< Today's Photo and Word >
どこに行こうとしているのか わかっていなければ、 どの道を通ってもどこへも行けない ヘンリー・A・キッシンジャー(アメリカの国際政治学者) |
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ハービー山口さんの「雲の上はいつも青空」を今読んでそして素敵な写真を見ている。フィルム写真ってどうしてあんなに優しいのだろうか・・・と思わせてくれるカットばかりである。LEICAだから?それもあるだろうが、撮影者の一貫した「写真を見た人が幸せになる」という思いが込められているからなのだろう。でもそれって口でいうほど簡単なことではないですよね、このエッセイの中にも小さなヒントがいくつも散りばめられています。
「構図」「光と影」「表情」・・・これを的確に組み立ててシャッターを切る、その一連の流れの中に自分がその被写体から受ける印象・その人(物)の生い立ちなどを読み取りながら合致した表情を見つけた時が「シャッターの切り時」ということなんだろうなあと自分なりに読み取れました。人の写真っていいですよね、今回ハービー・山口さんのたくさんの写真を見てつくづく思いました。そして白黒写真というのがまたその感激を倍増しているのかなあと・・・。
フィルムカメラもチャレンジしてみたいですね、LEICAはとても高価で平気で50~100万円しちゃいますからね。中古でちょっと探してみるとM3で12~14万円と手が届かない価格ではないですが、それにレンズまで考えたらちょっと考えますね、加えてフィルム~現像のランニングコストがかかりますからねえ、やはりまずはレンズですね。
オールドレンズという範疇では「ズミクロン M50mm F2」あたりをα7IIでぜひ使ってみたいですね、どういう写りをするんでしょうかねえ。
まあいいカメラを持ったから良い写真が撮れるわけではないのでまずは腕を磨くことが先決です(笑)。この本を読んでいるとハービーさんの文章にはブレッソンに通ずるものを感じますね、やはりブレッソンの「あの言葉」はとてもわかりやすくと言うかどんな写真家も根底に持つ写真の真髄のようなところがあるんですね。そこら辺が現代写真の「祖」と云われる所以なんでしょうねえ。
ハービーさんの言葉もとてもわかり易くて気に入っています、ブレッソンの言葉の写真を撮るということは頭・目・心を一本の照準線に合わせることである、それは一つの生き方であるということととてもダブります。よくお世話になっている「おっさん写真道」の伴さんの最近の言葉でもヒントを貰ったんですが、人を写す時にその人の人柄・性格などを写し撮るということは・・・撮影者が感じ取るその被写体の発している色々な印象(どんな生活をしているのか、どういう性格なのかなど)をカメラ・レンズを通して撮影者が盛り込んでいくことなんじゃないかと言っていたんですね・・・つまりその被写体の印象とは撮影者がどんな生き方をしてきたかによって千差万別であるわけですよね、だからそれを盛り込めば撮る人によってぜんぜん違う写真になるわけですね。
まさに自分の生き方が写真に出るということはこういうことなんではないでしょうか。そしてたくさん撮ることによってスキルを磨き、その被写体に盛り込むべき要素をしっかりと入れ込むテクニックをものにすることこそが写真上達の道の一つであることは間違えなさそうですね。
そして肝心なのはそこに出てくる自分の生き方そのものなんですね、ハービー・山口さんの場合カメラを持ってから一貫して追求してきた『良い写真=人を幸せにできる写真』というように。
なんかとてもスッキリしました、「カメラのスキルを上げることと人としてどう生きるかが密接に繋がっていること」がなんとなく理解できると自分の写真の見方も変わってきます。マスタークラスは『敵を知り、己を知れば百戦危うからずや』なんでしょうが、私の場合はまだまだ『できないことがわかれば、できることが見えてくる』クラスなんでしょうね(笑)。
頑張らねば...
※ カメラ: Nikon D700
レンズ: Carl Zeiss planar T*1.4/50
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