宇宙(そら)を見上げて

謎の天文機材技師 ☆男(hoshiotoko)のブログです。

超大質量銀河団Abell 370の重力レンズ効果で155億光年の彼方を観測

2019-02-02 16:30:00 | 天体写真(冷却CMOS)
Abell 370という超大質量銀河団の重力レンズ効果を利用し、
背後にある155億光年彼方の銀河を観測したらしいぞ。
https://www.astroarts.co.jp/news/2002/05/08nao549/index-j.shtml

Abell 370は、02h39m50.49s -01°35'08.2"で鯨座にあります。
現在は、薄明終了頃に赤道上のやや西に出ています。
今回、65cmカセグレン式望遠鏡+ASI294MCでアレコレ
撮って来ましたが、薄明終了と同時にテスト撮影に使ったのが
Abell 370でした。

こんなの、テスト撮影に使うな!!って話は置いといて・・・

約4’角で切り出し、SDSS画像と並べてみました。


このエリア、数百もの粉銀河が密集しているらしい。
距離は40億~60億光年とのこと。
HST画像を見ると、重力レンズ効果で同心円状に伸びた遠方銀河が
写っています。今回撮った画像でも、このエリアは同心円状にグルグル
しているように感じます。ホントかい?

HST画像に合わせて写野を回転させてあります。


露光時間はたったの5分!(60s×5、TIFF)

そう言えばFITSでも20枚撮っていましたが、コンポジット前にRGB変換
しなければならずメンドクサイ・・・
これも、本気撮り3時間とかやったらスゴイでしょうね!

一連の画像は2019年1月30日、18:40~26:15の約8時間ぶっ通しで
撮ったものです。ASI294MCは素晴らしい仕事をしてくれました。
ただ、DSOのラッキー”な”イメージングを本気撮りするならば、
やはりモノクロカメラを使いたいと思いました。
65cmF12(7800mm)では、最低限APSCが欲しい。
何しろ、NGC4565やM81が全く写野に収まらないのですから。
入手可能な高QE_CMOSカメラでモノクロとなると、183や174ですが、
共に1インチ以下。小さすぎる・・・

あ~

PL09000(36.5X36.5mm)でもFOV=16.14'角であった・・・org

<撮影データ>

鏡筒:65cmF12、Fl=7800mm、クラシカルカセグレン直焦点
カメラ:ZWO-ASI294MC(非冷却、撮像時の撮像素子温度6.3℃)
Binning:2X2
画角:8.49'X5.75'
撮像条件:1カット60秒×5=総露光時間5分
ダーク減算:無し
フラット補正:無し
保存形式:TIFF
画像処理:SI7+PhotoShopCC
シーイング:4/5
透明度:70%
コメント (10)
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