毎月1回程度のペースで薬をもらうために訪れるお医者さん(クリニック)はとても元気のいいタイプで年のころ45歳前後とお見受けしている。
もう5年ほど通い詰めているが、このお医者さんは何しろ待合室まで聞こえるような大声を出すのが特徴。
あるとき、たぶん胃カメラ検査の後だと思うが、「〇〇さ~ん、これはガンですがまだ初期ですから大丈夫ですよ~。」という声が耳に入ってきた。
ビックリ仰天した!
個人情報の保護が声高に叫ばれるこの時代にこの有様だからもう呆れてものが言えない。待合室からしょんぼり出てくる患者さんの顔がお気の毒でとても見ちゃおれなかった。
自分の場合だって、診察室に入るなり開口一番(先月の血液検査の結果を踏まえて)「〇〇さ~ん、また血糖値が悪くなってるよ~。」と言われることが再々ある。
まったく、食べ過ぎ、飲み過ぎによる「薄志弱行の徒」を証明しているようなもので、恥ずかしいのなんのってもうたまらん(笑)。
先日、待合室の患者が少ないときを見計らって、勇気を奮ってお医者さんに訊いてみた。「先生、いつも大きな声を出されますが何か意図があるんでしょうか?」
「エッ、大声の理由ですか・・・。まず耳の遠い患者さんが意外に多いのが一つ、もう一つは小さい声だといかにも自信無さげなので患者さんが不安になる気持ちを少しでも払拭できればと思っています。」
「はあ、そうですか・・・。そういうことなら診察室のドアを分厚い防音扉にしたらいかがでしょうか。」と、喉まで出かかったが、そういう差し出がましいことはとうとう口に出せなかった。
いつぞやのテレビで名医と称される現役のお医者さんが「患者のことを親身になって考えてくれる
のがほんとうのいい医者です。」と言っていた。
このお医者さんは流れ作業の診察でやたらに薬を出す傾向があるし、目下、転院を真剣に検討中(笑)。