主点合わせを順守せよ!
という結論です。
縮小コリメート撮影法は、望遠鏡側とカメラ側を共に無限遠
としてコリメーションするアフォーカル光学系です。
これまでのテスト撮影において、本当に無限遠が確立出来てい
たかと言うと、かなり適当でした。
周辺星像を改善させたいがために、肝心の主点合わせ位置を
ズラしたりして来ました。
ピント合わせにしても、望遠鏡側でやったりLX7側でやったり。
しかし今回、
望遠鏡側のアイピースを、
無限遠に合わせた小型望遠鏡(単眼鏡)で覗いてピントを
合わせると言う方法で、望遠鏡側を無限遠に固定すること
が出来ました。
これにより、
ピント合わせはLX7側のみで行うことが出来ます。
LV拡大表示が数秒で元に戻ってしまうイライラからも開放されます。
主点を合わせるとは、具体的にはアイピースの視野環がハッキリ
見え、かつ、LX7をF8まで絞っても視野狭窄が起こらない位置
に合わせると言うことです。
屈折望遠鏡では解りやすいですが、反射、特にシュミカセでは
F8にすると副鏡の影が真っ黒く現れて解りにくいです。
私もC-8との主点合わせには苦労しています。
昼間に行いますから、LX7のNDフィルターを入れると見やすく
なります。
以下に今回行った再測定結果をまとめます。
-------- 主点合わせのまとめ ---------
・X3倍小型望遠鏡で鏡筒側の無限遠を決めた。
全組み合わせをこの方法でやりなおした。
|
+->個人差排除のため、
出来ればCCDカメラなどで合わせたい。
・主点合わせを順守するべし。
|
+->LX7の真の無限遠は、∞表示の更に右側にある。
小型望遠鏡を無限遠に合わせてアイピースを覗き、
鏡筒側の無限遠ピント位置を固定する。
|
+->この状態でLX7のピントをマニュアルフォーカス
アシストレバーで行うと、∞表示よりも右側で
ピントが合うようになる。
コツは、レバーを右側に倒して∞表示を超えて
行くと突然にボケ始めるポイントがある。
ここを一旦通過させ、レバーを左に倒して
ピントが戻って来た位置で止めるのである。
*この方法であれば、ピントの追い込みはLX7のみで行える。
つまり、数秒でLV拡大表示が元に戻ってしまう問題から解放
されるのである。これは大きい。
*どの鏡筒、どのアイピースでもLX7の真の無限遠は∞表示
の右側である。適当に1m~2m表示の位置にしてもピント
が合っているように見えるが、周辺像が悪化する。
|
+→追加検証により、小型望遠鏡の個体差、LX7の個体差
で2m~∞表示位置で合うこともあるようです。
6X30ファインダーでは2m~∞表示位置が最良でした。
2013/07/24(Wed) 追記。
・鏡筒とアイピース、LX7レンズとの相性により、主点が合っていても
周辺が乱れることが当然ある。
たとえ主点位置をズラせば点像範囲が広がったとしても、それは
偶然の改善だと考えるべき。
・C-8とA80Mにおいて、手持ちのアイピースを全て測定し直した
ところ、A80Mでは全てのアイピースで周辺まで像が整ったが、
C-8では大きく相性が出た。
純ニュートンは今回除外した。特性が素直で、
どの組み合わせでも問題がないと思われるからである。
------------------------------
<A80Mとの組み合わせ>
NLV25mm → 良好
NLV20mm → 良好
PHOTON25mm→ 良好
SV32mm → 良好
自作28mm → 良好
<C-8との組み合わせ>
NLV25mm → 良好
NLV20mm → 良好
SV32mm → 良好だが中央集光が顕著
自作28mm → 良好だが写野が狭い
PHOTON25mm → 何処で合わせても周辺がダメ
SV30mm_2inch → 何処で合わせても周辺がダメ
------------------------------
長焦点屈折は素直であった。
今まで撮影してきた一連のデータは不確実性を内包していた。
周辺像を改善させたいがために主点位置合わせをズラしたり
して来た。確かに全面で改善されることもあったが、
理屈と合わない。
偶然の産物として切り捨てるべきである。(理論的には)
但し、手持ちの光学系でベスト位置が見つかれば、
たとえそれがイレギュラーであっても何の問題も無いし、
理屈をコネる理由も無い。
意味と原理が分かっていれば、それで良しとしよう。
特性が素直なA80M鏡筒の例を下記に示す。
PHOTON25mm
写野広く屈折鏡筒と好相性。但し、視野環直後にレンズが
迫っているためにゴミが目立つので清掃を忘れずに。
これがC-8ではまったくダメ。
NLV25mm
安定して良像である。
NLV20mm
安定して良好である。
SV32mm
周辺まで像の乱れは無いが中央集光や光量ムラが目立つ。
自作28mm相当アイピース
像は良いが写野が狭すぎる。
C-8だとこうなる。
PHOTON25mm
どうしてこんなに悪化する?
NLV25mm
安定して良像。
NLV20mm
安定して良像。
SV32mm
像は良いが、A80Mよりも更に中央集光と光量ムラが出る。
SV30mm_2inch
どうやってもダメ画像ばっかり・・・
一番高価で大きいアイピースなのにコレかい!<`ヘ´>
このアイピースには視野環も無い。悲しき2インチ。
つづく
という結論です。
縮小コリメート撮影法は、望遠鏡側とカメラ側を共に無限遠
としてコリメーションするアフォーカル光学系です。
これまでのテスト撮影において、本当に無限遠が確立出来てい
たかと言うと、かなり適当でした。
周辺星像を改善させたいがために、肝心の主点合わせ位置を
ズラしたりして来ました。
ピント合わせにしても、望遠鏡側でやったりLX7側でやったり。
しかし今回、
望遠鏡側のアイピースを、
無限遠に合わせた小型望遠鏡(単眼鏡)で覗いてピントを
合わせると言う方法で、望遠鏡側を無限遠に固定すること
が出来ました。
これにより、
ピント合わせはLX7側のみで行うことが出来ます。
LV拡大表示が数秒で元に戻ってしまうイライラからも開放されます。
主点を合わせるとは、具体的にはアイピースの視野環がハッキリ
見え、かつ、LX7をF8まで絞っても視野狭窄が起こらない位置
に合わせると言うことです。
屈折望遠鏡では解りやすいですが、反射、特にシュミカセでは
F8にすると副鏡の影が真っ黒く現れて解りにくいです。
私もC-8との主点合わせには苦労しています。
昼間に行いますから、LX7のNDフィルターを入れると見やすく
なります。
以下に今回行った再測定結果をまとめます。
-------- 主点合わせのまとめ ---------
・X3倍小型望遠鏡で鏡筒側の無限遠を決めた。
全組み合わせをこの方法でやりなおした。
|
+->個人差排除のため、
出来ればCCDカメラなどで合わせたい。
・主点合わせを順守するべし。
|
+->LX7の真の無限遠は、∞表示の更に右側にある。
小型望遠鏡を無限遠に合わせてアイピースを覗き、
鏡筒側の無限遠ピント位置を固定する。
|
+->この状態でLX7のピントをマニュアルフォーカス
アシストレバーで行うと、∞表示よりも右側で
ピントが合うようになる。
コツは、レバーを右側に倒して∞表示を超えて
行くと突然にボケ始めるポイントがある。
ここを一旦通過させ、レバーを左に倒して
ピントが戻って来た位置で止めるのである。
*この方法であれば、ピントの追い込みはLX7のみで行える。
つまり、数秒でLV拡大表示が元に戻ってしまう問題から解放
されるのである。これは大きい。
*どの鏡筒、どのアイピースでもLX7の真の無限遠は∞表示
の右側である。適当に1m~2m表示の位置にしてもピント
が合っているように見えるが、周辺像が悪化する。
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+→追加検証により、小型望遠鏡の個体差、LX7の個体差
で2m~∞表示位置で合うこともあるようです。
6X30ファインダーでは2m~∞表示位置が最良でした。
2013/07/24(Wed) 追記。
・鏡筒とアイピース、LX7レンズとの相性により、主点が合っていても
周辺が乱れることが当然ある。
たとえ主点位置をズラせば点像範囲が広がったとしても、それは
偶然の改善だと考えるべき。
・C-8とA80Mにおいて、手持ちのアイピースを全て測定し直した
ところ、A80Mでは全てのアイピースで周辺まで像が整ったが、
C-8では大きく相性が出た。
純ニュートンは今回除外した。特性が素直で、
どの組み合わせでも問題がないと思われるからである。
------------------------------
<A80Mとの組み合わせ>
NLV25mm → 良好
NLV20mm → 良好
PHOTON25mm→ 良好
SV32mm → 良好
自作28mm → 良好
<C-8との組み合わせ>
NLV25mm → 良好
NLV20mm → 良好
SV32mm → 良好だが中央集光が顕著
自作28mm → 良好だが写野が狭い
PHOTON25mm → 何処で合わせても周辺がダメ
SV30mm_2inch → 何処で合わせても周辺がダメ
------------------------------
長焦点屈折は素直であった。
今まで撮影してきた一連のデータは不確実性を内包していた。
周辺像を改善させたいがために主点位置合わせをズラしたり
して来た。確かに全面で改善されることもあったが、
理屈と合わない。
偶然の産物として切り捨てるべきである。(理論的には)
但し、手持ちの光学系でベスト位置が見つかれば、
たとえそれがイレギュラーであっても何の問題も無いし、
理屈をコネる理由も無い。
意味と原理が分かっていれば、それで良しとしよう。
特性が素直なA80M鏡筒の例を下記に示す。
PHOTON25mm
写野広く屈折鏡筒と好相性。但し、視野環直後にレンズが
迫っているためにゴミが目立つので清掃を忘れずに。
これがC-8ではまったくダメ。
NLV25mm
安定して良像である。
NLV20mm
安定して良好である。
SV32mm
周辺まで像の乱れは無いが中央集光や光量ムラが目立つ。
自作28mm相当アイピース
像は良いが写野が狭すぎる。
C-8だとこうなる。
PHOTON25mm
どうしてこんなに悪化する?
NLV25mm
安定して良像。
NLV20mm
安定して良像。
SV32mm
像は良いが、A80Mよりも更に中央集光と光量ムラが出る。
SV30mm_2inch
どうやってもダメ画像ばっかり・・・
一番高価で大きいアイピースなのにコレかい!<`ヘ´>
このアイピースには視野環も無い。悲しき2インチ。
つづく
おめでとうございます☆
で、教えていただけますか?
最初のところで3倍単眼鏡で鏡筒側のピントを無限遠にする際、単眼鏡のピントは無限遠にしてから使えばいいのですか?その状態でアイピースに単眼鏡をくっつけて、アイピースのピントを合わせるということで良いのでしょうか?
その単眼鏡はどんなものでも良いのでしょうか?
単眼鏡は単なる小型望遠鏡です。
これで予め遠くの風景を見てピントを合わせておきます。(単眼鏡を無限遠とする。)
次に望遠鏡にアイピースを組み込んだ縮小コリメート撮影用アダプターを取り付け、
カメラを外して単眼鏡でアイピースを覗き、望遠鏡側のピントを調整します。
望遠鏡のアイピースから出た光は平行光束となりますし、単眼鏡側も無限遠に
固定してありますから、単眼鏡をアイピースから前後に離したり近付けたり
してもピンボケにはなりません。
これで望遠鏡とアイピースがが完全なるアフォーカル系となり、無限遠に
ピントが合っている状態となります。
アイピースから出て来る光束が完全なる平行光ですから、
LX7は無限遠にすれば良い訳です。
LX7を常に完全なる無限遠設定で使いますから、本来であればマニュアルフォーカス
アシストレバーに触れる必要はありません。昼間、風景で無限遠を決めておき、
その位置をLX7に覚え込ませておけば良いのです・・・・の筈ですが、
撮影中に触ってしまいますから無意味でしょうね。
でも、望遠鏡側のピントはいじる必要が無く、LX7のピント合わせだけで済みます。
よって、LV拡大表示が数秒で元に戻ってしまう問題は解決ですね。
単眼鏡は小さなファインダーとか、単眼鏡として売っているモノで良いですが、
倍率が高すぎると使いにくいかもしれません。私もまだやったことが無いので
断言はできません。