以前から気になっていたレンズ、現行製品で息の長いものだがシャープな写りで人気のレンズだ。だがどういうわけか中古の数がとても多い。1万強~3万円まで星の数だ、つまり選び放題ということだ(笑)。
はじめ数の多いカメラ通販サイトのキタムラで1.3万の並品を頼んでみたのだが、これが見事にハズレ!レンズ内にゴミが多いとか曇りやスカスカのヘリコイドなどだったらまだ諦めがつくがなんと「ヘリコイドが回らない」まさにジャンク品のようなものだった。これには腹が立って直ぐに返品、理由を伝えよというメールを出したくらい頭にくる商品だった。
取扱店のずさんなチェックで申し訳ないという謝罪のメールが送られてきましたが、なんともひどい話だった。次がある時は車で15分ほどの実店舗へ配送してもらい手にとって確かめてから購入することにした。もちろん今回は返品して「キタムラからは購入せず」でした。たまたまのぞいたMapCameraさんの方に業者にて内部の清掃まで済ませた良品クラスのものがあったので1.8万ほどしたがこちらをゲットすることとした。
年季が入っている品だがさすがに点検・整備済みの品でこちらはアタリであった。ヘリコイドのグリスの効き具合も最良で新品かと思える「程良い重さ」だった。
さすがに鏡胴のテカリ具合はいぶし銀並み(笑)、絞りや距離標の刻印もハッキリしていながらいい具合のかすれ様でグッドチョイスだった。
マクロレンズと言っても『ハーフマクロ』だそうだが、55mmでハーフマクロなので寄れる標準レンズとして使い勝手はとても良い。
ただし写真のようにレンズが奥にあるからといって先日フードを付けずにコスモスを撮っていたら2枚ほど太陽を写し込んではいないのにもの凄いゴーストがでた(笑)。ただしこれも表現の一部に使えるようになればとても面白いと感じさせる写りだった。
こっちはもっと凄いぞ!(笑)。
どちらを見ても普通のゴーストらしくないですよね、凄いんだなあ(笑)。
予想できないかというとそこはα7II、EVFではちゃんと見えてました。撮ってる時は光学ファインダーのつもりでシャッターを切ってましたので、PCで見て「ああそうだEVFだったんだ」と妙に納得してしまいました^^。
その前日までD700で使っている時はかつて「Ai AF Nikkor 50mm F1.4D」で使っていた金属フード:HS-9をちゃんと付けてたんですが...
油断大敵ですね、レンズプロテクターは一切使ってないのですがやはりフードは上記の写真ような晴天時は付けたほうが『吉』という勉強をさせてもらいました(笑)。
写りの方は評判通りとてもシャープで好感が持てます、ただ使用感としてはさすがにマクロレンズでヘリコイドの回す量がとても大きいと感じました。マクロ的に使う時は微調整が楽で良いかと思いますが、スナップ・風景ではplanar T*1.4/50使い慣れた身にはちょっと邪魔くさい感じですね。
※ α7IIにて...f5.6
※ D700にて...開放f2.8
やはりハーフマクロとはいえ25cmまで寄れるのも大きいですね、50mm近辺の標準レンズは最短撮影距離が大体45~50cmが普通ですから寄れる標準レンズというのはとても使いやすいです。とはいえ風景・スナップでも気持ち良いシャープな画を描きます。
ピント面のハナミズキの赤い実が夕日に輝いてつやつやしている様子がとても美しいです。
日陰になった外壁の質感などもしっかり描いてくれます(ともにf/5.6)、建物や秋を感じさせる雲なども表情豊かに描いてくれますのでとても気持ち良いですね。
(上下ともにf/8.0)
モノクロは「形」「素材」「光」によるところが大きいのでなんとも言えませんがZeissほど積極的に使ってみようという感じではないかな、ってそれほどモノクロを意識して撮ってるわけではないのですが^^;)。
こうして色々とニコンのマニュアルレンズたちを使っていると否応なしに被写界深度というのを意識するようになりますね。焦点距離の違いによるピントの厚い薄いはもちろんのことマクロレンズのピントの薄さとか、いい勉強になります。
そうそうこのレンズ今回レンズのカタログ的に手持ちのレンズを片っ端から物撮りしたのですが、このレンズの写真だけ大好きなplanar T*1.4/50使いましたが、その他はほとんどこのレンズで撮影しました。ちょうどグレーカードを使いだしたタイミングだったのでplanar T*1.4/50などはびっくりするくらい素敵な写りになりましたよね。
グレーカードのおかげでピシッと締まった「黒」がでましたのでレンズの質感もしっかり描かれている感じで見とれちゃいますね(笑)。
Sony純正人気のZonnar55mmも使ってみたいのですが、同じ55mmのこのレンズを気の済むまでしばらくは使い込んでみます...。