ダイソーの100円AMラジオと一緒のころ購入した、100円FMラジオの10年後です。
こちらも、中身を見ていきましょう。AMラジオに比べて、部品点数は少ないです。ICは、LM1800が使われています。これはSANYO製で、データシートが公開されています。それによると、LM1800はFM/AMのラジオ用のICで、FMはフロントエンド+LPF+IFアンプ+検波+ミューティング機能があり、AMは、RFアンプ+検波機能があります。また、共通項として、AF(低周波)ドライバ(イヤホンドライバ)内蔵です。
このラジオはFMモノラルのみなので、このICに同調回路を付ければFMラジオの完成なのですが、AF増幅用にトランジスタ(S9014)が使われています。AMラジオ用の回路は、当然搭載されていません。
S9014というトランジスタ(TR)は馴染みがないのですが、AMラジオにもS9001とかS9004などの中国メーカーのTRが使われています。
電池は抜いて保管していたので、液漏れはありません。早速、単四電池2本をセットしてみます。イヤホンで聞いてみると、サーというFM特有のノイズが聞こえます。お、これはいけそうだ。当時は、拡張FM帯は無かったのですが、VHF_TVのLOW_CH(1~3CH)が90~100MHz台にあったので、それに対応するラジオが結構ありました。これも100円とはいえ、VHF_TV(LOW_CH)の帯域に対応しています。
ダイヤルをゆっくり回すと、①LOVE_FM、②CROSS_FM、③FM福岡、④NHK_FM、⑤KBC(拡張FM)、RKB(拡張FM)と、すべてのFM局が受信できました。感度はあまり良くないので、窓際に行くと良く受信できます。
VR(ボリューム)、ダイヤル(ポリバリコン:PVC)のガリは、ほとんどありません。(AM100円ラジオは、PVCのガリが酷い)
また、AF用にTR(S9014)があるので、うるさいぐらいなります。コスト的にはAM100円ラジオの方がかかっていると思いますが、このFMラジオは1チップICを採用したことにより、コスト削減を行っています。音質は・・聞こえればOKというレベルです。