今朝はいつもとは違う秋らしい朝だった
空の色も秋色で、風も涼やか、それはいつもなら畑作業では汗ばむ午前6時半になっても汗もかかず、とうとうキューリとトマトの枝及び、支え棒を処理した
これで畑はナスの二株と地面を這っているスイカの蔓と葉ばかりになった
ナスは9月までしばらく続いていきそうだ、なにしろ今年はいつまでも夏日が続いているうえに、旧暦の秋に入ってから、むしろ真夏日の35度前後が続く異常さ
スイカなどは、お盆過ぎてから2個もリンゴ大の実が見つかるほどで、スイカもすっかり季節を見失っているようだ。
ナスは毎日1個2個と自家消費分ずつ実ってくれるが、半月くらい前から同じ株から新しい枝が逞しく伸びてきて、若々しく大きな葉が何枚も広がった
背丈も伸びてきて今は1mほどになった
おかしいのは、長ナスの木なのに、この新枝からは丸ナスが出来て来た
まだ一個だけだが、間違いなく丸ナスだ、額の形も全く違い、河童の頭のようだ、どこまで大きくなるのか興味津々だ
去年もスイカは小玉スイカなのに、一個だけ2.1㎏という大きなのが出来たり、プリンスメロンなのに一個だけマスクメロンが出来て、時々こうした面白い現象がおこる畑なのだ。
抗がん剤投与が白血球、好中球の極端な減少で三週間の延期となり、当然ながら副作用もなく体を持て余している
但し、感染症にかかりやすい恐れもあるので外出するには気を遣う
それでも毎日毎日閉じこもっているのも精神学上宜しくないから、勇気を奮って友達の所に出かけた
ボランティア仲間の所ばかりで、しかも女子ばかりのお宅を3軒訪問した
ちょっと脂がある肉厚のサーモンが手に入ったので、それを切り身にして残暑見舞いのお土産とした
残暑と言うけれど、暑中の真っ盛りなのだからなんかおかしな季節感である
台風が北陸にやってくれば、またフェーン現象などで気温が上がるかもしれない
大姐さんの家に行ったら、玄関も窓もすべて開けっ放しで呼べども姿を現さない、それで駐車場から電話をしたら「あら~yottinさんじゃない、久しぶりだね
」と呑気に言うから、「今、お宅の駐車場から電話してるんだけど」と言ったらスマホ片手に急いで出て来た
現役時代は高級着物チェーン店の店長をやっていただけに、ご高齢ながらセンスの良い、しかしカジュアルなお召し物
日舞の教授でもあるから背筋もすっきり、年齢より15歳は若く見える
「ごめんごめん、疲れて寝てたんだわ、上がってお茶でもどう」と言うから、「ありがたいけど、まだ寄るところがあるから残暑見舞いだけ置いていきます」
結局、駐車場で20分くらい立ち話になった
大先輩の彼女は誕生日で86歳、例の大腸がんの先輩でもある、転移して三度手術したが元気でこんどは書道にチャレンジを始めたと言う
「私さ、なんか90まで生きられるような気がしてきたんだよね」
「90どころか、これだけ元気なら100まで行くでしょ」と言ったが、彼女の母親は百いくつかまで長生きしたのであった。
続いて中姐さんAさんに、これから伺いますと電話したが一向に出る気配がない、大姐さん曰く「彼女はこの時間だと寝てることがある」
まだ夕方の5時半、でも常識では判断できないAさんだからあり得る、大姐さんも電話してくれたが、やはり出ない
それでもと家に寄って見たら玄関は開く、「ごめんください」と言ったら、すぐに出てきて「あら! どうしたの?」
「顔見世と残暑見舞いのあいさつにね」「あらぁ、寄ってく? コーヒーくらい出すわよ」
「いえいえ、これから家に帰って夕飯なんで、せっかくだけど改めて」
「そうなの・・・うちでも夕飯くらい出せるけど」「いえいえ、お気持ちだけで」
「そう、静養中だもんね引き留めないわ、元気そうで良かった、私ももうすぐ喜寿になるんだよ、嫌になるわね」
積もる話もあるが今日は挨拶まで
最期に中姐さんBの事務所に寄った、まだ開業中だが呼べども誰も出てこない、あきらめかけたが事務室の戸が少し開いているので、明けてみたら旦那さんがスマホで電話中だった
こちらを見たからお構いなしに「奥さんいますか」「ああ、はいいますよ、今呼ぶから」
すぐに彼女出て来た「残暑見舞いです、みなさんいろいろ心配していただいているので元気な顔も見せたくて」
「おやまあ、ほんと元気なんだね、この前見た時少し顎のあたりが痩せていたけど、今は本当に元気そう」
「あの時は抗がん剤始めたばかりだったからね」
「まあ、とりあえず腰かけて話しましょうね」
彼女もA氏と同じ76歳、どこから見ても健康そのものでバイタリティ溢れる姿だ。
いろいろ世間話したが、「私、むかし東京の人から突然『あなたの前世はお坊さんです』と言われたのよねぇ」
彼女はある新興宗教に参加している、人前では一切そのような話はしない
だが彼女の信念の強さや、一切曲がらない性格を見ると本気で宗教をやっている人は強いと思う
言われるがままの宗教ではなく、自らもとめ人に教えるだけの知識と経験を持っている
私は無宗教で自分教の教祖、信者も自分だけだが、彼女と共通する宗教感があるようだ。
なんのかんのと健康や感謝の心などについて30分くらい話し込んでしまたった
それから少し散歩して帰宅したが、皆さんにお会いして、家ごもりのストレスも解消した。
震災前の能登島水族館にて