ポーセラーツの白磁を趣味にしてはや2年以上。
高校フレンズとの毎月一度の集まりが楽しさ継続中です。
しかしこの器好きはどうしたもんか。
世の中の断捨離に逆行して器だけがどんどん増えるなか、昔習っていた陶芸への思慕がまたむくむくと起き上がってくるんだから困ったもんです。
食器棚に磁器が増えると、次に陶器が恋しくなりました。
焼き物のサイトを巡っては買った気になったり、『器の本』なるものをネットでポチッて産地や特徴の勉強をしたりと、そんな時間がたまらなく楽しい。
そうだ益子焼は陶器市をやるはずだわ。
ワタシ一人でも行けるかしら?
そうして公式サイトへ赴き、アクセスを調べていたら、最寄りの駅前からバスが出ることを知りました。
観光バスで行ける益子の陶器市
JRを乗り継がなくてもいいのね?
行こう!ワタシ、益子へ行くよ
念のためオットにその話をしたところ、「俺も行こうかな」と言うじゃーありませんか。
前にも書いたけれど、我が家は暗黙のうちに提案した方がその代金を払う・・・ような感じがありまして、ワタシが一人で行こうとしたところにオットも行くとなれば、なんとな~くワタシが2席分を予約するような流れになるんですね。
ま、そんなこんなで11月の初めの益子陶器市ツアーを予約しまして、夏の間はその日を楽しみに働いたようなもんでした。
記事のUPが古くてすみません
これから書くのは、11月の頭に益子へ行ったお話です。
とても早い時間、どうせ益子行きのバスはスカスカだろうと話しながら駅前に着くと、すでに人だかりで、バスが何台も停まっていて焦りました
「これが全部益子へ行くの」
・・・ではなく、それぞれが行先を記しており、中には企業の社員旅行みたいのもあったようです。
我が駅前からの益子行きは1台。
あらかじめ設定されたお席に着席すれば、もうそこからは添乗員さん付きの楽しいバスの旅
特に、運転手をしなくていいオットにはさぞかし待ち遠しかったことでしょう。
前の晩の夜中にスパムむすびを握っておいて、それを車中の朝ごはんに食べながら行きましょう。
中身はたくあんとチーズの2種
ワタシのスパむすは家族にも好評の自信作です。
オットはさっそく缶ビールをプシュ~っとしていますよ
お小遣いは持ちました
「ワタシが興奮したら、止めてね」とあらかじめお願いをしておきます。
そうでないと、ワタシきっと止まらなくなる性格だから。
今回は気分的に「黒」「紺」の器・・・つまり天目や黒マット、瑠璃釉などの器を手に入れたいなぁと思いながらいざ益子に着きました。
益子に来たのはこれで2回目。(オットに言われて思い出した)
ずいぶん昔に陶芸教室の仲間+オットで茨城一泊旅行の帰りに寄ったことがあったんでした。
その時は陶器市開催の時期ではなかったので常設の販売所を見ただけですが、今回はたくさんの窯が臨時テントを張って作品を売っています。
楽しぃ~!!
目に見えるものすべてがネットで見てるより生き生きと(当たり前)、触れるものすべてが想像力を掻き立てますね。
この器であれを食べたら・・とか、
このカップでお休みの朝にあれを飲んだら・・・
そんなことすべてがとっても楽しぃ~
「黒と紺、黒と紺」
・・・そう呟きながら歩いていたワタシの目に飛び込んできちゃったのは、とてもきれいな「緑色」のご飯茶碗。
ワタシ、吸い寄せられるようにその窯元へ行きました。
テントにいたのは津久井忠三さんという作家さん。
「はい、いらっしゃい。こんなおっちゃんだけど、これ全部おっちゃんが作ってるんだよ~」
ワタシはどうやらこの緑に一目ぼれをしちゃったみたい
「これってどうやってこんなきれいな緑色を出されたんですか?釉薬は何を使われたんですか?」
ワタシの浅い知識では「緑色」が出るのは「織部釉」ぐらいしかなく、でもこれ、それと違うんだもん!
そんなワタシの質問に、津久井のおっちゃんは丁寧答えてくれました。(他の作家さんもこちらが尋ねれば皆さん詳しく説明してくれます。)
「銅を使ってね、それを酸化で焼くんだよ」
「あー銅ってさびると緑色の変なの出てくるけど、あの色だ!」
「そうそう!」
「へぇ~!そっかー!すごいきれいな色~」
そうして、ご飯茶碗2つと銘々皿を2枚、同じシリーズの模様で買いました。
するとなんだか、気持ちが「緑」に傾いちゃって、黒と紺に欲しい物がなかったせいもあるのだけど、緑のものをいくつか買っちゃいましたよ
これは赤土に白い釉薬をかけ、そこに滲んだように描かれた緑色のドットが可愛い。
こんな薄くてはかないドットを描いたことがないから、ここが気に入りました。
濃い土の色が釉薬から透ける感じも好きなんですよね~。
このお皿とカップのセットは、1人でティータイムをするときのお友達にしよう。
そして、少しお高かったので、帰るときまで気持ちが残っていたら買おうと決めて、最後にやっぱり買っちゃったのが、こちらのそば猪口。
岐阜に窯を持つ作家さんで、長良川の美しい緑を描くのに、釉薬を何度も試作してやっと気に入るグリーンが出せるようになったとのこと。
そうか
ろくろは熟練すれば誰でもたいがいの形は作れるけれど、作家さんがこだわるのは釉薬(うわぐすり)なんだね。
陶芸の生徒だった頃のワタシのように与えられた釉薬をただ塗るだけじゃなくて、自分で調合し、気に入る色を作り出し、吹き付けたり流しかけたり。
焼くときには酸素の量を調整したりと、そういった作業でその作家さんなりの個性を出すのか。
そこを突きつめた数々の作家さんの作品が美しくないはずがないじゃないの
今回は、さらに『そば猪口』を買おうと決めていました。
最近は自家製ヨーグルトにハマっていると書いたとおり、いつもガラスの器ではなく、猪口を使ってヨーグルトを食べるのも気分が良いもの。
でも、我が家にはワタシが陶芸で焼いた猪口が一組あるだけで、少しバリエーションが欲しかったのです。
そうして、オットと相談しながらいくつかの猪口を買いました。
それぞれ、模様のつけ方に個性があり、素焼き(焼き締め)部分があったりするのも魅力的です。
あ、右から2番目の猪口はワタシが手びねりで作りました。
こうやって並べると遜色ないでしょ
我が家に1組しかなかったそば猪口が一気に4組になりましたよ
一番人気の窯は早朝整理券配布のこともあり、バス組のワタシはハナからあきらめていましたが、整理券ナシの列もできていて、これはもう絶対に覗くことがができなさそうです
道の右左に臨時のテントやショップ。
つい買いたくなるようなディスプレーも大事。
飛びカンナは小石原焼の専売特許かと思いきや、益子のおおらかさがいいなぁ。
一番高かったこちらは、岡山から益子に転居されて開窯し、益子で備前焼を作っていらっしゃる作家さんのもの。
緋色の出方がとても良く、オットが気に行ってしまい、長話もして、キヨミズから飛び降りるつもりで買いました。
高いのを買ったら見切り品も買わなくちゃ、とスープカップも買いましたよ。
これで豚汁を飲みたいねぇと、そんな会話がはずみます。
若いころには好きではなかった色合いの器が気になり、ワタシも大人になったんだなぁ。
特に「灰釉」といううわぐすりが、昔は全然ピンと来なかったのに、今回はとても好きになりました。
津久井のおっちゃんの「つくい窯」でとっても素敵な「灰釉」を見つけたのだけど、
いかんせん大鉢ばかりで買うに至りませんでした。
おっちゃんが元気に作陶してくれて、欲しいサイズができた頃、また益子へ行ってみたいなと思います。
楽しくて面白かった益子の旅
オトナの遠足
途中、「もう全部使ったれ!」とお財布のひもが緩くなりかけたけど、
そこはオットに首を横に振ってもらい、いくつかの器は我慢しました
終えてみればの出費。
12,000円残したのは上出来です(笑)
高校フレンズとの毎月一度の集まりが楽しさ継続中です。
しかしこの器好きはどうしたもんか。
世の中の断捨離に逆行して器だけがどんどん増えるなか、昔習っていた陶芸への思慕がまたむくむくと起き上がってくるんだから困ったもんです。
食器棚に磁器が増えると、次に陶器が恋しくなりました。
焼き物のサイトを巡っては買った気になったり、『器の本』なるものをネットでポチッて産地や特徴の勉強をしたりと、そんな時間がたまらなく楽しい。
そうだ益子焼は陶器市をやるはずだわ。
ワタシ一人でも行けるかしら?
そうして公式サイトへ赴き、アクセスを調べていたら、最寄りの駅前からバスが出ることを知りました。
観光バスで行ける益子の陶器市
JRを乗り継がなくてもいいのね?
行こう!ワタシ、益子へ行くよ
念のためオットにその話をしたところ、「俺も行こうかな」と言うじゃーありませんか。
前にも書いたけれど、我が家は暗黙のうちに提案した方がその代金を払う・・・ような感じがありまして、ワタシが一人で行こうとしたところにオットも行くとなれば、なんとな~くワタシが2席分を予約するような流れになるんですね。
ま、そんなこんなで11月の初めの益子陶器市ツアーを予約しまして、夏の間はその日を楽しみに働いたようなもんでした。
記事のUPが古くてすみません
これから書くのは、11月の頭に益子へ行ったお話です。
とても早い時間、どうせ益子行きのバスはスカスカだろうと話しながら駅前に着くと、すでに人だかりで、バスが何台も停まっていて焦りました
「これが全部益子へ行くの」
・・・ではなく、それぞれが行先を記しており、中には企業の社員旅行みたいのもあったようです。
我が駅前からの益子行きは1台。
あらかじめ設定されたお席に着席すれば、もうそこからは添乗員さん付きの楽しいバスの旅
特に、運転手をしなくていいオットにはさぞかし待ち遠しかったことでしょう。
前の晩の夜中にスパムむすびを握っておいて、それを車中の朝ごはんに食べながら行きましょう。
中身はたくあんとチーズの2種
ワタシのスパむすは家族にも好評の自信作です。
オットはさっそく缶ビールをプシュ~っとしていますよ
お小遣いは持ちました
「ワタシが興奮したら、止めてね」とあらかじめお願いをしておきます。
そうでないと、ワタシきっと止まらなくなる性格だから。
今回は気分的に「黒」「紺」の器・・・つまり天目や黒マット、瑠璃釉などの器を手に入れたいなぁと思いながらいざ益子に着きました。
益子に来たのはこれで2回目。(オットに言われて思い出した)
ずいぶん昔に陶芸教室の仲間+オットで茨城一泊旅行の帰りに寄ったことがあったんでした。
その時は陶器市開催の時期ではなかったので常設の販売所を見ただけですが、今回はたくさんの窯が臨時テントを張って作品を売っています。
楽しぃ~!!
目に見えるものすべてがネットで見てるより生き生きと(当たり前)、触れるものすべてが想像力を掻き立てますね。
この器であれを食べたら・・とか、
このカップでお休みの朝にあれを飲んだら・・・
そんなことすべてがとっても楽しぃ~
「黒と紺、黒と紺」
・・・そう呟きながら歩いていたワタシの目に飛び込んできちゃったのは、とてもきれいな「緑色」のご飯茶碗。
ワタシ、吸い寄せられるようにその窯元へ行きました。
テントにいたのは津久井忠三さんという作家さん。
「はい、いらっしゃい。こんなおっちゃんだけど、これ全部おっちゃんが作ってるんだよ~」
ワタシはどうやらこの緑に一目ぼれをしちゃったみたい
「これってどうやってこんなきれいな緑色を出されたんですか?釉薬は何を使われたんですか?」
ワタシの浅い知識では「緑色」が出るのは「織部釉」ぐらいしかなく、でもこれ、それと違うんだもん!
そんなワタシの質問に、津久井のおっちゃんは丁寧答えてくれました。(他の作家さんもこちらが尋ねれば皆さん詳しく説明してくれます。)
「銅を使ってね、それを酸化で焼くんだよ」
「あー銅ってさびると緑色の変なの出てくるけど、あの色だ!」
「そうそう!」
「へぇ~!そっかー!すごいきれいな色~」
そうして、ご飯茶碗2つと銘々皿を2枚、同じシリーズの模様で買いました。
するとなんだか、気持ちが「緑」に傾いちゃって、黒と紺に欲しい物がなかったせいもあるのだけど、緑のものをいくつか買っちゃいましたよ
これは赤土に白い釉薬をかけ、そこに滲んだように描かれた緑色のドットが可愛い。
こんな薄くてはかないドットを描いたことがないから、ここが気に入りました。
濃い土の色が釉薬から透ける感じも好きなんですよね~。
このお皿とカップのセットは、1人でティータイムをするときのお友達にしよう。
そして、少しお高かったので、帰るときまで気持ちが残っていたら買おうと決めて、最後にやっぱり買っちゃったのが、こちらのそば猪口。
岐阜に窯を持つ作家さんで、長良川の美しい緑を描くのに、釉薬を何度も試作してやっと気に入るグリーンが出せるようになったとのこと。
そうか
ろくろは熟練すれば誰でもたいがいの形は作れるけれど、作家さんがこだわるのは釉薬(うわぐすり)なんだね。
陶芸の生徒だった頃のワタシのように与えられた釉薬をただ塗るだけじゃなくて、自分で調合し、気に入る色を作り出し、吹き付けたり流しかけたり。
焼くときには酸素の量を調整したりと、そういった作業でその作家さんなりの個性を出すのか。
そこを突きつめた数々の作家さんの作品が美しくないはずがないじゃないの
今回は、さらに『そば猪口』を買おうと決めていました。
最近は自家製ヨーグルトにハマっていると書いたとおり、いつもガラスの器ではなく、猪口を使ってヨーグルトを食べるのも気分が良いもの。
でも、我が家にはワタシが陶芸で焼いた猪口が一組あるだけで、少しバリエーションが欲しかったのです。
そうして、オットと相談しながらいくつかの猪口を買いました。
それぞれ、模様のつけ方に個性があり、素焼き(焼き締め)部分があったりするのも魅力的です。
あ、右から2番目の猪口はワタシが手びねりで作りました。
こうやって並べると遜色ないでしょ
我が家に1組しかなかったそば猪口が一気に4組になりましたよ
一番人気の窯は早朝整理券配布のこともあり、バス組のワタシはハナからあきらめていましたが、整理券ナシの列もできていて、これはもう絶対に覗くことがができなさそうです
道の右左に臨時のテントやショップ。
つい買いたくなるようなディスプレーも大事。
飛びカンナは小石原焼の専売特許かと思いきや、益子のおおらかさがいいなぁ。
一番高かったこちらは、岡山から益子に転居されて開窯し、益子で備前焼を作っていらっしゃる作家さんのもの。
緋色の出方がとても良く、オットが気に行ってしまい、長話もして、キヨミズから飛び降りるつもりで買いました。
高いのを買ったら見切り品も買わなくちゃ、とスープカップも買いましたよ。
これで豚汁を飲みたいねぇと、そんな会話がはずみます。
若いころには好きではなかった色合いの器が気になり、ワタシも大人になったんだなぁ。
特に「灰釉」といううわぐすりが、昔は全然ピンと来なかったのに、今回はとても好きになりました。
津久井のおっちゃんの「つくい窯」でとっても素敵な「灰釉」を見つけたのだけど、
いかんせん大鉢ばかりで買うに至りませんでした。
おっちゃんが元気に作陶してくれて、欲しいサイズができた頃、また益子へ行ってみたいなと思います。
楽しくて面白かった益子の旅
オトナの遠足
途中、「もう全部使ったれ!」とお財布のひもが緩くなりかけたけど、
そこはオットに首を横に振ってもらい、いくつかの器は我慢しました
終えてみればの出費。
12,000円残したのは上出来です(笑)