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月光仮面とおふくろさん

2021年08月07日 | 雑感
月光仮面』の原作者と、森進一が歌った『おふくろさん』の作詞者は同じ川内康範かわうち こうはん
 このことを知ったキッカケは、「おふくろさん騒動」が起こったからだった。

「おふくろさん騒動」は、川内康範が作詞し森進一が歌唱した楽曲「おふくろさん」に森が川内に無断で前奏パートを付して歌ったと怒った2007年の騒動。
『おふくろさん』のイントロ前に「いつも心配かけてばかり いけない息子の僕でした」で始まるパーツが挿入された。
これでは「三文芝居」だと大憤慨し、魂を注入して作詞した歌を「もう森には歌ってもらいたくない」と反発し森は歌えなくなった。
川内死後に「今後は川内康範のオリジナル作品のみ歌唱すること」を条件として歌えることとなった。

また川内は月光仮面のテーマとして「憎むな、殺すな、赦しましょう」としていたが、
     以降の小説版再版の際に「憎むな、殺すな、真贋(まこと)糺(ただ)すべし」と改めた。
    「憎むな、殺すな、粛清せよ」は、赦さぬことが赦すという反語なのだという。



川内康範かわうち こうはんを調べてみた。
他の作詞は、誰よりも君を愛す、君こそわが命、骨まで愛して、恍惚のブルース、花と蝶、伊勢佐木町ブルース、にっぽん昔ばなしなど。
作詞家、脚本家、映画監督、政治評論家、作家などとマルチ的活躍をした人物だった。

本「おふくろさんよ」後書きより
産業革命以後、経済発展やバブル、IT革命を経験した私たちの生活は、とても豊かになったと云われている。はたしてそれは本当なんだろうか。
人が己を主張するあまりに、人が人を平気で傷つける時代である。人が己の利権を守る為に、あらゆる手段を用いて邪魔者を排除する時代である。
これはアメリカ的自由と世界平和の方便が、あまりにも蔓延しすぎた結果なのだ。意図的な世界制覇の欲望がもたらした、歪みだと言えるだろう。
弱きに手を差し伸べる、日本人が大切にしてきた伝統的精神文化は、その価値思想の下にあっては、もはや無用の長物以外の何者でもないのである。
はたして私たちはそれでいいのだろうか。
隣人のために命をかけた志があったからこそ、今の私たちへとつながり、大和民族としての歴史が在るんじゃなかろうか。時には、損得勘定だけではない、無償の愛を正義の名において遂行する心が求められるのだ。
失われつつある日本人の精神を、崩れ落ちつつある国家の骨格を、敢然とした態度で正気に戻させる新しい時代の担い手が、今まさに必要とされているのである。
混迷する時代の流れのなかで、日本人が世界に示せさなければならないものは、「やすらぎ」の精神である。
真の平和を復活させるためには、私たちは多くを求めず、ただ与え、かつ、共に歩もうと手を差し伸べるのだ。倒れそうな者がいればそっと背に手を回し、黙って支えればいい。
さて、あとがきが長くなってしまったが、この本は八十七年の人生を駆け抜けてきた私の、熱い祈りである。ちまたの雑犬、川内康範の「生の証」としてここに記す。

お詫び:森進一は好きな歌手ながら、川内康範のこだわり・・・・に関心をもった。


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7 コメント

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懐かしい前奏 (ウォーク更家)
2021-08-07 08:39:26
月光仮面の懐かしい前奏を聞いただけで体が反応してしまいました。

でも、ビデオの中の、危機が迫ったらこの箱を開けよ、というキーワードの場面は何故か記憶にありません・・・

そうでしたか、月光仮面の原作者と、森進一のおふくろさんの作詞者は、同じ川内康範でしたか。

おふくろさん騒動の方は、あまり私の記憶にない様な気がします。
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(ウォーク更家) さん へ (iina)
2021-08-07 09:23:54
個人宅の庭に「武田勝頼公 腰掛石」があるのでしたか。
                それだけ、甲斐のお国では武田家を誇りに思っているのですね。
この石に腰かけて、小山田信茂の裏切りを知ったとは、劇的な存在です。時代の趨勢とはいえ、落ちぶれるのは哀しいです。


「おふくろさん騒動」で、作詞・作曲・編曲は著作権法による保護の対象となるも、歌手には著作隣接権(オリジナルバージョンについてはそのまゝ歌える)が認められることを学びました。

幼いころに熱中した月光仮面と「おふくろさん」の意外性に戸惑った騒動でした。

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Unknown (ムツゴロウ)
2021-08-07 15:12:21
森進一さんが、レコード大賞を受賞した後の紅白歌合戦で「おふくろさん」を熱唱したのを覚えてます。

月光仮面は、子供の頃にテレビにかじりついて見てましたから、その作者が「おふくろさん」の作詞をしていたとは、結びつかなかったです。
 
 
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(ムツゴロウ) さん へ (iina)
2021-08-08 11:12:30
「おふくろさん」を紅白歌合戦で歌ったのは、1971年であったようでした。

「月光仮面「は、1958年(昭和33年)2月24日から1959年(昭和34年)7月5日まで放送されたとありました。
でも、130話もあるにしては、週一では多すぎる気がします ❔

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(礫川) さん へ (iina)
2021-08-09 09:26:01
幼いながらに記憶していたてい「月光仮面」の川内康範が、忽然と「おふくろさん騒動」に現れて戸惑いました。

森進一の代表歌を封印できるかを見守ると、日本音楽著作権協会(JASRAC)は、次のように判断しました。
「作詞・作曲・編曲は著作権法による保護の対象となるが、歌手には著作隣接権(オリジナルバージョンについてはそのまゝ歌える)を有する。」

川内康範は、熱心な「森進一の後見人」であったらしく、詩人としてのこだわりがこじれて残念なことになりました。

   (礫川)さんのブログアドレスをコメント上に置きました。
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yutian26 さん へ (iina)
2021-08-09 09:37:51
> 川内氏は、ここで「母」というものを、我が子を守る優しい母としてではなく、戦国時代の孟母のような感覚で、敬愛をしているのであった。
> 空を見上げりゃ空にあり、山を見上げりゃ山にある、という「天」から、我が子を見る「神」である。
そうですね。
      お天道さまが見ている と、教えられました。

「母」は、「慈愛に満ちた存在」だけではなく、もっし深い意味を宿していたのですね。
つい、流行歌であることから軽く考えがちです。m(_ _)m

  yutian26さんのブログアドレスをコメント上に置きました。
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(一番星) さん へ (iina)
2021-08-09 09:48:33
「川内康範」という名を知らない人は多くても、それなりの歳でれば「月光仮面」を誰もがみんな知ってます。
「康範」を「やすのり」などと読ませずに「こうはん」なのでした。

自民党の歴代首相のブレーンも勤め、特に福田赳夫首相とは懇意。とは、ブログに投稿するにあたって調べて知りました。
かなり、マルチな活躍をした御仁でした。^^

*   (一番星)さんのブログアドレスをコメント上に置きました。
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