鶴岡地区医師会だより

三原一郎目線で鶴岡地区医師会の活動を配信しています。

オンライン資格確認システム導入

2023-01-27 17:21:23 | 日記
遅ればせながら、オンライン資格確認システムを導入しました。
 
導入が遅れたのには理由があります。当院のレセコンはORCAですが、ORCAが公開されて以来20年以上自力で運用してきました。ところが、オンライン資格確認(オン資)導入には、業者へ依頼することが原則になっていますが、業者がいない当院のような場合はどうしようかと思案していたのです。その間、周りの進捗状況や国の動向を注視していたわけですが、保険証をマイナンバーカードに集約する、電子処方箋が開始されるという国の方針もあり、昨年秋に導入を決意しました。
 
オンプレミスORCAからWebORCAへの移行
まず、自力運用のレセコン(ORCA)は実績のあるJRCエンジニアリング株式会社(東京)に依頼し、WebORCAを導入することとしました。移行作業は過去のデータをdumpファイルで送付し、設定はリモートで行ってもらいましたが、順調に終了しました。なお、WebORCAはクラウドで動作しますので、データのバックアップやバージョンアップ、診療報酬改定などのメンテナンスは業者にお任せできますので、データが壊れたどうしようなどとというストレスからは解放されました。
 
オンライン資格確認システム導入
次いで、オンライン資格確認システム導入ための工事ですが、9月にNTT東日本に依頼し、工事は1月11日に決まりました。その間、事前調査に来て頂き、ルータが古く交換が必要とのことで、あらたなルータをNTTから送ってもらい交換しました。工事は、支払基金・国保のサーバーとを繋ぐあらたな回線(閉鎖網)の設置、カードリーダーと専用端末(Winodws PC)との接続、専用端末と閉鎖網との接続ですが、朝9時から始まり、終わったのは4時頃になってしまいました。そのあと、JRCがリモートで専用端末との接続設定をして頂き、終了したの7時頃となりました。こんな作業を全医療機関で行うのかと思うと3月末にはとても間に合わないだろうなと実感しました。
 
マイナンバーカードでの資格確認
年明けの1月5日からWebORCAの運用開始、1月11日に、NTT東日本の工事が入り、昨日(1月20日)より、マイナンバーカードでの資格確認、保険証としての利用を開始しました。早速は初診患者をマイナンバーカードを保険証として受付けましたが、レセコンに氏名、住所、保険番号などが自動転記されますので、事務作業はかなり軽減するそうです。また、運用開始前でしたが、マイナンバーカードだけを持参し、保険証は捨てたという患者さんもいました。今後、マイナンバーカードだけで受診する患者さんが増えていくと思われます。好むと好まざるに関わらず、すべての医療機関、薬局でのマイナンバーカード対応が必要のようです。なお、厚労省は省令を改正、医療機関などにマイナンバーカードを健康保険証として利用できるシステムの導入を2023年4月から原則義務化しましたが、9月末まで延期となったようです。個々の医療機関でネットワーク環境も含め条件が異なりますので、やむを得ないだろうなと思います。
 
なお、マイナンバーカードで受付すると、過去の診療・薬歴、特定健診情報も閲覧可能となりますが、カードリーダに直結の端末(通常は受付に設置)での閲覧となり、診療室などのパソコンからは閲覧できないので、このあたりは閲覧ソフトの開発など今後の展開に期待したいところです。
 
運用開始ガイドライン
 
マイナンバーカードの健康保険証利用対応医療機関・薬局
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