今、「とても固い」ことが話題の井村屋のあずきバーです。その理由はアイスクリームとは違って乳脂肪が入っていないからです。ですからアイスクリームではありません。その名の通りあずきバーなのです。
パッケージから出して、一口かじると確かに固いです。氷の感触ではないのですが、カチカチです。1回かんだくらいでは歯が立ちません。しかし何回かかじるうちに少しずつかけらが口に入ってきます。あずきの粒の口当たりとシンプルな甘さがとてもおいしいです。
私が子供の頃、近所の食堂で食べたかき氷には色々な種類がありました。真っ赤なシロップがかかった氷イチゴ、真っ黄色の氷レモン、緑色の氷メロン・・・今思えば果汁なんて全く入っておらず、全部色付きの人工甘味料でした。
そんな中で、ひとつだけ他のかき氷とは一線を画す「別格」な存在もありました。氷あずきです。天然の素材を使い、味も良く、値段も図抜けて高い「おとなのかき氷」でした。そのため、多くの子供たちと同じように、私も小学生の頃は氷あずきを食べませんでした。
やがて大人になった私は、氷あずきを食べるようになりました。特に「氷あずき練乳がけ」が大好きになりました。そして中年以降になると、練乳の甘さに頼らない「あずきバー」の素朴なおいしさがわかってきました。
心理学者のユングは、人間の中年期を「人生の正午」と名づけました。正午から午後は、自らの人生とじっくり向き合い、自分らしさを追求していくことが重要であると言っています。
子供の頃は本物の味がわからず、大人になってから少しずつわかってくることはたくさんあります。年齢を重ねるにつれ、仕事に対する価値観も変わっていきます。それが成熟ということなのかもしれません。
・・・なぜか固い話になってしまいましたが、そこは「あずきバー」だからということで、ひとつお許しを。
(人材育成社)