多分1993年か4年の写真だ。阪神大震災のファイルと一緒にあった。
陸前高田だと思う。
三陸の街の中では、なにかだだっ広い感じがする街だった。
岩手と言えば重苦しいイメージがあるが、ここだけはなにか軽やかで、それでいて古い家を大切に使っている町並みだった。
気仙大工の街でもあった。なんでもござれという名人芸の職人がいた。
けんか七夕を見に来ていたのだ。
山車がぶつかり合うのだが、ぶつかり合った時の自分の山車のダメージと相手へのダメージを計算しつつ、自然の素材で組んでゆく、その業がすごかった。
寄附の書き付けがズラリ。街のイルミネーションとなっている。
陸前高田は、本当の伝統と文化を持った街だ。
どんな街に生まれ変わるのか、楽しみだ。
きっと新しく出来る殺風景な防潮堤を、観光地として、自分たちの安楽の場として創造出来るだろう。
もう少しで、震災一周忌だ。