武田薬品主催の認知症勉強会に参加してきました。
実は、今回の講師である内海先生の講演を、一昨年、妻が札幌での認知症ケア学会で拝聴し、
鶴岡にも参考になるので、是非、鶴岡に呼びたいと言っていたところでした。
今回、偶然呼んでいただいたので、とても楽しみに参加しました。
鶴岡も、庄内プロジェクト、地域連携パス、ほたるなどの活動を通しての医療・介護連携は進んでいる方と思っていますが、
認知症に関しては、サービス提供側ばかりでなく、町内会、民生委員、ボランティア、サポーターなど
いわゆるインフォーマルなサービスの関わりが不可欠です。
その方面の活動に関しては、鶴岡はまだまだということですので、砂川の取り組みは大変参考になる内容でした。
それにしても、精神科医が熱意をもって取り組むと、認知症対策は大きく変わるという地域事例を学んだ気がします。
鶴岡でも、市民、住民を巻き込んでの取り組みを進めていきたいものです。
先生の名言です🍀
「ネットワークはフットワーク!👣」
「みんなの力が集まれば、きっと何かが変わるはずを信じて」
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鶴岡地区認知症勉強会
日時:平成26年9月9日
場所:東京第一ホテル 鶴岡
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地域で支える認知症
~薬物療法を含めて~
砂川市立病院 認知症疾患医療センター
内海 久美子 先生
〇「地域包括ケアシステム」実現のキーワードは、
<連携と情報共有と互助>
それぞれの職種と住民が、連携と情報共有によって、
同じ目線と土俵に立って、自らの役割を実践していくことが
実現の道。
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〇認知症医療の特殊性
・早期診断の難しさ
各診療医師とコメディカルの協働が必要
・認知症はありふれた疾患
専門医だけでは対処できない
・医療にできることの限界を超えている
疾患より多くの生活障害を抱えている
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〇どのようなネットワークが必要か
地域住民(ボランティア、サポータ、町内会)、
地域の社会資源(介護・保健・福祉)、
地域の医療機関(かかりつけ医)、
院内(各診療科・コメディカル)
からなる大きなネットワークが必要
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1、もの忘れ専門外来のシステム
3科3職種(脳外、精神科、神経内科)一体の診療
かかりつけ医との連携
すべての患者をかかりつけ医へ逆紹介
診療情報提供書
認知症では、症状経過が最も大切
画像レポートを添付(病気であることを納得してもらうことに重要)
かかりつけ医のレベルアップにも役立っている
本人家族には、認知症療養計画書を渡す
ケアマネにも医師と同じ情報を提供
ケアマネジャーとのネットワーク(双方向性情報共有)
認知症状況シート
良くなっていることを記載することも重要
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2、中空知・地域で認知症を支える会(H16年)
家族・介護職・かかりつけ医への総合的支援
多職種・市民の参加による認知症の普及・啓発活動
「ネットワークはフットワーク」
・家族への支援
市民啓発のための講演会
地域への情報発信
認知症社会資源マップ
家族教室
・介護職への支援
専門職のための講演会・研修会
介護者や専門職のサポート 訪問座談会
お互いのしばり! 下手なことはできないという緊張感
グルーホーム懇話会
グループホーム間の交流と実習 (質の格差の是正を目指したが、むしろ格差は拡大)
コーディネータは、病院のPSW
地域包括支援センター懇談会
地域ケアマネジャー懇談会
・かかりつけ医の支援
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3、認知症ボランティアの会 「ぽっけ」 ドラえもんのポケットからきている
認知症サポーターの育成
ボランティア養成講座(計5回の講座)
会員:50名を越える
仕事の多くは、受診付き添い
1時間、600円を払う
活動エピソード
”今すぐに”に対応!
この活動は、動外にも広がりつつある
4、医療介護連携 Dネット
医師、薬剤師、歯科医、介護、福祉、保健、行政、家族会、
多職種事例検討会
顔の見える関係づくり、お互いの役割を知り、地域課題を検証
2か月1回、地域包括支援センターが抱える困難事例
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支え合い連携手帳:認知症パス 持ち歩く私のカルテ
バインダー式
基本情報、私の大切なことメモ、医療・介護シート、薬剤変更シート、認知症状況シート(生活チェック表)、
認知症という言葉を使わない
情報交換シート (医師にいいたことを書く)
受けたい医療の意思表示シート
将来的には、高齢者手帳として配布予定
病歴などを聴くのは大変な作業 集めた情報はみんなで共有!
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5、みまもりんく、地域包括ケアシステムネットワークシステム
在宅・介護とのITネットワーク
6、砂川市による高齢者見守り機能
高齢者いきいき支え合い条例(個人情報を提供できるように)
個人情報と町内会との情報交換が可能に
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7、高齢者見守り事業と初期集中支援チームの協働
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縦の糸と横の糸、線を面へ
「みんなの力が集まれば、きっと何かが変わるはずを信じて!」