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認知症サポート医養成研修会
日時:平成27年8月22(土)-23日(日)
場所:TKCガーデンシティー PREMIUM神保町
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門外漢ですが、認知症サポート医養成研修会に参加してきました。
鶴岡市では、来年度に認知症初期集中支援チーム(初期支援チーム)を立ち上げる予定です。初期支援チームとは、「複数の専門職が家族の訴え等により認知症が疑われる人や認知症の人およびその家族を訪問し、アセスメント、家族支援等の初期の支援を包括的・集中的に行い、自立生活のサポートを行なうチーム」です。
初期支援チームは、複数の職種(保健師、看護師、作業療法士、精神保健福祉士、社会福祉士、介護福祉医と専門医~認知症サポート医など)から構成され、地域包括支援センター、診療所、病院、認知症疾患医療センターなどに設置することとされています。初期支援チームには、認知症サポート医の配置が義務付けられていますが、当地区には認知症サポート医が不足していると現状があります。
認知症サポート医の役割ですが、(1) かかりつけ医の認知症診断等に関する相談・アドバイザー役となるほか、他の認知症サポート医との連携体制の構築、(2) 各地域医師会と地域包括支援センターとの連携づくりへの協力、(3) 都道府県・指定都市医師会を単位とした、かかりつけ医を対象とした認知症対応力の向上を図るための研修の企画立案及び講師、と示されています。
表記のような役割であるのなら、門外漢ではあっても何らかのお手伝いができるのではと思い、研修会を受講することにしました。
研修は2日間で計10時間におよび、300名以上もの受講者ですしずめ状態のなか、結構難儀でした。講義内容は、下に列記しておきましたが、網羅的で多分に重複や既知のことも多く冗長と感じましたが、知識の整理という意味では勉強になりました。とくに、「初期集中支援チーム~支援の進め方ー」は、興味深く拝聴しました。
初期支援チームは、認知症の比較的早期の段階で、複数のチーム員が自宅へアウトリーチし、本人・家族等の状況、現病歴、既往歴、これまでの経過、生活状況(趣味や友人地域との関係、患者家族の思い・希望)、生活障害の程度(IADL、ADL)、認知機能の項目などの情報を収集し、アセスメントします。その後、チーム会議を開催し、支援計画を検討、支援を実施するとともに、医療・介護サービスへ引き継ぐことが想定されます。この間概ね6ヶ月以内とされています。また、介入終了後にモニタリングを行ないその後の経過をフォローします。
初期支援チームのモデル事業は、平成25年度に14箇所、平成26年度に41箇所で行なわれました(26年度に山形県では、長井市、白鷹町が選定)。訪問事例数は、25年度636人、26年度969人。性別では、2/3が女性、2/3が独居か夫婦のみ、75歳以上が83%、把握ルートは半数が家族から、ついでケアマネからが17%とのことでした。また、チーム介入の効果として、BPSDの発症率や家族の負担感が軽減することがデータとして示されています。
最後に、多職種連携・合同演習グループワークが行なわれ、まさまざまな地域、職種の人たちとディスカッションする機会に恵まれました。課題としては、かかりつけ医の協力体制の不足、認知症に対する意識の低さ、支援チームによる過剰な介入はむしろ逆効果の可能性がある、財政面とのバランスが必要、どような事例に介入すべきかはっきりしない、支援はあくまで自立支援とすべき、多忙な診療所医師に時間がかかりしかも診療報酬のない認知症の診断、検査ができるのか、など多くの意見が聞かれました。
最後に、「認知症の人と家族の会」代表理事のお話を引用しておきます。
たとえ認知症の専門家でなくとも、命の専門家として素人の家族に向き合っていただいて、「私は専門科ではないからよくわらないけれども、一緒に認知症に向かっていきましょう」といっしゃっていただけたら、それだけで家族はすごく勇気づけられるし、力を得ることになると思います。
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研修会内容
1日目
・サポート医の役割
厚生労働省老健局高齢者支援課 新美氏
・地域包括ケアシステムと認知症施策
厚生労働省老健局認知症・虐待防止対策推進室 真子氏
・認知症初期集中支援チームの果たすべき役割
-支援の進め方ー
国立研究開発法人 国立長寿医療研究センター 鷲見氏
・診断・治療の知識(講義編)
・診断・治療の知識(演習編)
国立長寿医療研究センター 脳機能外科部長 文堂氏
2日目
・認知症サポート医の役割 DVD
・認知症サポート医に求められる役割
日本医師会常任理事 鈴木氏
・ケアマネジメント・連携の知識(講義編)
国立長寿医療研究センター 在宅連携医療部長 三浦氏
・グループワーク、
テーマ、各地域での多職種連携への取り組み
→ 初期集中支援チーム創設へ向けて