女を捨てず・女に甘えず・らしさを活かす

女性スタッフがビジネス社会で実際に体験したことを中心に「見たこと」「聞いたこと」「感じたこと」をありのままお伝えします。

清掃のおばちゃんの応対力

2010-10-18 | インポート

 先週の金曜日のこと。

私は大阪堺市で仕事を終え、南海堺駅から電車に乗ろうとしてパスケース(電車の回数カードなどが入ったカード入れ)がないことに気がついた。

 「あ~やってもうた・・・」 

どこかに忘れてきてしまったのだ。

あわてて可能性のあるところをピックアップした。お昼の時間を過ごした駅前のミスタードーナツ。プロジェクトミーティングを行ったクライアント先。駅まで送っていただいた車内。それぞれに電話を入れたが、いずれも「見当たらない」とのこと。

最後の望みをかけて駅前の商業施設「PLAT PLAT」の2階お手洗いを見に行き、個室と化粧直しをしたパウダーコーナーを確認した。

しかし、残念ながらそこに私の手になじみ「濃い赤」に変色するぐらい年季の入ったパスケースを発見することはできなかった。

お手洗いを出ながら考えた。

パスケースの中に連絡先がわかるものってはいってないしなぁ・・・。歩いている時に落としてしまったんやろうなぁ・・・。もう出てこないだろうな・・・。 自分の行動を反省し、少々落ち込みながら

「無理かもしれないけど、届けだけ出しておこう」

と思い直し、その商業施設のインフォメーションを探した。

が、見当たらない。

とその時、ゴミを回収するために清掃のユニフォームを着たおばちゃん(60代だと思われる)がゴミ箱に近づいてくるのを発見した。

私は声をかけた。

「すいません、お手洗いに忘れ物があったらどこに届けられるんですか?」

すると、彼女は人をほっとさせる柔らかい笑顔で、

「防災センターですけど、忘れ物されたんですか?」と尋ねてくれた。

私が事情を説明すると、

それは心配ね。すぐに防災センターに問い合わせてみましょう」と連絡をとろうとしてくれたがなかなかつながらない。「行っちゃったほうが早いわね。行きましょう!」と私を防災センターのある場所まで案内してくれた。

防災センターまでの道のりは結構複雑だった。

彼女は私の歩調に合わせて要所要所で立ち止まり、行き先を手で指し示し、途中2階から1階に下りる場面では、自分が先に(お客様より頭が上にでないというビジネスマナーの基本原則)・・・・など感じよく案内してくれ、最後は「届いているといいですね」と笑顔で送り出してくれた。

正直びっくりした。「清掃のおばちゃん(ごめんなさい!こんな呼び方)」にこんなにきちんと応対してもらえるなんて・・・。気分がとってもよくなった。

幸運にも防災センターに、パスケースは届けられていた。うれしかった。

帰りにお礼が言いたくておばちゃんを探したがその姿を見つけることができなかった。しかたなく警備のユニフォームを着た女性を見つけて声をかけ、親切にしてもらってうれしかったこと。パスケースが防災センターに届いていたこと。おばちゃんに御礼を言いたいことを伝えた。

警備の女性は、「あら、それはよかったわね。確かに伝えるわね。喜ぶと思うわ

とこれまたとびっきりの笑顔で応えてくれた。

思いがけず気持ちのいい応対を受けた。プレッシャーのかかる仕事を終えて疲れていたが、疲れが吹き飛んで気分が軽くなった。

笑顔はもちろんのこと「それは心配ね」「あるといいわね」「喜ぶと思うわ」など気持ちのこもった一言。たったこれだけで人の心をつかむことができる。

接客力向上研修で言っていることが自然に実践できているすばらしい熟女モデル2名だった


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