いつもココロに太陽を!

~ Me Hana O Ka La I Ka Pu'uwai ~

Tommy

2014-08-19 | Weblog
年に一度、高校の同窓会から名簿が送られてくる。
会報と共に、卒業時のクラス名簿、ぺら紙1枚の名簿だ。

ビニールに入ったその冊子をベッドサイドに置いたまま、私は開封していなかった。
もちろん、どこかのタイミングで開けて、毎年会報にも目を通すのだけど、まだやっていなかったの。


ハルミンから仕事中の私にLINEが来た。

「富田くん、亡くなったんだね」

え…?
富田くんって、あのトミー?

「そうだよ」


帰ってから、ビニール袋を開けてみた。

●山●雄 〒○○ 板橋区●● 03-3246-○○
富田●●    逝去 平成25年5月○日
中●良● 〒○○ 文京区●● 03-3123-○○

トミーの欄はもう連絡先じゃなくて享年月日に変わっていた。

去年の名簿ではサトコが享年月日に変わっていた。
サトコは高校時代から持病があったので、おそらく病気で亡くなったと思う。
去年もハルミンと「かわいそうだね」と話したの。
トミーも去年亡くなっていたということは、去年届いた名簿をご家族が見て、サトコのように届けを出すものなんだと知り、今年の掲載になったんだと思う。

富田くん…
なかなか学校に来ない子だった。
たまに来てもかったるそうで、このままでは留年になりそうな子だった。
不良だったわけじゃない。
パッと見ロックアーティストかとおぼしきロン毛で、いつも白い長袖シャツにジーパンの、無気力な子だった。
男の子の友達はいた。
クラスの中のちょっと悪い子達とは楽しそうに話をしていた。

女の子達が遠巻きに彼を見ていた中、私を含むクラスで一番にぎやかなグループは、彼を「トミー」と名付け、
「トミー、一緒に卒業するよ~。このまんまじゃ来年、トミーセンパイって呼ばれるようになっちゃうよ(^w^)」
と、声を掛け続けた。

トミーが「トミー」を受け入れたかはわからない(笑)
でも、
「お・は・よトミー
「Hey!Tommy」
と、トミーというファンキーなあだ名で彼をおちょくることで、私達の垣根はなくなったように思う。

私の呼び名は「ふうこ」。
トミーは私のことを「ミス・ふうこ」とか「ラックーン・ふうこ」と呼んでいたな。

なんだ。
結局は照れ屋の男の子なんじゃん。
ふうこと呼ぶのが照れくさくて、頭にたぬきをつけてるんだね?
いーよ いーよ、トミー。
照れてて可愛いぜ。

高校時代の私達なんて、だいたいこんなもんだ。
女の子がおませで、男の子はシャイだった。

トミーと授業中にやりとりした手紙の文字を今でも覚えてる。
可愛い丸文字のやさしい文面だったなぁ。

修学旅行の高揚した気持ちで、ベランダでトミーと内緒話もしたよね。

結局トミーは、「トミーセンパイ」になることなく一緒に卒業をした。
高校にも来ない子だったのだから、その後の集まりにも来るわけがない(笑)
だから、卒業以降トミーがどんな暮らしをしていたかはわからない。

社会人になったのか、ドロップアウトしたのか、結婚したのか、独身だったのか…

どんなおじさんになっていたんだろう?
彼にはどんな適性があったんだろう?

ハルミンからLINEをもらって、
「これから、こういう欄が増えるのかな?」
「なんか寂しいね」
「気をつけて暮らそうね」
と会話をした。

確かに歳はとったけれど、まだ死ぬには若い世代の私達。
でも、人生を閉じる人が出てくる世代でもあるんだ。
10年前には考えもしなかった。

あのサトコが、あのトミーが、もう いない。

脳裏に浮かぶのは、高校生の彼ら。
若いままの、ちょっと照れ笑いのトミーだ。

日々、身のないブログを書いているのだから、1日ぐらい友達を偲んでもいいよね。
トミーの記事をひとつ残したいと思った。

どこかの空の下にトミーはいるもんだと思っていたけれど、もういないなんて。
やっぱりそれは、悲しい感情だ。

文才がないからこんなことしか書けないけれど、トミーの記事を最後まで読んでくれてありがとう。

合掌。

1 コメント

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ご冥福をお祈りします (まな)
2014-08-19 22:56:41
最後まで、読みましたよ
辛いですね
同級生の死は
とてもしんどいです
何度もコメント書き直しますが
言葉がみつかりません

合掌
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