こないだ、コメット社のモービルホイップHR3.5を密林などのショップで見ていたら、口コミに「5mほどの線を足すと、1.8MHz(1.9MHz)に同調するというのがあった。ほんとか? 昔から1.9MHzは苦労しており、ATU+LWを設置して運用したことはあるが、実績としては「国内229局、DX5局」にとどまっている。
1波長が160mもあるので、猫の額のような庭にはアンテナを展開するのは難しいのであります。猫はいないけど。メーカー製の1.8MHz用のモービルホイップがあれば、お手軽運用できるかなと思っていた矢先だったので、買って試してみることにしました。(ダメ元の覚悟です)
近くのハムショップは、ことごとく閉店してしまったので、ネットで取り寄せることにしました。あちこち探して、販売価格の安いところに注文しました。同一商品でも、密林とR天(仮称)では違いがあります。注文後2日ほどで、大きな箱に入ってHR3.5が到着しました。ホイップ自体は細くて軽いのですが、輸送中の事故で破損しないように大型の段ボール箱で送ってくれました。
HFのモービルホイップは、アースが必須です。通常は車のボディにとればいいのですが、庭に設置するためにカウンターポイズを設置することにします。カウンターポイズ取付用に、手持ちの不要になった鉄板を流用します。
それと手持ちのマグネット基台を、フェンスにロープで括り付けます。フェンスはアルミなので磁石が付きません。また、塗装が厚いため隣のフェンスとは電気的に接続されておらず、フェンスに接続してもアース替わりにはなりません。最終的に3本のカウンターポイズを貼りました。「約10mx1、20mx2本」です。これらもジャンク箱のものを利用しました。
まず、HR3.5自体のSWRを測定したところ、バンド内で1.3です。(ほぼ無調整)さすがメーカー製といったところです。
ここからが本番です。5mほどのジャンパー線(手持ちがあったため)をワニ口クリップでHR3.5の先に接続します。真っすぐ上に伸ばすのは難しいので、横引き+縦引きで線を伸ばしました。
当初のSWRは無限大です。測定器の下限で少しSWRが低下するので、アンテナが長いということです。(織り込み済み) 少しずつ線をを短くしていったところ、どんどんSWRが低下していきます。(いい感じだぞ) 最終的に、1.840MHz付近(FT8の周波数)で、SWR1.5まで追い込めました。
シャックの無線機でSWRを測定してところ、同様に1.5以下を指しましたので問題ありません。短縮率が大きいということと、地上高が低いので電波の飛びは期待できませんが、後日実験結果をアップしたいと思います。カタログスペックでのHR3.5の許容入力は、連続キャリア(FM)で50W以下なので、パワーは入れ過ぎないようにします。SSBだと120Wになっています。
季節は8月の終わりころで、LowBandのコンディションはいまいちと思われますが、夜間に実戦で使用してみました。
Mode UrSig MySig QTH(都道府県)
FT8 -2 -23 兵庫
〃 -16 -17 鹿児島
CW 599 599 佐賀※
※佐賀コンテストのため、RST599ですが50Wだと何度呼んでもNGで100Wまで上げてようやくコールバックがありました。相手局のリアルRSTは、569くらい(CWの100W運用は、微妙な値ですが自己責任ということで)
また、FT8のRA0局(ロシア極東地区)は、-06dB程度で見えていましたが、何度呼んでも応答はありませんでした。(他のJAには応答していた)
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なんとなく飛びがいまいちなので、エレメントの横引きをやめて、すべてのエレメントが垂直になるように引き直しました。
エレメントの引き方を変えたので、同調周波数が上の方にずれました。そのため、エレメントを10cmほど短くして、1.840MHz付近に同調するように手直ししました。なんとなく、飛び・受けともに向上したように感じます。いままで全く見えなかったW7(米国西海岸)が、見えるようになりました。しかし、こういう局はスーパーステーションで、ハイパワー運用と思われるので、なかなかQSOまでには至りません。しかし、お手軽に160mバンドに出られるというのは、大きなメリットと思います。
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CQ誌2023年12月号を見たら、バーチカル系のカウンターポイズは、「ループラジアル」がいいとありましたので、実験してみました。5本張っていたカウンターポイズを外して、片側1/4λ (40m)のワイヤーをループにしました。(直線だと片側20m)のループにしてみました。両側で40mなので、ベントさせながら張っています。ラジアルの変更に伴い、同調周波数が20KHzほど上に移行しましたので、エレメントを伸ばして1.840付近に合うように再調整しました。SWRの底は1.0です。
飛びはかなり改善され、国内だとたいてい応答があります。また、呼ばれるようにもなったので、輻射効率は格段に上がった感じです。呼んでも応答がなかった、極東地域のUA0局からも応答がありました。