部署部署で権限を持ってる所
そこが署という字が付きますと、
なんだかお世話になりたくない
そういうところです。
人のうわさも七十五日、
ということもありますが、
天網恢恢疎にして漏らさず
ということもあります。
当のご本人にとっては
逃げ切らなければいけないのか
大衆威徳のおそれ、
とういこともあり
世論の力に屈してしまうのか
これから難しい局面です。
ただ一つ仏教に関する語が
「羅」という字です。
普通は音写の字として使うのですが
「般若波羅蜜多」とか、
「羅網」(らもう)というと
仏さまを飾る網になった飾り
のことを言います。
「网」(あみがしら)に属する言葉
あまりいい言葉はないようですが
ただ、仏教にも関する言葉もあり
少し救われた気がします。