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「甲越軍記」を現代仕様で書いてみた 武田家 4

2024年02月06日 19時37分50秒 | 甲越軍記
*閲覧注意 この回は、信虎の残忍でおぞましい文章が一部あります
特に女性には閲覧をお勧めできません。


 信虎はさっそく鉄砲の製造を始めて、新左衛門を頭に屈強の兵700名を鍛錬させた。
数か月後に皆熟練の兵となり、信虎はこれを機に不和だった一族を片っ端から攻め滅ぼさんと考えて、最初に加々見、櫻井に狙いをつけて攻め込んだ。

戦が始まると、最初に鉄砲隊の一斉射撃をすると雷鳴のごとき荒まじい音響に馬も敵兵も腰が抜けてしまい一歩も動けず、盾も胴丸も打ち砕かれてたちまち敗れ去った。
一か月の後に加々見、櫻井相次いで滅ぼされてしまった。
信虎は彼らの領地をことごとく奪い、その権勢はますます高まり、おごり高ぶり人を塵の如く見る心はますます増長していった。

信虎は鹿狩りに出かけた、しばらく行くと狩場近くに農民たちが働いていたが、信虎は「狩りの邪魔だ」と言って鉄砲で農民を撃ち殺させた、これを聞いた農民たちは信虎の狩りの話が出るたびに家に閉じこもって農作に出てくる者はいなくなった。

大永七年五月上旬、信虎は雲雀をとるために従者10名ほどで突然畑地に現れた
驚いた農民は我先に転げるように家に逃げ帰った
ところが一人の妊婦が逃げ遅れて、信虎の前に引き出された
信虎は「おまえの腹は膨れているが、何をか盗み隠したのであろう」と難癖をつけた
女は怯えながらも「私は妊婦で臨月を迎えて腹が膨らんでいるだけです」と言って前を広げてみせた。
信虎は「この女を館に引き立てよ」と言って馬を引き返させた。

館に戻ると信虎は庭先に放り出された農婦を見て「儂は前々より不思議でならなかったのじゃ、男女が交わっただけで子ができるのは天然なれど、どのような道理か腑に落ちぬ、胎を割いて仔細に臓物を見てみたいと思っておったが、今日はちょうどよく妊婦を拾ったので、これより腹を裂いてみることにする」
農婦は立ち木に縛り付けられた、心ある武士は(異国の昔、殷の紂王が妊婦の腹を裂いたことを聞いたことがあるが、わが皇朝で一度たりとも聞いたことがない、今後いかなる悪行を続けて行くのであろうか)と嘆息する者も多かった

そんなことにお構いなく、残虐を好む家臣がたちまち妊婦の腹を裂くと目も当てられぬ惨状となった
信虎は「これは面白きことである」と言い放ち、それから後にも6~7人の妊婦がさらわれてきて同じ運命となった。


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