
東北で生まれ育ったものとして、東京や京都的な、いわゆる日本的な季節に違和感がある。特に大きいのが「梅雨明け」だ。ジメジメとした長雨が続いて、明けたとたんに青空と入道雲。こういったイメージは全くない。特に北東北だと誤差が大きい。平成5年の大凶作は、梅雨明け宣言したのに天気が悪く、明らかにおかしいとなった時点で気象庁は梅雨明け宣言を撤回した。それ以降は東北地方の「梅雨明け宣言」をしない方向だった。
最近梅雨明け宣言するようになったのは、結局ニーズがあるからなのだろう。桜開花予報も現在気象庁では行っていないが、各気象台が対応している。そう言った具合で、梅雨明け宣言もニーズがあるから行っているのだろう。
とはいっても気象庁、断りは入れています。仙台の東北管轄気象台の発表です。
梅雨は季節現象であり、その入り明けは、平均的に5日間程度の「移り変わり」の期間があります。 また、梅雨の時期については、現在までの天候経過と一週間先までの見通しをもとに発表しています。 後日、春から夏にかけての実際の天候経過を考慮した検討を行い、期日が変更となる場合があります。
こうして予防線を張っているのだ。確かに平成5年は予想の外し方がエグイものだった。だがその後も北東北では、梅雨明け宣言はビミョーなものだ。
間違いなく気象庁のスーパーコンピューターでも無理な何かが起きている。今回も古典的な太平洋高気圧の張り出しが明快に認められるかどうか、かなり怪しい。それでいて気象衛星からは、天気が続く状況が予測できる。それでいて雲の状況とか気温とかを見て行くと、明らかに梅雨明けではない。
それが東北らしい梅雨明けなのだが、前線を抜けたスカっとさは無い。
人が何かに当てはまりたくて、気象庁に無理いっているのかなと思う。そして気象庁の中にも、そう言った人がいるのかなと思う。
安心は人から教えられるものではないと思うのだが。