讃岐うどんやラーメン食べ歩きと、旅のブログ

讃岐うどんの食べ歩きが好きです。また国内・海外問わず旅が好きなので、ぼちぼち書いていこうと思います。

真空管「12AX7と6N4は、互換性があるのか?」

2022-11-20 20:00:00 | 無線・ラジオ・家電・パソコン
 中華製6BQ5パラシングルは、安価な割にはいい音がするので、通常遣いに重宝している。DAC+プリアンプを付けた状態では、ほぼ満足いく音を奏でてくれるのである。


 
 6BQ5は、予備用として4本新品があるのだが、ドライバー用の6N4は予備がない。(メーカーの説明書では6N4を使っているとあるが、球には印字がない。恐らく中華球)

 真空管は寿命がある(半導体より遥かに短い)ので、やはり予備の球は1セットは持っていたい。6N4の互換球を調べると、12AX7と出てくる。試しに、手持ちの古い12AX7を挿してみたら動作した。どちらも、双三極管です。

 ここで疑問です。
①6N4のヒーター電圧は、規格表によると6.3Vである。
②12AX7はヒーター直列で12.6V , 独立ヒーターだと6.3Vで動作できるように、ヒーターセンターが9番ピンに出ている。


 6N4のヒーター電圧が6.3Vと仮定すると、12AX7は半分の電圧で点火したことになる。真空管なので、多少スペックから離れた使い方をしても、すぐに壊れることは少ないし、ヒーターさえ点火できれば、音は出る気がする。(エミッションが少ないので、音量は低下するかもしれないが)

 某R天ショップで、12AX7相当の球として、ソ連時代の6N2が格安で売られていたので試しに買ってみました。(6N4も6N2も、12AX7の互換として売られています)

 左が6N2(ソ連)で、右が12AX7(NEC)です。


 アンプのヒーター電圧を計ってみると、4-5番ピンにDC12.6Vがかかっていました。ということは、ヒーター直列点火していることになります。9番ピンはNC(未接続)です。


 12AX7を観察します。9番ピンはヒーターセンターに繋がっているので、規格表通りです。(当然ですね)


【6N2の実験】
 6N2を見てみると、9番ピンはプレートに接続されているように見えます。


 ヒーター4番5番や、その他のピンアサインは同一なので、差し替えても動作しそうですが、ヒーター電圧だけ異なるので、そのまま差し替えは不可と思われます。異なるのがヒーター電圧だけなので、回路を改造すれば動作は可能でしょう。

 6N2のヒーター電圧は、6.3Vです。ネットで拾った規格表頼りなので、一応実験してみます。(12.6Vの6N2かもしれない)←その可能性は低いな。

 6N2を挿して電源SWをONにすると、ヒーターが明るく光って音がでました。音は正常ですが、ヒーターの明るさが尋常ではないので、すぐに電源を切ります。(やらない方がいいです)

【結論】
①そのままでは差し替え不可。
②ヒーター電圧さえ合わせれば、差し替えは可能。
③ヒーターが異常に明るい場合は、すぐに電源OFF。

【考察】
 アンプのメーカー仕様ではEL84(6BQ5互換)と6N4と謳っていたが、回路のヒーター電圧が12.6Vなので、6N4ではないのではないかという疑問があります。アンプ付属の球を見てみると、9番ピンはヒーターセンターに繋がっているようです。(12AX7と同一構造)

 中華製品はあまり信頼がおけないので、買うも使うも自己責任ということは分かって購入したものですが、これは6.3V系の6N4じゃなくて、12.6V系の12AX7(互換)の球なんじゃないかと思います。(何で、6N4と記載したかは不明)

 元々、12AX7を使った機器で、ヒーターを6.3V点火した回路の場合、6N2等の球を挿すと9番ピンからの高電圧が回路に流入し、壊滅的な状況に陥る恐れがあります。

【最後に】
 メーカーがこのアンプに使っているという、6N4を購入して実験したわけではないので100%そうだとは言えませんが、新規に買った6N4や6N2には差し替えしない方が無難です。また、12.6V系の6N4という球は、調べた範囲ではありませんでした。(そんなものは無いとは思うが)12AX7では問題なく動作します。

 恐るべし中華アンプ(いろんな意味で)
コメント (2)
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