TATSURO SHIBUYA + ARCHITECTURE LANDSCAPE DESIGN STUDIO

アーキテクチュアは建築、ランドスケープは景観。風景を生かす建築環境デザインに取組んでいます。

白鷹の家/地場の技術力をいかに活かすか

2010-12-10 23:11:29 | *白鷹の家
現地審査で白鷹の家を見ていただきました。ありがとうございます。
白鷹の家では、「採光断熱壁」という新しい自然採光の方法を採用しているだけでなく、地域の技術力を活かすような設計を行っています。
玄関を入って、正面に見える木製の片持ち階段もそのひとつです。

一見すると、壁から木の板だけがスッと出ているだけのシンプルな階段ですが、人が載ってもゆれる事がないほど堅固につくられています。これは、背面の耐力壁との取合いや施工精度も含めて、高い技術力を必要とする仕事のひとつです。
工事中の様子

白鷹の家を施工いただいた工務店さんは技能五輪(技能オリンピック)全国大会に県代表として参戦している常連です。現場監督は技能五輪の指導者としても活躍されています。

私はこうした地域の確かな技術力を、今後どの様に継承していくかを建築に携わるひとりとして真剣に考えています。


とかく、手間のかかる仕事はコストの問題などから犬猿される傾向にありますが、裏を返せば「施工できる人間がいない」という切実な問題があります。
昨今、地方だけでなく都心でも2×4メーカーやプレファブリケーション技術の台頭などによって、釘をまっすぐに打てない人が現場で増えているという現実問題があります。これは、決して極端な話ではありません。

手間のかかる仕事は、設計の工夫次第でコストを抑えることができます。白鷹の家では、徹底して現場との対話を心がけました。
作り手に伝えるということ。わかりやすいように、その場でスケッチを描き、模型を作ること。こうした設計側の手間を惜しまないことが、「いいもの」を共に作り上げようという雰囲気づくりには不可欠です。

職人さんを「よっしゃ。やってやろうじゃないか。」とその気にさせることも建築家に課せられた大切な仕事のひとつだと私は考えています。
現場で「これ、面白いね。」と言ってもらえると、設計に関わる人間として、幸せな気持ちになます。

伝統技術を扱う宮大工に限らず、日本の大工や工務店の技術力は世界でもトップクラスです。
その技術を活かすような設計ができる建築家が少なくなっているという現実。
しかし、これは若手建築家のチャンスとも捉えることができると私は考えています。

地場の材料とセットでこうした地場の技術力を活かすような設計にこれからも取組んでいきたいと思います。

  • X
  • Facebookでシェアする
  • はてなブックマークに追加する
  • LINEでシェアする

暮らしのお店@安城市

2010-12-08 23:33:30 | いいとこ
安城出身のD君の案内でエコタウン桜井に併せて訪問した暮らしのお店

ここは野菜&スープバイキングのお店、パンデュース(パン屋さん)、セキユリヲさんのセレクトショップ、木のお家(モデルハウス)の4つが一緒になった、まさに「暮らしのお店」。

それぞれのお店は中で緩やかに分かれているので、食事をしなくてもパンだけ買いにフラッと出かけてもいい。
バイキングの野菜は店先で購入することもできる。
まるで、おいしいものが集まる市場のようだ。

今回は慌ただしいお昼になってしまったので、こんど時間を取ってじっくり再訪したいと思います。
パンデュースのおいしいパンと、セキユリヲさんセレクトのアアルトコーヒーは、週末の朝にゆっくりと味わいたい。
読みかけの本と共に、外にお出かけしてもいい。

おいしい食べ物があるとそのまわりの空間が豊かになるような気がする。。
「おいしい生活」という糸井重里さんの名コピーを思い出しました。

  • X
  • Facebookでシェアする
  • はてなブックマークに追加する
  • LINEでシェアする

エコタウン桜井@安城市

2010-12-06 21:58:43 | サステナブル建築
エコタウン桜井の見学に安城市に行ってきました。
土地区画整理事業に伴って整備された5棟の環境共生型仮移転住宅。

仮移転住宅は、5年という期間限定の住まいですが、ここに住み生活した人をきっかけに、住み手の環境に対する意識改革につながるだけでなく、この住宅に関わった建築家や工務店には、大きな宣伝材料になるので、新しいプロジェクトが生まれるチャンスになります。
こうした取組みを行政が積極的に行い、環境志向型のライフスタイルを誘導していることに、共感を覚えました。

ただ、「私ならこうするのになぁ。」と思う点もいくつかありました。
例えば、エリア全体での外壁の素材や色などの統一感。そして、植栽計画。
もっともっとよくなる余地が残されているように感じました。。
同じようなプログラムで他の地域で行うような機会があれば、私も設計に取組んでみたいです。


エコタウン桜井の様子


  • X
  • Facebookでシェアする
  • はてなブックマークに追加する
  • LINEでシェアする

「森の家具」をつくろう!@豊根村

2010-12-04 19:12:50 | モノプロ(ものづくりプロジェクト)
2年生の造形演習の課題で、「森の家具」をつくる。というお題を出題した。
豊根村という、自然豊かな森をフィールドに、各自おもいおもいの「森の家具」の物語をつむぎ、1/1で制作した家具を実際に森の中に設置するという課題。

どのように「森」を捉え、どんな場所に設置するのか。形の善し悪しだけでなく、家具としての機能性、そして設置した場所性や見える風景など、敷地の読み取りも大切な要素になる。


「小さな森の大きなキノコ」


「寄り椅子」


「森のテーブル」


「山村(SunSon)ブランコ」


「森の家具」

  • X
  • Facebookでシェアする
  • はてなブックマークに追加する
  • LINEでシェアする

渋カフェ@散歩の達人

2010-12-02 23:52:57 | いいもの
ついついタイトルに惹かれて手に取った「渋カフェ」特集


112軒の厳選された、渋い味わいのある喫茶店が掲載されています。

何しろ写真が美しい!
これを見ているだけで、珈琲が飲みなくなります。
そして、行ってみたくなる。

こうしてみてみると、懐かしさと美しさは、もしかしたらすごく近いのかもしれないと思ったりもします。。

  • X
  • Facebookでシェアする
  • はてなブックマークに追加する
  • LINEでシェアする