鶴岡地区医師会だより

三原一郎目線で鶴岡地区医師会の活動を配信しています。

No.549 (鶴岡市医療と介護の連携研修会)

2015-08-10 15:46:41 | 日記


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平成27年度第1回 医療と介護の連携研修会 
日時:平成27年8月5日 18:45~20:45
場所:出羽庄内国際村 ホール
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配布資料

年2回行なわれている、医療と介護の連携研修会の1回目です。毎回200名を超える参加者がありますが、今回もさまざまな職種の方々、240名程に参加頂きました。

今回は、経口摂取困難な患者が胃瘻を拒否し看取りのために自宅へ退院した事例の報告があり、「経口摂取困難な高齢者の退院支援を考える」というテーマでグループワークを行ないました。

最近は将来的に経口摂取が期待できない場合の胃瘻造設はなるべく行なわない方向にあります。
そうなると、食べられなくなったらその時点で死を覚悟することになります。
食べられなくなったら死を受け入れるのは、ある意味自然なことですが、一方で、食べ続けるためのさまざま支援、例えば、食形態の調整や食べる姿勢の検討、口腔ケアや摂食嚥下訓練などをきちんと提供できているという前提が必要です。

しかし、地域には十分な食支援体制が確立されていないという現状があり、本人・家族が納得できる看取りを支える上で大きな課題だなと、今回の研修会に参加して感じました。

事例報告

○経口摂取困難な高齢者の退院支援を考える
 ~本人の思いの実現に向けて~
 荘内病院6F西病棟 看護係長 青木氏

○胃ろうを増設しないで自宅で看取ったケースの支援
 ニチイケアセンター鶴岡 ケアマネ 本宮氏

報告で指摘された反省
 技術指導のためのパンフレットを用意すべきだった
 看護師間での計画的な指導、進捗状況の共有が必要
 ケアマネとの連携が不十分。
 入院中に、ケアマネも含めたカンファレンスが必要だった。
 娘との関わりが不十分、訪問看護師、訪問入浴との連携が必要だった
 想いを引き出し、個別的な支援が必要

グループワークからの意見

情報共有が不十分 →退院前カンファレンスをケアマネが主催してもよい
経口摂取困難事例報告、家族みんなんで指導を受けた
胃瘻でないと施設に入れないという現状がある
経口摂取の見込みのない胃瘻造設は診療報酬で減算される、
胃瘻が少なくなったのはおもに病院側の方針による(医師のポリシーが変わったわけではない)
胃瘻、栄養補給には必要な措置 命と経管栄養を引き換えることを患者に説明しているのか

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