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パワーポイントを使ってはいけない(スティーブ・ジョブズ)

2013年08月10日 | コンサルティング

私はPowerPoint(パワーポイント)を毎日使っています。日々たくさんのスライドをPowerPointで作ります。作ったスライドは研修や顧客へのプレゼンテーションで使います。その他にWordやExcelで作るドキュメントの中で使う図形や絵をPowerPointで描くこともしばしばです。私はPPP(PowerPointPoisoning=パワーポイント中毒)なのかもしれません。

PowerPointの功罪は10年以上前から度々指摘されてきました。1997年にAppleに復帰したスティーブ・ジョブズ氏が社内でのPowerPointの使用を禁止したことは有名です。また、2008年、トヨタ自動車の社長がPowerPointの使用を自粛するように発言したことも話題になりました。

たしかにスライドを作っているとデザイン(見た目)が気になってしまい、内容よりも見せ方の工夫に時間を使い過ぎることがあります。また、プレゼンの内容が十分に固まっていないうちからスライドを作り始めると、いつの間にか紋切り型の論理構造になってしまいがちです。そう考えると、とても危険なツールのように思えます。

私は大学でPowerPointを使ったプレゼンテーションの技法を講義したことも、本を書いたこともあります(いずれも2003ですが)。だからこそ、PowerPointの「有害性」は十分に理解しています。

しかし他にPowerPointを上回るドロー系のツールが見当たらないことも確かです。最近は徐々にKeynoteも使いつつありますが、過去にたくさんPowerPointで作ったレガシーデータがあるため、なかなか全面移行に踏み切れません。

ということで、しばらくは「有害性」を意識しつつも使い続けることなりそうです。ただし、スティーブ・ジョブズ氏の以下の言葉は警句として常に強く意識していこうと思っています。

「自分が何を話しているのか分かっている人にはPowerPointは必要ない」

(人材育成社)