宇宙(そら)を見上げて

謎の天文機材技師 ☆男(hoshiotoko)のブログです。

縮小コリメート法(その18)

2013-07-24 14:42:00 | 縮小コリメート法
その小型望遠鏡(単眼鏡)、完全に無限遠調整済みですか?!

X3倍単眼鏡(芯出し望遠鏡)と6X30ファインダー


アイピースから出る光を完全なる平行光束にすることで、
望遠鏡側の無限遠設定が完了します。
アイピースを目で覗いたのでは、個人差や左右の眼球差によって
望遠鏡側の無限遠設定がバラバラになって固定化できません。
そこで、予め無限遠にピントを合わせ込んだ小型望遠鏡で
アイピースを覗き、これでピントを合わせることで望遠鏡と
アイピースを完全なるアフォーカル系にするのが目的です。

しかし、
昨日使用したX3倍の芯出し望遠鏡では、
2Km以上離れた木立の枝葉を十分に分解、
観察出来る程の倍率と分解能力がありません。
”これで合っているだろう”というレベルでした。
やはりこれではイカンだろうと言うことで、今日は6X30の
ファインダーを使って再検証しました。2Km以上先の木立の
分解能力は、X3倍芯出し望遠鏡の比ではありませんでした。
キチンとピントが判るので、完全に無限遠に固定出来ます。

6X30ファインダーでA80M + NLV25mmを覗くと、まあ、
ギリギリの拡大率です。これ以上倍率が高いと実用的では
ないでしょう。

昨日よりも厳密に再検証した結果、A80M+NLV25mmにおける
LX7の真の無限遠位置は”2m~∞表示の間”となりました。


LX7を取り外して眼視でアイピースを覗くと少しボケています。
眼視でジャスピンにするとドローチューブの位置が28.7mmで
した。この1.2mmの差が真の無限遠か私の目による無限遠
かの違いです。

では、私の目でピントが合うようにしたらLX7はどうなるでしょうか?


今日の体調では0.5mの位置でピントが合ったようです。
でも、明日は0.3mかもしれないし2mかもしれない。
もしかしたら、深夜は全然合わないかもしれません。
実に不確実な要素です。

一番良いのは、6X30ファインダーのアイピースを外してCCDカメラ
を付けた専用の直焦点撮像用望遠鏡でアイピースを覗くことです。
そこまでは無理としても、無限遠に固定された小型望遠鏡で
アイピースを覗けば、アイピースから出た光束は完全に平行光の
まま6X30ファインダーの対物レンズに入って行くコリメートが
完成するのが解ると思います。

                つづく

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4 コメント

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Unknown (犬王)
2013-07-24 17:11:59
視力の差による無限遠の位置が、コリメート法に与える影響はそれほど大きいものなのでしょうか?短眼鏡を使う必要はありますか?実際の星の画像で紹介していただけるとありがたいです。
返信する
Unknown (eti_forest (☆男))
2013-07-24 17:58:31
犬王さんへ
私の目で望遠鏡のピントを合わせたら、LX7のピント位置が0.5mの位置に
なった訳です。この位置ではLX7は無限遠に合っておらず、完全なる縮小コリメート
は成立していません。私の目が疲れていたら全く合わない可能性もあります。
この不確実な要素を排除するには、やはり小望遠鏡を使った方が確実である
という結論に達した次第です。
犬王さんのシステムと犬王さんの目でピントを合わせた時、
犬王さんが満足であると感じられれば、それで十分だと思います。
意味と原理が解っているならば、妥協点は自由ですね。
おそらくは、日により時間によりLX7のピント位置が変わると思います。
合成F=1.4ですから想像以上にシビアです。

☆での作例も上げられますが、私の体調によってピント位置が変化する
ことは確実です。何時でも同じ位置で同じ結果になることを目指しています
ので、不確実さを排除して真理を突き詰めておきたいのです。
私の目で望遠鏡を無限遠に合わせてとしても、今回はたまたま合ったようです・・・
という言い方になります。
返信する
Unknown (のじ)
2013-07-24 22:32:25
なるほど、6×30のファインダーなら、手元もありますし、ピント位置もわかりやすいですよね。余っているファインダーの用途が見つかりました(笑)

返信する
Unknown (犬王)
2013-07-24 23:27:41
望遠鏡を目で合わした場合の、LX7のピント位置が0.5mとは驚きです。体調がそのつど変化することを考えると、これでは再現性がおぼつかないですね。

ブログ主様の研鑽と洞察力に脱帽です。返信ありがとうございました。
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