自分の中でずっと考えてきたことに一つの結論が出た。
仕事柄、いろんな中小企業さんとおつきあいしてきた。「採用・教育」という人に関わる仕事ゆえ、どうしても企業の裏側が見えてしまう。企業の裏側に入り込み、外見からは見ることのできないどろどろした人間模様を見ているうちに気づいたことがある。
優秀な人が集まり、成長している会社には必ずと言っていいほど優秀な幹部社員がいる
役職は、総務部長、経営企画室長、常務取締役など様々だが、優秀な幹部社員である彼(彼女)らがトップをしっかりサポートしている。
私自身も会社ではトップを支える幹部の1人。
トップを支える幹部としてどうあるべきか?優秀な幹部社員とは?
を常々考えてきた。とは言え、そのことばかり考えていたわけではなく、折に触れ考え、なんとなくこうかなぁ・・・とは思いつつ、「これや」という結論は出せないでいた。
そのことに答えが出た。これはあくまでも『中村流結論』であって、(世間一般的な)正解ではない。とは言え、私の中でモヤモヤしていたものがすっきりした。
それは、
優秀な幹部社員は「トップの意を酌んで動く」
「意を酌む」=察すること 同じような言葉で「意を受ける」があるが、これは意向を聞いてそれに従うこと。似て非なるもの。
優秀か優秀でないかの境目は、意を「酌んでいる」のか「受けている」のかにある。意を受けて動くのは受身。時にそれは「イエスマン」として否定される。それでも、意に背くよりはまし。とは言え、必要なのは、「意を受けて動く」ことではなく「意を酌んで動く」こと。
トップの「こうしたい」想いを正しく受け止め、その実現に向けて自分がどう動くか考え行動することが求められる。
ここで大切なのは、トップの本意をしっかり受け止めること。トップも人間ゆえ、感情や体調によって日々の発言や行動が変わることもある。それにいちいち反応するのではなく、本当はどうしたいのかをしっかり見極めてその想いを実現するために動く。それは時に「イエスマン」ではなく苦言を呈することにもなる。
で、自分に問う。
「お前は、優秀な幹部(=社長の『意を酌んで』動いている)か?」
大いに反省すべき
ここまで書いてフッと思った。いい幹部社員になるかどうかは、トップの人柄にもよるのでは?・・・と。
酌むべき意に共感が持てるのか? (この問いに)NOならそんな人の意を酌もうとは思わない。
いい会社にはいい幹部社員がいる。いい幹部社員がいる会社のトップは魅力的。
いい会社になるかどうかは(中小企業の場合)結局トップしだいということになる。