鶴岡地区医師会だより

三原一郎目線で鶴岡地区医師会の活動を配信しています。

鶴岡地区認知症勉強会

2016-09-12 15:41:16 | 日記

武田薬品主催の認知症勉強会に参加してきました。

実は、今回の講師である内海先生の講演を、一昨年、妻が札幌での認知症ケア学会で拝聴し、
鶴岡にも参考になるので、是非、鶴岡に呼びたいと言っていたところでした。

今回、偶然呼んでいただいたので、とても楽しみに参加しました。

鶴岡も、庄内プロジェクト、地域連携パス、ほたるなどの活動を通しての医療・介護連携は進んでいる方と思っていますが、
認知症に関しては、サービス提供側ばかりでなく、町内会、民生委員、ボランティア、サポーターなど
いわゆるインフォーマルなサービスの関わりが不可欠です。
その方面の活動に関しては、鶴岡はまだまだということですので、砂川の取り組みは大変参考になる内容でした。

それにしても、精神科医が熱意をもって取り組むと、認知症対策は大きく変わるという地域事例を学んだ気がします。

鶴岡でも、市民、住民を巻き込んでの取り組みを進めていきたいものです。

先生の名言です🍀
「ネットワークはフットワーク!👣」
「みんなの力が集まれば、きっと何かが変わるはずを信じて」

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鶴岡地区認知症勉強会
日時:平成26年9月9日
場所:東京第一ホテル 鶴岡
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地域で支える認知症
 ~薬物療法を含めて~

砂川市立病院 認知症疾患医療センター
内海 久美子 先生


〇「地域包括ケアシステム」実現のキーワードは、

 <連携と情報共有と互助>

それぞれの職種と住民が、連携と情報共有によって、
同じ目線と土俵に立って、自らの役割を実践していくことが
実現の道。


〇認知症医療の特殊性
 ・早期診断の難しさ
   各診療医師とコメディカルの協働が必要
 ・認知症はありふれた疾患 
   専門医だけでは対処できない
 ・医療にできることの限界を超えている
   疾患より多くの生活障害を抱えている


〇どのようなネットワークが必要か
 地域住民(ボランティア、サポータ、町内会)、
 地域の社会資源(介護・保健・福祉)、
 地域の医療機関(かかりつけ医)、
 院内(各診療科・コメディカル)
 からなる大きなネットワークが必要


1、もの忘れ専門外来のシステム
  3科3職種(脳外、精神科、神経内科)一体の診療

  かかりつけ医との連携
  すべての患者をかかりつけ医へ逆紹介
 
 
  診療情報提供書
   認知症では、症状経過が最も大切
   画像レポートを添付(病気であることを納得してもらうことに重要) 
    かかりつけ医のレベルアップにも役立っている
   本人家族には、認知症療養計画書を渡す
   ケアマネにも医師と同じ情報を提供
   ケアマネジャーとのネットワーク(双方向性情報共有)
    認知症状況シート
    良くなっていることを記載することも重要


2、中空知・地域で認知症を支える会(H16年)
   家族・介護職・かかりつけ医への総合的支援

  多職種・市民の参加による認知症の普及・啓発活動
  「ネットワークはフットワーク」

   ・家族への支援
     市民啓発のための講演会
     地域への情報発信
     認知症社会資源マップ
     家族教室

   ・介護職への支援
     専門職のための講演会・研修会
     介護者や専門職のサポート 訪問座談会
       お互いのしばり! 下手なことはできないという緊張感
     グルーホーム懇話会
       グループホーム間の交流と実習 (質の格差の是正を目指したが、むしろ格差は拡大)
       コーディネータは、病院のPSW
     地域包括支援センター懇談会
     地域ケアマネジャー懇談会
   
   ・かかりつけ医の支援


3、認知症ボランティアの会 「ぽっけ」 ドラえもんのポケットからきている
   認知症サポーターの育成
   ボランティア養成講座(計5回の講座)
   会員:50名を越える
   仕事の多くは、受診付き添い   
   1時間、600円を払う
   活動エピソード
   ”今すぐに”に対応!
   この活動は、動外にも広がりつつある


4、医療介護連携 Dネット
  医師、薬剤師、歯科医、介護、福祉、保健、行政、家族会、
  多職種事例検討会
    顔の見える関係づくり、お互いの役割を知り、地域課題を検証
    2か月1回、地域包括支援センターが抱える困難事例
  


   支え合い連携手帳:認知症パス 持ち歩く私のカルテ 
   バインダー式
    基本情報、私の大切なことメモ、医療・介護シート、薬剤変更シート、認知症状況シート(生活チェック表)、
    認知症という言葉を使わない
    情報交換シート (医師にいいたことを書く)
    受けたい医療の意思表示シート
    将来的には、高齢者手帳として配布予定
    病歴などを聴くのは大変な作業 集めた情報はみんなで共有!




5、みまもりんく、地域包括ケアシステムネットワークシステム
  在宅・介護とのITネットワーク

6、砂川市による高齢者見守り機能
   高齢者いきいき支え合い条例(個人情報を提供できるように)
   個人情報と町内会との情報交換が可能に


7、高齢者見守り事業と初期集中支援チームの協働

  

縦の糸と横の糸、線を面へ



「みんなの力が集まれば、きっと何かが変わるはずを信じて!」




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