鶴岡地区医師会だより

三原一郎目線で鶴岡地区医師会の活動を配信しています。

No.397 (認知症対策検討委員会)

2014-10-01 09:58:35 | 日記



昨晩は、本年度2回目の認知症対策検討委員会でした。
今回は、鶴岡市における認知症施策、今後のもの忘れ相談医について、行政とわれわれ医療関係者とでの意見交換を行いました。

第2回認知症対策検討委員会
9月30日 19:00~、医師会館2F会議室
次第
1、開会
2、委員長あいさつ
3、鶴岡市における認知症施策の推進について
4、もの忘れ相談医について
5、その他
6、閉会

市からは、以下の認知症対策の推進の方向性が示されました。

1、認知症への理解を深めるための取り組み
 ・広報・啓発活動
 ・認知症サポータ等の養成
 ・地域ケアネットワーク会議
 ・キャラバンメイトの組織化
2、認知症を予防するための取り組み
 ・健康相談・健康教室
 ・介護予防施策
 ・高齢者の活動的な生活を支える地域づくり
3、早期発見・早期診断・早期治療のための取り組み
 ・もの忘れ相談医登録事業
 ・認知症等に関する相談情報連絡箋の活用
 ・相談体制の充実
 ・認知症患者家族教室
 ・愛の一声運動
 ・初期集中支援チーム
 ・認知症ケア向上研修
4、認知症高齢者の日常生活を支える取り組み
 ・介護保険給付対象サービス
 ・権利擁護事業
 ・認知症高齢者等見守りサービス
 ・家族介護者交流支援事業
 ・認知症の人と家族の集い
 ・SOS徘徊ネットワーク事業
 ・認知症カフェ
5、保健・医療・介護のネットワーク構築の取り組み
 ・医療機関との連携強化
 ・行政内部の連携強化
6.その他
 ・認知症ケアパス(ガイドブック)の作成
 ・認知症地域支援推進員の育成

昨年度までは、認知症の早期発見・診断・治療ばかりに注力したきたという経緯がありますが、やっと認知症全般についての対策が示されたことは大きな進歩だと感じました。一方で、これだけのことを一気に実現できるわけもなく、ある程度焦点を絞って、計画的に実行していくべきだろうなとも感じました。いずれにしろ計画し、実行し、評価し、修正していくというPDCAサイクルを確実に回していく必要があります。今までの経験から、行政は立派な計画はつくりますが、それを評価しないという印象をもっていますので,そこは、われわれがきちんとものを言っていく必要がありますね。

もの忘れ相談医制度については、相談医を受診しても専門性のある十分な説明や治療ができていなのではないかという指摘もあり、今後も継続すべきか意見交換が行われました。医師側からは、かかりつけ医で対応できるのはないか、制度を廃止しても良いのではとの意見もありましたが、行政側からは折角作った制度でもあり、対策を施しつつ育てていく方向で考えて欲しいとの要望もあり、今後の検討課題となりました。

また、地域の認知症対策、とくに初期集中支援チームに精神科医は不可欠であり、鶴岡病院から精神科医の協力をお願いしたい旨、出席した鶴岡病院へ要望しました。

https://drive.google.com/file/d/0BzItwTwB_6zeWlJia25ZYnpZb2c/view?usp=sharing

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